国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)のジョルジェット・ガニョン事務総長副特別代表は9月16日、国連安全保障理事会でアフガニスタン情勢を報告し、2026年の人道支援計画に集まった資金が必要額の30%にとどまっていると述べた。支援団体は「どこで活動し、誰に手を届け、どの事業を続けるかについて、厳しい選択を迫られている」とし、保健施設や栄養センター、女性の保護事業がすでに閉鎖・縮小していると説明した。

UNAMAは2002年に設置された国連の政治ミッションで、人道支援の調整と人権状況の監視を担う。タリバンが政権に復帰して5年になるが、国連は同政権を国家として承認しておらず、報告でも「事実上の当局」と呼んでいる。

「安定」は回復を意味しない

ガニョン氏は、アフガニスタンが一定のマクロ経済の安定を保っていることを認めたうえで、「それは回復と同じではない」と述べた。経済成長は増え続ける人口に追いつかず、減り続ける援助を埋め合わせてもいない。1人当たり所得は5.6%減り、輸出も落ち込んだ。輸入への依存は重いままで、国境の混乱と周辺情勢の不安定さが家計の購買力をさらに弱めているという。

食料と栄養の状況も厳しい。UNICEFの集計では約370万人の子どもが栄養不良の状態にあり、そのうち約100万人は命に関わる重度の急性栄養不良にあたる。UNAMAが今月公表した長期紛争の被害者に関する報告書では、聞き取りに応じた人の95%が、うつや不安、心的外傷やフラッシュバックといった心理的・情緒的な傷が今も続いていると答えた。

3年で650万人が帰還、国境はほぼ1年閉鎖

人口面の圧力も強まっている。パキスタンとイランからの帰還は今年だけで約120万人にのぼり、2023年以降の累計は650万人に達した。ガニョン氏は、帰還者と受け入れ地域への支援が続かなければ、乏しい資源の奪い合いが不満を生み、再び人が移動して不安定化を招きかねないと警告した。

タリバンによるアヘンケシ栽培の禁止については、栽培面積が大幅に減った「前向きな措置」と評価しつつ、経済的な圧迫から揺り戻しが起きる恐れがあるとして、代替の生計手段への支援を求めた。パキスタンとの関係も懸案で、散発的な衝突と1年近く続く国境閉鎖が市民や企業に重くのしかかっているという。この日の討議でパキスタン代表は、アフガニスタンを拠点とするテロで過去3年に自国民4700人が犠牲になったと主張し、アフガニスタン代表は安保理の監視チームの報告として、国内に20を超えるテロ組織がいると述べた。

女性が国連施設に入れなくなって1年

ガニョン氏が最も強い調子で取り上げたのは、女性と女児の排除だった。今月で、アフガン人女性が国連の施設に立ち入れなくなってから1年になる。国連で働く現地の女性職員も対象で、「国連の原則に反し、深刻な運用上の制約だ」と指摘した。男性だけで物資を配る形では女性に聞き取りができず、危険の評価も、支援が本当に必要な人に届いたかの確認もできないという。

資金難がこれに追い打ちをかけている。アフガン人女性が率いる団体の約4分の3が過去1年で資金を減らされた一方、8割を超える団体が女性・女児の必要は増えていると報告した。ヘラート州では服装規定の厳格な取り締まりに伴う女性らの逮捕が記録され、その後の抗議には過剰な実力行使があった。ガニョン氏はカンダハルで会った女性の言葉を紹介した。「一つ従えば次の決まりが来る。ヒジャブを着ければマスクを、マスクをすればブルカを、ブルカを着れば今度はマフラム(男性の付き添い)はどこかと問われる」

会合では各国の立場も割れた。中国は援助の再開と一方的な制裁の解除、中央銀行の海外資産の返還を求め、ロシアは崩壊を前提とした「暗い予測」を退けて実利的な関与を主張した。米国はタリバンが自国民を交渉材料に扱っていると批判した。ガニョン氏は、国際社会との関与の枠組みである「ドーハ・プロセス」を通じた対話の継続が不可欠だとしたうえで、進展を阻む最大の要因は、当局が多国間の協議より二国間の関係を好むことにあると述べた。