「無印良品」を国内外で展開する良品計画は7月10日、2026年8月期第3四半期(2025年9月〜2026年5月)の連結決算を発表した。営業収益は前年同期比16.9%増の6907億8800万円、営業利益は36.0%増の808億2200万円、経常利益にあたる税引き前利益は42.5%増の823億9600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は34.3%増の585億5300万円と、大幅な増収増益となった。あわせて2026年8月期通期の業績予想を上方修正した。

3四半期累計で利益4割増、稼ぐ力が向上

売上高にあたる営業収益が16.9%伸びたのに対し、本業のもうけを示す営業利益は36.0%増と、収益より利益の伸びが大きかった。売上高に占める営業利益の割合(営業利益率)は11.7%に高まり、値引きに頼らずに単価の高い商品を売る「稼ぐ力」が改善していることを示している。

無印良品は衣料品や生活雑貨、食品などを手がける小売り大手で、シンプルなデザインと生活提案型の店づくりで知られる。近年は化粧品や食品といった消耗品の構成比を高めており、来店頻度の向上と粗利益率の底上げにつながっている。

通期予想を上方修正、過去最高益を上積み

良品計画は同日、通期予想を引き上げた。営業収益は従来予想から200億円多い9070億円(前期比15.6%増)、営業利益は90億円多い980億円(同32.7%増)、経常利益にあたる税引き前利益は110億円多い990億円(同36.9%増)、純利益は50億円多い670億円(同31.8%増)を見込む。いずれも過去最高となる水準で、期の途中で最高益予想をさらに上乗せした形だ。

業績予想の上方修正は、企業が期初に示した見通しを上回る好調さを受けて数字を引き上げる公表で、株式市場では好材料と受け止められることが多い。

中国など東アジアと国内衣料品が牽引

好調をけん引したのは、中国を中心とする東アジア事業だ。化粧品などの販売が想定を上回り、現地の店舗網拡大とあわせて利益を押し上げた。国内でも衣料品の販売が堅調に推移した。加えて、為替相場が想定より円安に振れたことが営業利益を約17億円押し上げた。海外で稼いだ利益を円に換算する際に、円安がかさ上げ要因として働いた。

小売り各社が国内市場の頭打ちに直面するなか、良品計画は東アジアを成長の軸に据える戦略を鮮明にしている。第4四半期以降も海外事業の伸びと利益率の改善を続けられるかが、通期での最高益達成に向けた焦点となる。