タグ: 脱炭素
- 国内
環境省の「ナッジ」実証9年分を分析 135件中90件で効果を確認、29件は効果なし 近隣と電気使用量を比べるだけで1.7〜2.2%減
環境省は9月16日、平成29年度から令和7年度までの9年間に実施した45件の「ナッジ」実証事業の成果を横断的に分析した取りまとめを公表した。ナッジは行動科学の知見を使い、選択の自由を残したまま自発的によい選択を促す手法で、45事業には計410件の取り組みが含まれる。このうちランダム化比較試験などで効果を測った135件の実証を分析したところ、76件が「有効」、14件が「改善」と判定され、統計的に有意な差が確認されたのは合わせて90件だった。7件は改善傾向にとどまり、29件では効果が確認できなかった。効果が出た例では、近隣の家庭と電気使用量を比べるレポートで家庭のエネルギー消費が1.7〜2.2%減り、運転助言では走行時の二酸化炭素排出が最大7.8%減った。一方、食品ロス削減を呼びかける卓上の掲示は完食率や食べ残しへの効果を断定できなかった。環境省は、頻度の低い買い替えなどの「投資型」行動と日々繰り返す「生活習慣型」行動とで効く手法が異なるとして、自治体や企業が使えるよう3段階の手順をガイドとして示した。
- 経済・ビジネス
「GX戦略地域」第1弾を認定 川崎臨海部2800ヘクタール、石狩・苫小牧、柏崎 跡地・再エネ・原発を産業集積の核に
経済産業省は11日、脱炭素をてこに新たな産業集積をつくる「GX戦略地域制度」の第1弾を認定した。川崎市は製鉄所跡地を含む川崎臨海部約2800ヘクタールが「コンビナート等再生型」で全国初の認定を受け、JFEホールディングスなどと共同で水素や資源循環の拠点整備を進める。北海道は「データセンター集積型」で石狩市と苫小牧市の2市が全国で唯一の認定となった。新潟県柏崎市の鯨波産業団地は、原子力発電や再生可能エネルギーの脱炭素電力を100%供給する「脱炭素電源活用型」に選ばれた。制度は2025年2月に閣議決定されたGX2040ビジョンを踏まえて創設され、今年4月に選ばれた有望地域のうち計画の熟度が高まった地域から順に認定される。
- テクノロジー
核融合発電の初号機、建設へ一歩 Helical Fusionと安藤ハザマが提携 2030年代の運転めざす
核融合発電の実用化をめざすスタートアップのHelical Fusion(ヘリカルフュージョン)と、大手建設会社の安藤ハザマが資本業務提携を結んだ。安藤ハザマは、同社が進める「ヘリックス計画」の公式パートナーとなり、発電初号機「Helix KANATA(ヘリックス カナタ)」の建設に向けた基本合意書を締結した。運転開始は2030年代を目標とする。核融合は「地上に太陽をつくる」とも呼ばれる次世代の発電技術で、研究段階から、実際に発電所を建てる実用化・産業化の段階へと進もうとしている。
- 国内
渋谷マルイ、日本初の本格的な木造商業施設に 2026年開業へ 構造の6割に木材、CO2を2000トン削減
丸井グループが建て替えを進める「渋谷マルイ」が、日本初の本格的な木造商業施設として2026年に開業する。建物の構造の約6割に木材を使い、鉄骨造で建て替えた場合に比べて二酸化炭素(CO2)の排出を約2000トン削減できるという。地上9階建てで、設計は英国のフォスター・アンド・パートナーズ、施工は戸田建設・住友林業の共同企業体が担う。7月上旬には国土交通相が同種の木造ビルの工事現場を視察するなど、脱炭素に向けた『都市の木造化』の象徴として注目が集まっている。