タグ: 社会保障
- 暮らし
75歳以上の保険料、株の配当を反映へ 2029年8月から窓口負担も 厚労省が工程案
厚生労働省は10月16日の社会保障審議会医療保険部会に、後期高齢者医療制度で上場株式の配当などの金融所得を保険料と窓口負担割合の判定に反映する工程案を示した。金融機関が税務署に出す法定調書を後期高齢者医療広域連合にもオンラインで出す義務を2029年1月に始め、2028年分の所得を2029年8月から反映する。確定申告をしない配当は今は市町村が把握できず、申告の有無で負担が変わる不公平を正す。2027年度概算要求にシステム改修費56億円を計上した。
- 暮らし
生活保護費の追加給付、110万世帯に決定 原告への特別給付金は186人 厚労省
厚生労働省は、平成25年からの生活扶助基準の引き下げを違法とした最高裁判決を受けて行っている保護費の追加給付について、給付決定の状況を公表した。追加給付を決めた世帯は8月末までの累計で110万6442世帯。訴訟の原告に上乗せして支給する特別給付金は、10月末までの累計で186人に決まった。いまは保護を受けていない世帯は、当時の自治体へ申し出る必要があり、受付は2027年7月31日まで。
- 暮らし
国民医療費、2024年度は48兆8100億円で過去最高 1人当たり39万4300円
厚生労働省は10月30日、令和6(2024)年度の国民医療費を48兆8100億円と公表した。前年度より7185億円、1.5%増え、過去最高を更新した。人口1人当たりは39万4300円で2.0%増。伸び率は前年度の3.0%から鈍り、国内総生産(GDP)に対する比率は7.76%から7.60%に下がった。65歳以上が全体の60.1%を占め、75歳以上の医療費は9614億円増えて総額の増加分を上回った。財源は保険料が50.3%、公費が37.4%、患者負担が11.8%だった。
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要介護認定の審査簡素化、対象拡大案 有効期間「12か月以上」を6か月に 厚労省
厚生労働省は10月26日の社会保障審議会介護保険部会(第137回)で、要介護認定の見直し案を示した。介護認定審査会の審査を省略に近い形で済ませる「簡素化」の条件のうち、前回認定の有効期間「12か月以上」を「6か月以上」に緩め、新たに6万565件を対象に加える。簡素化できる更新申請の45%は実際には簡素化されておらず、実施割合を毎年自治体別に公表する案も示した。がん患者の認定期間の自治体別公表や、施設のデータで作られた一次判定に在宅のデータを加えるかも論点に挙げた。
- 暮らし
生活保護費の引き下げ、最高裁が4件で違法と判断 秋田・佐賀・兵庫・熊本の受給者が逆転勝訴
最高裁第三小法廷は10月23日、平成25〜27年に国が行った生活保護の生活扶助基準の引き下げをめぐり、秋田・佐賀・兵庫・熊本の受給者が減額決定の取り消しを求めた4件の上告審で、引き下げは生活保護法に違反して違法だとして、減額決定を取り消す判決を言い渡した。裁判官5人全員一致。4件とも高裁では受給者側が敗れていた。最高裁は、物価の下落率4.78%だけを指標に基準生活費を一律に減らした「デフレ調整」について、専門的知見に基づく十分な説明がなく、厚生労働大臣の裁量権の逸脱・濫用にあたると判断した。
- 暮らし
介護の2割負担、対象拡大の議論が始まる 年金収入280万円の基準引き下げを2026年度中に結論
厚生労働省は社会保障審議会介護保険部会(第136回)の議事録を公表した。会議は令和8年9月18日に開かれ、介護サービスの自己負担が2割になる「一定以上所得」の判断基準と、65歳以上が納める第1号保険料の設定方法を議論した。2割負担は現在、合計所得金額160万円以上かつ年金収入とその他の合計所得金額が280万円以上(単身世帯。夫婦世帯は346万円以上)の人が対象で、昨年末の部会では上位約25〜30%に当たる230万〜260万円まで基準を下げる選択肢が示された。結論は2026年度中に得るとされ、経済界は拡大を急ぐよう求め、利用者団体や労働組合は利用控えを懸念して慎重な検討を求めた。
- 国内
75歳以上の一人当たり医療費97万1531円 後期高齢者医療の総額は19兆4830億円に
厚生労働省の「後期高齢者医療事業状況報告」の年報(確報)で、令和6年度の後期高齢者医療制度の医療費が19兆4830億円となった。前年度より6848億円多い。年度平均の被保険者1人当たりは97万1531円で、前年度の96万8102円から3429円増えた。総額の伸びは3.6%だが1人当たりの伸びは0.4%にとどまり、増加のほとんどは被保険者が3.3%増えたことで説明がつく。保険給付費は17兆8779億円で、医療費の91.76%を占めた。費用の種類別では訪問看護が2951億円と21.4%増えた。
- 国内
高齢化の問題は、高齢者が増えることではない 65歳以上は5年で17万人増なのに75歳以上は260万人増 支える側の不足を一次統計で追う
高齢化の問題は、高齢者が増えることそのものではなく、支える側が足りなくなることである。令和7年国勢調査の確定値で65歳以上の人口は2020年から5年で17万2745人しか増えていないのに、75歳以上は1856万9009人から2116万9152人へ260万143人増えた。増えているのは高齢者の数ではなく年齢であり、年齢が上がるほど支える手が必要になる。その不足が各分野でどう現れているかを一次統計で順に追った。介護は認定745万人・費用12兆2208億円まで増えたが、介護関係職種の有効求人倍率は3.98倍で全職業計の1.10倍を大きく上回り、施設は3対1の配置基準があるため人が採れなければ受け入れ人数が減る。家庭でも要介護者と介護者が75歳以上同士という組合せが37.1%に達し、終日介護する人の64.6%は配偶者である。制度と家族で足りない分は本人が埋めており、夫婦のみの無職世帯は毎月4万2434円を貯蓄から取り崩し、65歳以上の943万人が働いている。しかしその前提も崩れる。単身高齢世帯は2020年の738万から2040年に1041万世帯へ増え、生産年齢人口は7509万人から6213万人へ減る。消費生活相談で65歳以上が37.7%を占めるのに人口比は29.4%という偏りは、相談できる相手が家にいないことの現れである。さらに秋田県の高齢化率40.0%は、内閣府が令和52年の全国値として推計する38.7%を既に上回っている。地域差は程度の差ではなく時間の差であり、国全体が40年以上先に迎える構成がすでに現実になっている県がある。
- 暮らし
要介護・要支援の認定は721万人、65歳以上の19.7% 介護保険の仕組みを数字で押さえる 総費用14.3兆円は保険料と公費が半分ずつ、自己負担は原則1割
介護保険の要介護・要支援の認定者数は、厚生労働省の令和6年度介護保険事業状況報告(年報)で令和7年3月末に721万人となった。前年の令和6年3月末の708万人から12万人、1.8%増えている。65歳以上の第1号被保険者に占める認定率は19.4%から19.7%へ上がった。保険料を払うのは40歳以上で、65歳以上の第1号被保険者は原因を問わずサービスを使えるが、40〜64歳の第2号被保険者は末期がんや関節リウマチなど加齢に起因する特定疾病の場合に限られる。認定は要支援1・2と要介護1〜5の7区分で、市町村の認定調査と主治医意見書によるコンピュータ判定(一次判定)を経て、介護認定審査会の審査判定(二次判定)で決まる。令和7年度予算では総費用14.3兆円のうち介護給付費が13.2兆円で、財源は保険料50%と公費50%。利用者の自己負担は原則1割で、一定以上の所得があれば2割または3割になる。
- 政治
生活保護の受給者196万9655人、1年で2万438人減 2026年7月分 受給世帯は10年前と同水準で、単身の高齢者世帯が51.6%
厚生労働省は10月7日、生活保護の被保護者調査(令和8年7月分概数)を公表した。7月に生活保護を受けていた人は196万9655人で、前年同月の199万93人より2万438人(1.0%)少ない。一方で受給世帯は164万4102世帯で、減り方は3516世帯(0.2%)にとどまる。10年前の平成28年7月と比べると、受給者は17万5417人減ったのに、世帯数は9343世帯増えている。世帯の中身が変わったためだ。受給世帯のうち高齢者世帯は90万3116世帯で55.2%を占め、そのうち84万4423世帯が単身世帯で、受給世帯全体の51.6%にあたる。母子世帯は5万4892世帯で10年前の9万9011世帯から4万4119世帯減った。4つの世帯類型で前年同月を上回ったのは障害者・傷病者世帯だけで、41万8114世帯と4157世帯(1.0%)増えた。保護の申請件数は2万5236件で前年同月を0.6%上回った。