国内のニュース

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    防災の全体像 南海トラフの想定死者は最大29.8万人、10年前の「8割減」目標に届かず

    防災の備えは、予測や施設では前に進んだが、想定される被害はあまり減っていない。南海トラフ地震の死者は最大約29.8万人と見込まれ、2014年の基本計画が掲げた「おおむね8割減」には遠い。住宅の耐震化率は約90%、病院は82.1%まで上がった。線状降水帯の呼びかけは発生の約71%を捉えた一方、実際に発生したのは呼びかけの約14%だった。地下の避難施設は人口の5.9%分にとどまる。消防団員は1年で1万3526人減り、建設後50年を超える道路橋は2040年に約75%になる。国の試算では、全員が10分以内に避難を始めれば津波の死者は約7割減る。

  • 国内

    「国土強靱化」聞いたことがない62.2% 内閣府世論調査、取組は98.0%が「重要」

    内閣府政府広報室は10月9日、「国土強靱化に関する世論調査」の速報を公表した。「国土強靱化」という言葉を聞いたことがない人は62.2%で、聞いたことがある36.8%を上回った。一方、自然災害から命と暮らしを守る取組だと説明したうえで重要かを聞くと98.0%が「重要」と答え、93.9%が自分や家族、地域でできる備えに取り組みたいとした。役に立つ取組では「インフラの老朽化対策」が75.4%に上った。

  • 国内

    秋の危険業務従事者叙勲、消防関係は641人 11月3日発令、東京が最多60人

    総務省消防庁は10月10日、第47回危険業務従事者叙勲のうち消防関係の受章者641人を発表した。瑞宝双光章が309人、瑞宝単光章が332人で、発令は11月3日。危険業務従事者叙勲は警察官や自衛官など危険性の高い業務に長年就いた人を対象に、春秋叙勲とは別枠で2003年に始まった。

  • 国内

    国勢調査に郵便局の「配達原簿」活用へ 総務省が有識者会議を初開催 2027年の試験調査で検証

    総務省は10月9日、「公的要請に応える郵便局データ活用に関するアドバイザリーボード」の第1回会合をWEB会議で開いた。郵便局のデータを公的機関の求めに応じて使う際の、信書の秘密や個人情報保護との線引きを助言する場で、初回は総務省統計局が要請を説明した。統計局は、日本郵便が持つ配達先の管理簿「配達原簿」の情報を、国勢調査の郵送名簿づくりや未回答世帯の居住確認に使いたいとし、2027年6月29日を期日とする令和12年国勢調査の第1次試験調査でテストする考えを示した。背景には調査員の担い手不足があり、令和7年国勢調査の調査員は過去最少の59.3万人だった。

  • 国内

    高齢化の問題は、高齢者が増えることではない 65歳以上は5年で17万人増なのに75歳以上は260万人増 支える側の不足を一次統計で追う

    高齢化の問題は、高齢者が増えることそのものではなく、支える側が足りなくなることである。令和7年国勢調査の確定値で65歳以上の人口は2020年から5年で17万2745人しか増えていないのに、75歳以上は1856万9009人から2116万9152人へ260万143人増えた。増えているのは高齢者の数ではなく年齢であり、年齢が上がるほど支える手が必要になる。その不足が各分野でどう現れているかを一次統計で順に追った。介護は認定745万人・費用12兆2208億円まで増えたが、介護関係職種の有効求人倍率は3.98倍で全職業計の1.10倍を大きく上回り、施設は3対1の配置基準があるため人が採れなければ受け入れ人数が減る。家庭でも要介護者と介護者が75歳以上同士という組合せが37.1%に達し、終日介護する人の64.6%は配偶者である。制度と家族で足りない分は本人が埋めており、夫婦のみの無職世帯は毎月4万2434円を貯蓄から取り崩し、65歳以上の943万人が働いている。しかしその前提も崩れる。単身高齢世帯は2020年の738万から2040年に1041万世帯へ増え、生産年齢人口は7509万人から6213万人へ減る。消費生活相談で65歳以上が37.7%を占めるのに人口比は29.4%という偏りは、相談できる相手が家にいないことの現れである。さらに秋田県の高齢化率40.0%は、内閣府が令和52年の全国値として推計する38.7%を既に上回っている。地域差は程度の差ではなく時間の差であり、国全体が40年以上先に迎える構成がすでに現実になっている県がある。

  • 国内

    奈良県と26市町村の水道が1つに 主要浄水場は14か所から8か所へ 地方財政審議会が「県域水道一体化」の説明を聴取

    総務省の地方財政審議会は10月7日、奈良県広域水道企業団の事務局長から「奈良県における県域水道一体化について」の説明を受け、意見交換した。議事要旨は8日に公表された。企業団は奈良県と26市町村で構成する一部事務組合で、令和6年11月1日に総務大臣の設立許可を受け、令和7年4月から水道事業と用水供給事業を始めている。令和5年2月に定めた基本計画では、主要浄水場を14か所から8か所へ、小規模浄水場を43か所から37か所へ減らす。水道事業の有収水量は令和7年度の約9200万立方メートルから、令和36年度には約6800万立方メートルへ、約26%減る見通しだ。統合後5年間に確保すべき料金収入は企業団全体で893億円、水道料金の供給単価は大淀町域以外が1立方メートル189円、大淀町域が151円(いずれも税抜)とした。統合効果が出ない大淀町には最長30年の別料金を認める。建設改良費は30年間で4161億円を見込み、国の交付金211億円と県の財政支援211億円を充てる。

  • 国内

    65歳以上の割合は秋田40.0%・東京22.8% 令和7年国勢調査の実測で全国29.4% 47都道府県すべてで15歳未満を上回る

    総務省が9月29日に公表した令和7年国勢調査の人口等基本集計で、2025年10月1日現在の65歳以上人口は3614万1613人、総人口に占める割合は29.4%となった。2020年の前回調査の28.5%から上がっている。都道府県別では秋田県が40.0%と最も高く、前回の37.5%から上昇して4割台に入った。次いで高知県36.9%、青森県36.3%。最も低いのは東京都の22.8%で、前回の22.8%から横ばいだった。前回最も低かった沖縄県が22.6%から24.5%に上がったため、最も低い都道府県が入れ替わった。大阪府だけが27.5%から27.4%へ下がり、ほかの46都道府県は上昇した。47都道府県のすべてで65歳以上人口の割合が15歳未満人口の割合を上回っている。65歳以上の総数は5年で17万2745人の増加にとどまる一方、75歳以上は260万143人増えて2116万9152人になった。

  • 国内

    指定難病の新規追加、15疾患のうち2疾患が要件を満たすと判断 13疾患は見送り 厚労省の検討委員会が令和10年度適用分を審査

    厚生労働省の指定難病検討委員会が、令和10年度から適用する指定難病の新規追加を審査し、15疾患のうちVEXAS症候群と特発性周辺部角膜潰瘍(Mooren潰瘍)の2疾患が要件を満たすと判断した。残る13疾患は見送りで、理由として最も多かったのは「客観的な診断基準の確立」の要件だった。見送り分の多くは過去にも申請して見送られており、不整脈原性右室心筋症は平成28、29、30年度と令和3年度に、視床下部過誤腫症候群は平成27〜29年度と令和3、5年度に要件を満たさないと判断されてきた。遺伝子が見つかった疾患を既存の指定難病から切り出してよいかという線引きや、突然死のリスクを「長期の療養を要する」とみるかどうかも論点になった。指定難病は令和8年4月時点で348疾病ある。

  • 国内

    10月7日は東京・足立区で震度5強を観測した日 2021年の千葉県北西部地震から5年、負傷49人 舎人ライナー脱線の再発防止工事は2028年度完了見込み

    10月7日は、首都圏が広く強い揺れに襲われた日である。5年前の2021年10月7日午後10時41分、千葉県北西部の深さ75キロでマグニチュード5.9の地震が発生し、埼玉県川口市と宮代町、東京都足立区の3市区町村で震度5強を観測した。消防庁の最終報となった第10報によると、死者・行方不明者はなく、負傷者は49人(重傷6人、軽傷43人)、住家被害は全壊・半壊がなく一部破損が72棟だった。東京都内ではエレベーターの閉じ込めが5件発生し、千代田区で建物火災が1件起きた。終電が近い時間帯だったため駅前に多くの滞留者が生まれ、足立区の44人など1都3県の9施設が一時滞在施設を開いた。この地震で日暮里・舎人ライナーの車両が舎人公園駅構内で脱線し、運輸安全委員会は2023年2月、東京都交通局に2件の勧告を出した。勧告に基づく工事の完了見込みは、ダンパー設置が令和10年度中、固定案内板の追加設置が令和8年度中とされている。

  • 国内

    授業時数、標準より最大15%減らせる「調整授業時数制度」を創設へ 国への申請は不要に 小5で138コマ程度 次期学習指導要領の審議まとめ

    中央教育審議会初等中等教育分科会の教育課程部会は10月5日、次期学習指導要領等に向けた「審議まとめ」をとりまとめた。柱の一つが、小中学校で各教科の授業時数を国の定める標準より下回って教育課程を編成できる「調整授業時数制度」の創設で、下回ってよい上限は対象教科の15%程度を想定する。現行の標準授業時数で試算すると小学校5年で138コマ程度、中学校2年で128コマ程度にあたる。国の審査・指定を要する現行の特例校制度と異なり、申請を不要として各学校の判断で使えるようにする。生み出した時間は他の教科への上乗せ、新教科の開設、児童生徒向けの「学習枠」や教職員の「研究・研修等枠」に充てられる。全面実施は小学校が令和12年度、中学校が令和13年度からを想定するが、令和10年度からの先行実施期間でも使えるようにする。文部科学省は10月6日午後2時から11月5日午後11時59分まで、審議まとめへのパブリックコメントを募っている。