DREAMS COME TRUE(ドリームズ・カム・トゥルー)の所属事務所である株式会社ディーシーティーエンタテインメントは9月15日、公式サイトに「ご注意」と題した告知を出し、同グループの図形ロゴやデザインを無断で使ったグッズを作り、コンサート会場などで販売・配布したりSNSに掲示したりする行為が「横行しております」として、侵害行為停止の申し入れや法的措置の対象になる可能性があると警告した。メンバーの中村正人さんも同日、公式サイトのブログで「お願いではなく、権利関係の法律に基づく厳重警告です」と書いた。

線引きは「個人で楽しむ範囲を越えて」

告知文は、同社がDREAMS COME TRUEの所属プロダクションであり、図形ロゴ・デザインについての著作権などの権利を管理していると明記したうえで、問題とする行為を具体的に挙げた。「個人で楽しむ範囲を越えて、複製・改変して使用した上で販売やプレゼントをする行為」と「SNSに掲示する行為」の二つで、いずれも同社の権利を侵害し、グループの活動を阻害する行為にあたるとしている。

注意点は二つある。一つは、売って利益を得ているかどうかを問わないこと。告知は「有償・無償を問わず」と書いており、無料で配る行為も対象に含めている。もう一つは、呼びかけの相手が作り手だけではないこと。「無断使用したグッズ等の購入や受け取りなどの行為もお控えいただけるよう」と、受け取る側にも求めた。

事務所が挙げる四つの法的根拠

同社は公式サイトに知的財産権についての説明ページを常設しており、そこで四つの保護を挙げている。

一つ目は民法709条によるパブリシティ権で、著名人の氏名や肖像などが持つ経済的な価値を独占できる権利だと説明する。二つ目は商標法25条による商標権で、同社は「登録第2453617号を始めとし多数の商標権を有しかつ管理して」いるとしている。三つ目は不正競争防止法2条1項で、よく知られた表示を無断で使って混同させる行為などを差し止められるとする。四つ目が著作権法で、イラストや画像、動画、デザイン、楽曲、ライブ演出などが保護対象だという。

同ページは、商標権の侵害について「知らずに侵害していても過失や損害額が推定されます」とも注意している。相手に悪意がなくても責任を問われうるという意味で、「知らなかった」という説明が通りにくい分野だということだ。

ツアーは残り4公演

無断グッズが出回っているとされるコンサート会場は、いま全国をまわっているツアーの会場を指す。公式サイトの公演日程によると、「DREAMS COME TRUE CONCERT TOUR 2026 THE BLACK ◯ ALBUM」は3月21日の横浜アリーナ公演で始まり、9月27日の横浜アリーナ公演までの計30公演が組まれている。告知が出た9月15日の時点で残るのは、19日と20日のマリンメッセ福岡A館、26日と27日の横浜アリーナの4公演だった。ツアー終盤の会場に向けた警告という形になる。

中村さんはブログで、事務所の告知へのリンクを添えたうえで「ファンだから、推し活だから、無料だから、という言い訳で許される可能性はありません」「直ちに行為をやめなければ法律に基づきその責任を問われるという意味です」と書いた。ファンの善意から生まれた自作グッズであっても扱いは変わらない、という立場を示したものだ。