厚生労働省は7月1日、2026年4月の生活保護の申請件数が2万861件(速報値)だったと発表した。前年の同じ4月と比べて1.3%多く、前年同月を上回るのは2か月連続となった。

申請は2か月連続増、受給世帯は微減

生活保護は、収入や資産が国の定める基準を下回る世帯に、国と自治体が生活費や家賃、医療費などを支給する制度だ。健康や暮らしが立ちゆかなくなった人の「最後のセーフティーネット」と位置づけられている。

今回発表されたのは、新たに保護を申し込んだ「申請件数」で、4月は2万861件。前年同月より1.3%増え、増加は2か月続いた。

一方、実際に保護を受けている「被保護世帯」は164万980世帯で、前年同月より0.1%減った。新たに申請する人がいる一方、受給を終える世帯もあるため、申請件数と受給世帯数は必ずしも同じ方向には動かない。今回は申請が増えつつ、受給世帯は横ばいから微減となった。

半数超が高齢者世帯

受給世帯を種類別に見ると、65歳以上の高齢者だけで構成されるなどの「高齢者世帯」が55.4%と、半数を超えた。働ける年代を含み、失業者などが当てはまる「その他の世帯」は15.8%だった。受給世帯の構成は、高齢化を色濃く映すものとなっている。

物価高や高齢化が背景に

生活保護の申請件数は、景気や物価、雇用の状況によって増減する。近年は食料品や光熱費の値上がりが続いており、家計の負担は増している。生活保護の動向は、こうした暮らしの厳しさを映す指標の一つとして注視されている。

厚労省は被保護者調査を毎月まとめ、申請件数や受給世帯数などの速報値を公表している。今回の数値は速報値で、後日、確定値が示される。高齢化と物価高が重なるなか、生活保護がどう推移するかは、社会保障のあり方を考えるうえでの手がかりとなる。