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金星大気の「超回転」、風速の違う5時期を再現 慶大・理研など、探査機「あかつき」の観測を同化
慶應義塾大学や理化学研究所などの研究チームは10月26日、金星の大気が自転より速く回る「スーパーローテーション」について、風速の異なる2017〜2022年の5つの時期の特徴を数値計算で再現したと発表した。探査機「あかつき」が雲頂付近で測った風をモデルに取り込む「データ同化」で、観測との風速の誤差を約74〜80%減らし、観測の無い高度を含む大気の3次元構造も推定した。成果は学術誌「npj Space Exploration」に10月23日付で掲載された。
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アト秒のX線レーザー、東大・理研などが初の実証 時間幅は100〜400アト秒
東京大学、理化学研究所、大阪大学、科学技術振興機構(JST)は10月27日、波長の短い硬X線の領域で、時間幅がアト秒(100京分の1秒)単位のレーザーパルスを作り、その長さを測ることに成功したと発表した。米国のX線自由電子レーザー施設LCLSで実験し、ほぼすべてのパルスが100〜400アト秒に収まった。研究グループは、アト秒X線レーザーの実現を示す初めての成果としている。
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伸縮する異方性導電フィルム(ACF)を理研などが開発 厚さ300ナノメートル、5倍に伸ばしても通電 常温・無加圧で肌に貼れ、通気性は医療用フィルムを上回る
理化学研究所は9月19日、熱も圧力もかけずに常温で貼り合わせられ、5倍に伸ばしても電気を通し続ける極薄の導電フィルムを開発したと発表した。厚さは約300ナノメートルで、1ミリの約3000分の1にあたる。従来の異方性導電フィルム(ACF)は数マイクロメートル以上の厚さがあり、接合に熱や圧力、紫外線を必要としたため、皮膚や超薄型デバイスを傷める恐れがあった。開発したフィルムは銀ナノワイヤを円盤状に並べ、ゴムのように伸びる高分子をしみ込ませた構造で、厚み方向にだけ電気を通し、面内方向では絶縁を保つ。エタノールの揮発を利用して大気中・常温・無加圧で密着させる。1000回伸び縮みさせても厚み方向の電気抵抗はほとんど変わらず、水蒸気の通りやすさは1平方メートルあたり1日1200グラムと、皮膚貼付用の医療フィルムを上回った。手首の皮膚の上で伸縮配線同士を直接つなぎ、手首を動かしても正常に動くことを確かめている。成果は米科学誌サイエンス・アドバンシズに掲載された。
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ゲノムの動きを丸ごと計算機で再現、広島大など世界初 分裂酵母のゲノム131か所を4751個の細胞で追跡 核の外の「225秒周期の揺れ」が染色体を動かすと解明
広島大学、大阪大学、理化学研究所などの共同研究グループは9月17日、微生物「分裂酵母」のゲノムが細胞の中でどんな形をとり、どう動くのかを計算機の上で再現する「ゲノム・デジタルツイン」を世界で初めて構築したと発表した。ゲノムを約9万塩基おきに区切った131か所に目印を付けた酵母を作り、分裂直前のG2期にある4751個の細胞を立体的に追跡して動きのデータを集めた。これを、ゲノムの立体構造を網羅的に調べるHi-C法のデータと数理モデルで統合し、実際の秒やマイクロメートルの単位まで対応づけたシミュレーションに仕立てた。解析の結果、遺伝子の読み取りが抑えられているセントロメア・テロメア近くは揺らぎが収まるまでに約150秒、遺伝子が活発に読まれる染色体の腕の部分は約70秒と、場所によって動きの速さが違うことが分かった。さらに、細胞核の外側にあるスピンドル極体が約225秒の周期でゆっくり揺れ、その揺れだけが染色体の腕を伝ってゲノム全体に広がり、大きな動きを生んでいることも突き止めた。論文は米科学アカデミー紀要(PNAS)に日本時間9月9日午前3時付で掲載された。
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「ホウ素版グラフェン」を初めて安定して実現 東北大・理研など、次世代材料開発へ新手法
東北大学や理化学研究所などの研究チームが、原子1個分の薄さのホウ素のシート「ボロフェン」を、安定した形で作り出すことに成功したと7月2日に発表した。ボロフェンは「ホウ素版のグラフェン」とも呼ばれ、優れた性質が期待される一方、単独では不安定で作るのが難しかった。チームは安定な3次元結晶の内部から取り出す新しい手法で実現し、次世代の材料開発を後押しする成果としている。
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血液の遺伝子データからALSを見分ける手法、理研などが開発 早期診断へ手がかり
理化学研究所や京都大学iPS細胞研究所などの研究チームが、血液中の遺伝子の働き方のデータから、難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者と健康な人を見分ける手法を開発したと、7月3日に発表した。機械学習で3つの遺伝子の組み合わせを見つけ、高い精度で識別できたという。現段階は基礎研究だが、血液を使ったALSの診断法や、新しい治療の標的の発見につながると期待される。