厚生労働省は9月15日、中国・上海で9月22日から27日まで開かれる第48回技能五輪国際大会に、56職種63人の日本選手団を派遣すると発表した。選手数は前回2024年のフランス・リヨン大会の55人を上回り、同省がまとめた2001年以降の記録では最も多い。選手団は17日に東京都千代田区のホテルで結団式を開き、19日に日本を発つ。

22歳以下が腕を競う「技能の世界大会」

技能五輪国際大会は、原則22歳以下(一部の職種は25歳以下)の若手技能者が実技で腕を競う大会で、2年に一度開かれている。職業訓練の振興と技能水準の向上、技能者どうしの国際交流を目的としており、幅広い職種を対象にした世界規模の技能競技会はこれひとつだ。

運営するのはオランダに本部を置くワールドスキルズインターナショナル(WSI)で、2025年10月時点で89か国・地域が加盟している。日本からは中央職業能力開発協会(JAVADA)が加盟し、日本選手団は1962年のスペイン大会から参加を続けている。

今回の代表は、2025年10月に愛知県を主会場に開かれた第63回技能五輪全国大会の金賞受賞者などから選ばれた。国内大会を勝ち上がった選手がそのまま世界戦に進む仕組みになっている。

64職種のうち56職種に出場

上海大会には日本を含む約70か国・地域から約1400人の選手が参加し、64職種で競技が行われる。リヨン大会は60か国・地域、1313人、59職種だったから、規模はひと回り大きい。職種は前回から7職種が新たに加わり、製造チームチャレンジと構造物鉄工の2職種が姿を消した。

日本が出場するのは64職種のうち56職種で、残る8職種には選手を送らない。内訳はタイル張り、左官、建築大工などの建設・建築系から、溶接、CNC(コンピューター数値制御)旋盤といった製造系、美容・理容、洋菓子製造、ホテルレセプションなどのサービス系まで広がる。情報通信系ではサイバーセキュリティやクラウドコンピューティング、輸送系では無人航空機システムにも選手を出す。メカトロニクスや自律移動ロボットなど7職種は2人1組で臨むため、56職種で選手は63人になる。

選手の出身地は愛知県の16人が最も多く、全体の4分の1を占めた。所属先はトヨタ自動車やデンソー、きんでんといった企業が中心で、高等専門学校や専門学校、大学に在学中の選手も並ぶ。

前回は金5個で5位 中国は36個

リヨン大会で日本は47職種に55人が出場し、産業機械、自動車板金、美容・理容、車体塗装、再生可能エネルギーの5職種で金メダルを獲得した。銀は5個、銅は4個、敢闘賞は21個。金メダルの数では中国の36個、韓国の10個に続く5位にとどまっている。

日本の成績は長い下り坂をたどってきた。自国開催の2007年静岡大会は金16個で1位、2011年ロンドン大会も金11個で2位だったが、2017年アブダビ大会は金3個で9位、2019年カザン大会は金2個で7位まで落ちた。15の国・地域による分散開催となった2022年大会が金8個で3位、2024年のリヨン大会が金5個で5位という推移だ。

2028年は愛知で開催

次回の第49回大会は、2028年11月に日本・愛知で開かれる。日本での開催は1970年の東京、1985年の大阪、2007年の静岡に続いて4回目で、厚労省は65以上の国・地域から約1700人が集まり、63職種で競う規模を見込む。2025年8月には組織委員会が設立され、準備が進んでいる。同省は「青年技能者の裾野を広げ、社会的に技能をより価値あるものとして扱う気運を高める」取り組みを続けるとしている。

上海大会の会場は国家会展中心で、開会式が22日、競技は23日から26日まで、閉会式は27日の予定だ。選手団は18日に皇嗣同妃両殿下と悠仁親王殿下の御接見を賜り、厚生労働省を表敬訪問したうえで、19日に上海へ向かう。