日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた2026年6月の国内新車販売台数は、軽自動車を含めた合計で42万6868台となり、前年同月より8.6%増えた。速報段階で42万6883台と発表された数字が、確報で15台下方修正された。排気量の大きい登録車が28万1571台で13.7%増と2桁の伸びとなり、軽自動車の14万5313台(0.2%減)の足踏みを補って全体を押し上げた。
登録車は「大きい車」より「小さい車」が積み上がった
自販連の車種別集計(特殊車・トレーラー等を除く)によると、6月の登録車のうち乗用車は24万7956台で14.1%増えた。内訳は排気量2000cc超などの普通乗用車が16万6501台(15.2%増)、それより小さい小型乗用車が8万1455台(11.9%増)で、月単位ではどちらも2桁伸びている。
ただし1〜6月の累計でみると、普通乗用車は88万89台で前年同期を2.0%下回り、小型乗用車は45万5569台で6.5%上回った。単月では大型車が勢いよく戻ったが、上期を通してみれば増えたのは小さい車のほうだった、という対照的な形になっている。
貨物車も伸びた。普通貨物車が1万2680台(10.7%増)、小型貨物車が1万9827台(9.5%増)で、小型貨物車の1〜6月累計は11万6763台と前年同期を18.0%上回った。バスは1108台で、前年の668台から65.9%増えている。
乗用車の6割はハイブリッド、電気自動車は2.9倍
6月の登録乗用車24万7956台を燃料別にみると、ハイブリッド車が15万345台で18.0%増え、構成比は前年6月の58.6%から60.6%に上がった。乗用車の6割がハイブリッドという状態である。
伸び率が最も大きかったのは電気自動車で、1万2225台と前年6月の2.9倍(286.7%)に増えた。構成比も2.0%から4.9%へ拡大している。メーカー別の内訳は輸入車が6051台(65.6%増)で全体の半数を占め、トヨタが3115台で前年6月の67.7倍、日産が1603台で2.9倍、ホンダが1061台、SUBARUが395台で23.2倍だった。
一方、ガソリン車は7万1942台で0.7%増とほぼ横ばいにとどまり、構成比は32.9%から29.0%へ下がって3割を切った。ディーゼル車は8853台(12.2%減)で構成比4.6%から3.6%へ、プラグインハイブリッド車は4558台(11.7%増)で構成比1.9%を維持した。燃料電池車は33台だった。
売れた車はヤリス、ライズ、シエンタ
自販連の乗用車ブランド通称名別順位(軽自動車と海外ブランド車を除く)では、6月の首位はトヨタ「ヤリス」の1万2607台(5.6%増)だった。2位はトヨタ「ライズ」1万2208台(8.8%増)、3位はトヨタ「シエンタ」1万1730台(39.9%増)、4位はトヨタ「カローラ」1万1399台、5位はトヨタ「ルーミー」1万291台と上位5車種をトヨタが占めた。
伸び率が目立ったのは6位のトヨタ「ランドクルーザー」8778台(前年の約2.2倍)と、10位のトヨタ「RAV4」6990台(同2.8倍)で、いずれもスポーツ用多目的車(SUV)である。
軽自動車は横ばい ダイハツが戻りスズキが減った
軽四輪車は6月に14万5313台で0.2%減だった。うち乗用車は11万2496台で0.6%増、貨物車は3万2817台で2.9%減である。1〜6月累計は85万6777台と前年同期を1.3%上回り、乗用車が66万458台(0.5%減)、貨物車が19万6319台(7.9%増)で、増えたのは軽の商用車のほうだった。
メーカー別では、6月はスズキが4万8373台(0.5%増)で首位、ダイハツが4万2553台(10.8%減)、ホンダが2万5228台(13.4%増)、日産が1万7050台(21.8%増)と続いた。1〜6月累計ではスズキが28万1135台で前年同期の29万7474台を5.5%下回った一方、ダイハツは26万5535台で前年同期の24万9765台を6.3%上回っている。
その後の推移 8月まで5か月連続で前年超え、軽は8月に1割減
6月以降も国内新車販売は前年を上回って推移した。自販連・全軽自協の集計では、7月が41万7153台(6.8%増)、8月が30万7371台(2.1%増)で、4月から8月まで5か月連続のプラスとなっている。直前の3月は49万628台(1.8%減)で前年割れだった。1〜6月の上期合計は238万7096台(1.8%増)で、上期としては2年連続の増加である。なお登録車と軽の内訳は発表主体が異なり、この合計値には軽の「その他」に分類される台数が含まれない。
ただし軽自動車は8月に落ち込んだ。全軽自協の確報では8月の軽四輪車は10万3711台で前年同月比9.5%減、乗用車が8万70台(10.5%減)、貨物車が2万3641台(6.0%減)だった。1〜8月累計は110万982台で前年同期比0.2%増と、かろうじて前年を上回る水準まで縮んでいる。8月のメーカー別ではダイハツが2万7475台(19.9%減)、ホンダが1万8117台(10.2%減)、スズキが3万7429台(5.6%減)と主要各社が減り、日産(1万1746台、9.2%増)と三菱(4487台、6.5%増)が伸びた。
10月の速報は10月の新車販売、軽自動車は13万2576台で10%減 登録車は0.5%増の24万9180台にまとめた。
新車販売台数の読み方
新車販売台数は、自動車という高額な買い物の動きを通じて家計の消費意欲や景気の勢いを映す指標として使われる。自動車産業は部品を含めて裾野が広く、販売の増減は関連する多くの企業の生産や業績に波及する。景気全体の動きをみる5月の景気動向指数、基調判断「改善」を維持 一致指数は3か月連続の上昇 先行指数は12か月連続プラスのような統計とあわせて読まれることが多い。
登録車と軽自動車を分けて集計するのは、発表主体が異なるためである。登録車(ナンバープレートが白地または緑地)は自販連が、排気量660cc以下の軽自動車(黄地または黒地)は全軽自協が、それぞれ毎月初めに速報を出し、その後に確報を出す。統計基準はナンバー登録ベースで、売買契約ではなく登録された時点で1台と数える。このため月末の登録処理が翌月にずれると、単月の数字は実際の需要より振れやすい。
