将棋の第97期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第3局が7月1日、静岡県沼津市で指され、タイトルを持つ藤井聡太棋聖(23)が挑戦者の服部慎一郎七段(26)を87手で破った。藤井棋聖はこれで3連勝とし、五番勝負を制してタイトルを防衛した。棋聖の獲得はこれで7期連続となる。

棋聖戦は、新聞社などが主催する将棋の八大タイトル戦の一つ。予選と挑戦者決定トーナメントを勝ち抜いた棋士が、前年の勝者(タイトル保持者)に五番勝負で挑み、先に3勝した方がタイトルを得る。持ち時間が各4時間と比較的短く、実力と早い判断力の両方が問われる棋戦とされる。

藤井棋聖は2020年に初めて棋聖を獲得して以来、一度もこのタイトルを他の棋士に譲っておらず、防衛を重ねてきた。今回の7連覇で、棋聖戦における連覇の記録は、昭和の大棋士として知られる大山康晴十五世名人が持つ歴代最多の記録に並んだ。20代前半での到達となる。

挑戦した服部七段は、若手の実力者として知られ、初のタイトル獲得を目指したが、3局とも及ばなかった。第3局は藤井棋聖が中盤から着実に差を広げ、そのまま押し切る展開だった。

藤井棋聖は現在、棋聖のほかに竜王・名人・王位・棋王・王将のタイトルを保持している。八大タイトルの大半を一人で占める状態が続いており、それぞれの棋戦で挑戦者を迎え撃つ防衛戦を重ねている。

次のタイトル戦は、藤井棋聖が持つ王位を懸けた第67期王位戦七番勝負で、第1局が7月4日から2日制で行われる。挑戦者は伊藤匠二冠で、藤井棋聖と同じ2002年生まれの同世代にあたる。両者はこれまでもタイトル戦で幾度も対戦している。