警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)は9月15日、チャイルドシート使用状況全国調査の結果を公表した。6歳未満の子ども全体の使用率は84.0%で、前回2025年の82.4%から上がり、2008年の調査開始以来で最も高い。ただし、実際に取り付け方と座らせ方まで確かめた別の調査では、正しく座らせていた割合が58.7%にとどまった。
5歳だけが65.7%
使用状況調査は5月9日から31日にかけて、全国99か所の商業施設や動物園などで実施された。車に乗っていた6歳未満の子ども1万2914人(車両1万202台)に聞き取りをしている。
年齢層別の差が大きい。1歳未満は94.8%、1歳から4歳は86.9%が使っていたのに対し、5歳は65.7%にとどまる。5歳の残りの内訳を見ると、チャイルドシートを使わずに車両の座席へそのまま座っていた子が14.8%、大人用のシートベルトを着けていた子が14.3%で、この2つだけで3割近くを占めた。体が大きくなるにつれて使用をやめる家庭が多いことがうかがえる。
乗る位置によっても差が出ている。後部座席では86.0%が使っていたが、助手席では68.6%で、3割強が使っていなかった。
使用率は2008年の50.2%から18年かけて84.0%まで上がった。ここ数年に限っても、2023年76.0%、2024年78.2%、2025年82.4%、2026年84.0%と上昇が続いている。
取り付けの2割、座らせ方の4割に誤り
調査にはもう2種類ある。北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡の8都道府県16か所では、取扱説明書に照らして取り付け状態と着座状態を確認した。
取り付けを調べた434シートのうち、しっかり取り付けられていたのは77.6%で、残る22.4%に誤りがあった。乳児用は83.8%、幼児用は71.9%と差がある。誤りの中身で突出して多いのが腰ベルトの締め付け不足で、誤りのあった乳児用38シートの47.4%、幼児用73シートの57.5%を占めた。JAFは、膝などで体重をかけて座面にシートを沈み込ませてからベルトを締めるよう呼びかけている。
さらに深刻なのが座らせ方だ。651人を調べたところ、しっかり座れていたのは58.7%で、41.3%に誤りがあった。乳児用59.0%、幼児用52.2%、学童用65.0%と、どの区分でも取り付けより低い。乳児用では、体を押さえるハーネスの締め付けが不適正だった例が誤り121件の52.1%にのぼる。学童用では座席ベルトのよじれ・ねじれが20.2%、肩ベルトの通し方の間違いが19.2%で並んだ。
シートそのものは新しい世代に置き換わりつつある。着座調査で確認した651シートのうち、国連の新しい安全基準であるR129に適合したものが59.9%、旧基準のR44が40.1%だった。固定方法も、専用金具で座席にとめるISOFIXが58.8%と、シートベルトで固定する41.2%を上回っている。
6歳未満は法律上の義務
道路交通法は、6歳未満の子どもを車に乗せる運転者にチャイルドシートの使用を義務づけている。国土交通省は、現行の安全基準に適合した製品にはEマークが付いていると説明し、基準に適合しない後付けのISOFIX取付金具を使わないよう注意を呼びかけている。
警察庁は今後の対策として、取り付け方法の周知のほか、体格の事情でシートベルトを適切に着用させられない6歳以上の子どもについてもチャイルドシートを使うよう広報していく方針を示した。5歳で使用率が落ち込む今回の結果は、法律上の義務が切れる6歳の手前ですでに使用離れが始まっていることを示している。
