厚生労働省のまとめで、被爆者健康手帳を持つ被爆者が、2026年(令和8年)3月末時点で全国9万1105人になったことがわかった。平均年齢は86.66歳だった。
全国で9万1105人
厚労省によると、手帳の所持者は3月末時点で9万1105人で、前年に続き10万人を下回った。平均年齢は86.66歳だった。
被爆者健康手帳は、原爆による被爆者だと国や自治体が認めた人に交付される。爆心地の近くにいた人や、投下後に爆心地付近へ入った人、救護や死体処理にあたった人、当時母親の胎内にいた人などが対象で、所持者は医療費の自己負担分の助成や、健康管理手当などの手当を受けられる。
広島・長崎で半数を超える
被爆地では、広島市で3万3232人、長崎市で1万5582人が手帳を所持していた。両市を合わせると4万8814人となり、全国の半数を超える。8月には、広島市で6日、長崎市で9日に平和記念式典が営まれる。
核をめぐる緊張は続く
広島・長崎への原爆投下から81年になる今も、核兵器をめぐる世界の緊張は続いている。ロシアはウクライナへの侵攻で核兵器の使用を示唆する発言を繰り返し、米国とロシアの核軍縮の枠組みは行き詰まっている。中東でも、米国とイランの武力衝突が起きた。
日本は唯一の戦争被爆国として、核兵器の非人道性を訴え続けてきた。同時に、安全保障は米国の「核の傘」に頼っている。核の脅威が現実味を増すなか、理想を掲げるだけでは、国民と国家の安全は守れない。日本は、核廃絶を求め続けると同時に、有事に自国を守る備えを固めておく必要がある。政府も、防衛力の抜本的な強化を進めている。