中国国防省は、ロシア海軍との合同軍事演習「海上連合2026」を7月上旬に実施すると発表した。演習後には太平洋での共同航行も予定しており、日本の周辺で中ロが連携した軍事行動を一段と強めている。

演習の内容と「連合巡航」

中国国防省の発表によると、演習は山東省青島の近海や上空で行われる。「海上連合」は中ロが近年、ほぼ毎年実施している共同演習で、対潜水艦戦や防空、海上での射撃などを想定した訓練が組まれるのが通例だ。

今回特に警戒されているのが、演習後の動きだ。参加した艦艇の一部が、演習を終えたあと太平洋へと進出し、両国が共同で航行する「連合巡航」を行う計画とされる。中ロの艦隊が日本列島の周辺をまわる形で航行すれば、日本の安全保障にとって直接の圧力となりかねない。

相次ぐ中ロの共同行動

中ロの連携は、海の上だけではない。6月27日には、両国の爆撃機が東シナ海から四国沖の太平洋にかけて共同飛行し、防衛省・自衛隊が戦闘機を緊急発進(スクランブル)させて警戒にあたった。

さらに中国は7月初旬、原子力潜水艦から太平洋に向けて弾道ミサイルを発射する実験を行ったと発表したばかりだ。ミサイルの落下想定区域には日本の排他的経済水域(EEZ)が含まれ、日本政府は「深刻な懸念」を伝えている。海・空・ミサイルと、あらゆる面で中国の軍事活動が強まるなか、そこにロシアが加わる構図が鮮明になっている。

警戒を強める日本

防衛省・統合幕僚監部は、中ロの艦艇や航空機の動向を継続的に監視し、艦艇の航行や航空機の飛行を確認するたびに、その内容を公表している。

日米の演習は非難し、自らは演習を重ねる二重基準

中国はこれまで、日本と米国が行う合同軍事演習について「地域の緊張を高める」「冷戦思考の産物だ」などと繰り返し非難してきた。日米の演習は、同盟国同士が日本の防衛のために行う訓練であり、他国の領土を脅かすものではない。にもかかわらず中国は、これに猛反発する一方で、自らはロシアと組んで演習を重ね、艦隊で日本列島の周辺を航行してみせようとしている。他国の防衛的な訓練は許さず、自国の示威行動は「通常の軍事協力」だと言い張る――日本のEEZ近くへのSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射を「年間訓練の一環」と正当化したのと同じ、他国には厳しく自らには甘い身勝手な理屈である。

力による威圧は断じて容認できない

台湾周辺での大規模演習、南シナ海での一方的な実効支配の強化、日本周辺での爆撃機の共同飛行、そして弾道ミサイルの発射実験――中国の軍国主義的な軍事膨張は、とどまるところを知らない。そこにウクライナ侵略を続けるロシアが加わり、日本を取り囲むように軍事活動を活発化させる構図は、地域と世界の平和に対する重大な脅威であり、断じて容認できるものではない。国際社会は結束して、力による威圧に明確に「ノー」を突きつけるべきだ。日本としては、自衛隊の警戒監視を緩めず、日米同盟を軸とした抑止力を一層固め、毅然とした姿勢を示し続けることが重要になる。