タグ: 農業
- 暮らし
農水省、みどり法の施行5年見直しへ検討会 認定3.9万経営体、有機は2030年目標の6割
農林水産省は10月30日、環境負荷の少ない農林漁業を後押しする「みどりの食料システム法」の施行5年後の見直しに向けた検討会の初会合を開いた。法は2027年7月に施行5年を迎え、附則が5年をめどに規定を検討すると定めている。検討会は気候変動などによる食料の安定供給の課題を洗い出し、有機農業の面的拡大などの論点を整理する。同法に基づき都道府県の認定を受けた経営体は7月末で3万9235に達した一方、有機農業の取り組み面積は2024年に3.98万ヘクタールで、2030年目標の6.3万ヘクタールの6割強にとどまる。
- 暮らし
雇用就農資金の3回目募集、12月4日まで延長 農業法人が新たに雇った人に年60万円・最長4年
50歳未満の就農希望者を新たに雇った農業法人などに資金を交付する「雇用就農資金」の令和8年度第3回募集について、実施する全国農業会議所は締め切りを11月25日から12月4日に延ばした。対象は2月1日から10月1日までに雇った人。基本の交付額は1人年60万円で、最長4年間受け取れる。
- 経済・ビジネス
肥料原料の国家備蓄、サンアグロの計画を認定 りん安で13件目 塩化カリウムは目標到達
農林水産省は10月23日、経済安全保障推進法に基づく肥料原料の備蓄で、サンアグロ(東京都中央区)の供給確保計画を認定した。備蓄するのはりん酸アンモニウム(りん安)で、認定は13件目。同社は保管料の助成を受けられるようになる。国は年間需要量の3か月分を恒常的に持つ体制を令和9年度までに築く目標で、塩化カリウムは目標に達した。りん安は2.4か月分にとどまり、今回の5次募集はりん安だけが対象だった。
- 国内
農林水産祭の天皇杯、7部門の受賞者決まる 新潟の米法人や大分の平飼い養鶏
農林水産省は10月13日、令和8年度(第65回)農林水産祭の天皇杯、内閣総理大臣賞、日本農林漁業振興会会長賞の受賞者を発表した。過去1年間に農林水産大臣賞を受けた442点から選んだ。天皇杯は新潟市の農事組合法人濁川生産組合、大分県竹田市の平飼い養鶏の有限会社グリーンファーム久住、鹿児島県垂水市でブリを養殖する有限会社田村水産など7部門の7者。表彰は11月23日、東京の明治神宮会館で行う。
- 経済・ビジネス
主食用米の作付け136万ヘクタール、前年並み 飼料用米は4年前の2割以下に 農水省
農林水産省は10月13日、令和8年産の水田における作付状況(9月15日時点)を公表した。主食用米の作付面積は136万ヘクタールで、近年で最も高かった令和7年産より7000ヘクタール少ない前年並み。備蓄米は3万6000ヘクタールが作付けされた。一方、飼料用米は2万5000ヘクタールと4年前の2割を下回り、麦や大豆を含む戦略作物等の合計は前年産から4万4000ヘクタール減った。
- 暮らし
2026年産米の予想収穫量710万トン、7万6000トン減 作況単収指数102 福島・新潟・秋田で減少
農林水産省は10月13日、令和8年産水稲の9月25日現在の予想収穫量を公表した。主食用米は生産者が使うふるい目幅のベースで710万5000トンと、前年産より7万6000トン少ない見込み。主食用の作付面積が備蓄米などへの転換で7000ヘクタール減ったうえ、梅雨前線による長雨や日照不足で10アール当たり予想収量も524キロと前年産を2キロ下回る。作況単収指数は102。都道府県別では福島が3万3800トン減と最も大きく減り、新潟、秋田も2万トンを超えて減る。
- 政治
中山間地域等直接支払制度を「知らなかった」85.4% 内閣府の世論調査 令和7年度は2万1664協定に498億8300万円を交付 支援は「農産物を買って」が52.4%、「税金で」は38.1%
内閣府政府広報室は10月2日、「農山漁村に関する世論調査」の速報を公表した。平成12年度から続く中山間地域等直接支払制度について、「知らなかった」と答えた人は85.4%で、「言葉と内容の両方を知っていた」は4.6%、「言葉だけは知っていた」は8.4%だった。この制度は傾斜地などで農業を続ける集落に交付金を配る仕組みで、農林水産省が8月に公表した令和7年度の実施状況によると、2万1664の協定に対し国・都道府県・市町村あわせて498億8300万円が交付されている。令和8年度の国の予算額は284億6000万円で前年度と同額。調査では中山間地域への支援のあり方も聞いており、「親しみを感じる国民が地域を訪れたり農産物の購入を増やすことなどにより支援する」が52.4%で最も多く、「国や地方公共団体を通じて、国民が等しく税金を負担することによって支援する」は38.1%だった。調査は全国の18歳以上3000人を対象に7月30日から9月6日まで郵送法で行い、1503人から回答を得た(回収率50.1%)。
- 政治
農業の設備資金、個人が借りられる上限が1800万円から2億円に 10月1日から 法人・団体は2億円から7億円、返済期間も15年から20年へ
政府は9月25日の閣議で農業近代化資金融通法に関する政令2本を決定し、9月28日の官報で公布した。改正法の施行期日を令和8年10月1日と定める政令(第299号)と、同法施行令を改める政令(第300号)である。農業近代化資金は、農業者が畜舎や農機具、果樹の植栽などの設備投資に使う長期・低利の制度融資で、10月1日から借入限度額が大きく上がる。改正法は法律上の上限を、政令で定める農業者について2億円から7億円へ、それ以外の農業者について4000万円から2億円へ引き上げた。これを受けて施行令は、個人など「その他の場合」の限度額を1800万円から2億円へ改める。個人の枠は約11倍になる。返済期間も、畜舎・農機具などの施設資金や果樹の植栽、家畜の購入といった資金で原則15年だったものを、一律20年に延ばす。据置期間は7年のまま変わらない。貸付対象には、農林中央金庫が議決権の過半数を持つ株式会社が加わる。改正法は令和8年5月7日に公布された法律第17号で、参議院本会議では投票総数242のうち賛成237、反対5で可決された。反対はれいわ新選組の5人だった。
- 政治
有機食品の国産シェア53%に低下、国は2030年に84%へ引き上げる目標 市場は3595億円に拡大したが輸入が先行 農水省が基本方針を変更
農林水産省は9月28日、有機農業の推進に関する基本的な方針を変更し、官報で公表した。国内で売られる有機食品のうち国産が占める割合は2017年の約60%から2024年には約53%に下がっており、方針はこれを2030年に84%まで引き上げる施策目標を掲げた。国内の有機食品市場の推計額は2017年の1850億円から2025年には3595億円へ伸びたが、国産の生産が追いつかず輸入が先行している。有機農業の取組面積は2024年時点で約3万9800ヘクタールと2017年の約2万3500ヘクタールから増えたものの、耕地面積に占める割合は0.9%にとどまり、2050年に25%とする「みどりの食料システム戦略」の目標とは大きな開きがある。基本方針の変更は2020年以来。
- テクノロジー
ドローンに普通の携帯SIM、当面見送りへ 総務省が作業班の資料公開 専用プランは月4万9800円
総務省は9月16日、情報通信審議会の上空利用検討作業班(第16回、17日開催)の配布資料を公開した。農薬散布用ドローンに通常の携帯電話SIMを使えるようにする規制緩和について、技術的な検討結果のまとめ案を示し、飛行高度を5メートルに限れば地上の携帯電話基地局や近い周波数の無線設備への電波干渉の増加は2デシベル程度にとどまると確認した一方、飛ぶ高さと使う周波数を守らせる手立てが課題として残るとした。結論は「今後の技術革新や運用形態の変化等の機会を捉えて、改めて検討を行うこととしたい」で、緩和は当面見送りとなる。現在ドローンで携帯回線を使うには大手3社の「上空利用プラン」の契約が必要で、料金は3社とも月4万9800円。千葉市が国家戦略特区の枠組みで農家の負担軽減を求め、今年2月から検討が進んでいた。