国民民主党の社会保障調査会は9月17日、日本年金機構の障害年金センターを視察した。党が同日、公式サイトで明らかにした。障害年金の請求で争点になりやすい「初診日」の取り扱いや、障害の程度を判定する際に使う認定調書の扱いについて、センター長や厚生労働省の担当課長と質疑を交わしている。

認定医から実態を聞き取り

党の発表によると、視察に参加したのは社会保障調査会副会長の足立康史参院議員と日野紗里亜衆院議員、同調査会事務局長の森ようすけ衆院議員、国会対策副委員長の井戸まさえ衆院議員、牛田茉友参院議員、小林さやか参院議員と、東京都第19区総支部長のすわれいこ氏。センターで業務処理について説明を受けて現場を視察したうえ、認定医から認定の実態を聞き取った。そのうえでセンター長と厚労省の担当課長との間で「障害年金制度の初診日ルールや認定調書の取扱い等について、活発な質疑応答を行った」としている。

請求の入り口になる「初診日」

障害年金は、病気やけがで法令に定める障害等級に該当する状態になった人に支給される公的年金だ。日本年金機構の説明によると、初診日とは、その障害の原因となった病気やけがについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を指す。この日にどの年金制度に加入していたかで、障害基礎年金(1級・2級)を請求するのか、3級も対象となる障害厚生年金を請求するのかが決まる。

保険料の納付要件も初診日を基準に判定する。初診日の前日の時点で、初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間のうち3分の2以上で保険料が納付または免除されているか、初診日に65歳未満で前々月までの1年間に未納がないか、そのいずれかを満たす必要がある。20歳前で年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件を問わない。いつを初診日とみるかで受け取れる年金の種類も支給の可否も変わるため、初診日は請求の入り口に当たる。

不支給の再点検、1万4841件中444件が支給に

認定をめぐっては、厚労省が2025年6月11日に「令和6年度の障害年金の認定状況についての調査報告書」を公表し、これを受けて日本年金機構が過去の不支給事案の点検を進めている。機構が公表している速報値によると、2024年度以降の不支給事案については点検が完了し、点検済みの1万4841件のうち444件、約3.0%が支給に変わった。2026年3月31日現在の数字だ。

一方、目安より下位の等級に認定されたまま支給されている事案などの点検では、2026年8月31日現在で1万2918件を点検し、上位の等級に変わった事案は0件だった。不支給とされた判断は一定の割合で覆っている半面、支給済みの等級の見直しは進んでいない形となっている。

認定調書の扱いについては、厚労省が2026年1月16日と4月30日の2回にわたり「障害年金における認定調書の取扱いについて」を公表した。障害等級は「障害認定基準」や「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」などに基づいて認定される。今回の視察で交わされた質疑の具体的な内容について、党は公表していない。