主に乳幼児がかかる夏の感染症「手足口病」が流行している。東京都は7月2日、都内の患者報告数が2年ぶりに警報の基準に達したと発表し、注意を呼びかけた。
都内の半数近くで警報レベル
都によると、第26週(6月22〜28日)に都内264か所の小児科定点医療機関から報告された患者数は、1医療機関あたり6.30人となり、警報の基準となる5.0人を上回った。
手足口病では、保健所ごとに定点あたりの患者数が5.0人を超えると「警報」とされる。7月2日時点で警報レベルにある保健所は、都内31か所のうち16か所に上り、その管内人口を合わせると都全体の約49%を占める。地域別では、町田市が19.25人と最も多く、江東区15.22人、八王子市11.91人などと続いた。
「手足口病」とは
手足口病は、その名の通り口の中や手のひら、足の裏などに、小さな水ぶくれのような発疹ができるウイルス性の感染症だ。主に5歳以下の子どもがかかり、夏を中心に流行する。発熱を伴うこともあるが、多くは数日で治る。ただし、まれに髄膜炎などを起こすことがあり、注意が必要だ。
せきやくしゃみのしぶき(飛沫)や、便に含まれるウイルスを介して広がる。特効薬やワクチンはなく、こまめな手洗いや、タオルを共用しないといった基本的な対策が予防の中心となる。
全国でも例年以上の流行
国立健康危機管理研究機構の感染症発生動向調査によると、手足口病は全国的にも例年を上回るペースで患者が増え、特に西日本で流行が目立っている。夏の間は流行が続く可能性があり、都は乳幼児のいる家庭や保育施設に対し、手洗いなどの予防の徹底を呼びかけている。症状が重い場合や気になる症状があるときは、医療機関に相談するよう促している。