政府は6月30日の臨時閣議で、皇族の数の減少に対応するための皇室典範などの改正案を決定し、国会に提出した。女性皇族が結婚後も皇族の身分を保てるようにすることなどが柱で、今の国会での成立を目指す。

改正案の2つの柱

改正案には、大きく2つの柱がある。

一つは、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保てるようにすることだ。これまで女性皇族は、結婚すると皇族の身分を離れる決まりだった。ただし、今いる女性皇族については、経過措置として、本人の意思で結婚時に皇族の身分を離れることも選べるようにする。

もう一つは、戦後に皇室を離れた旧皇族の男系男子を、養子として皇族に迎えられるようにすることだ。対象は、1947年に皇籍を離れた旧11宮家の子孫で、配偶者や子どものいない15歳以上の男系男子とされる。

皇位継承の順位には踏み込まず

改正案では、養子となった本人には、皇位を継ぐ資格は与えないと明記された。一方で、その養子に生まれた子が男性であれば、皇位継承の資格を持つとされる。

皇位を誰がどの順で継ぐかという問題そのものには踏み込まず、まずは皇族の数を確保することに絞った内容だ。女性天皇や女系天皇を認めるかどうかは、今回の改正案には含まれていない。

背景と今後

背景には、皇族の数が減り続けていることがある。皇室の公務を支える人手が細るなか、安定して皇位を受け継いでいく仕組みをどう保つかは、長年議論されてきた。政府は有識者会議での検討や、与野党の協議を経て、今回の改正案をまとめた。政府は、今の国会での成立を目指している。