中道改革連合は16日、国会内で議員総会を開き、小川淳也代表の辞任と、後任の代表に渡辺創衆院議員を充てることを全会一致で決めた。あわせて所属国会議員48人の離党を承認し、渡辺氏だけが党に残って清算業務を進める体制に移る。渡辺氏は同日の就任記者会見で、これまで党に所属した49人の国会議員の総意として職務を託されたとしたうえで、「しっかりとその職務と向き合ってまいりたい」と述べた。

49人のうち48人が離党 党は「分割」せず1人が引き継ぐ

渡辺氏によると、党組織の扱いについては、旧政党ごとに党を分割する方式ではなく、中道改革連合を渡辺氏1人が引き継ぎ、組織・会計・法務面の整理を終えた後に新党へ合流する方針を選んだ。議員が一斉に抜けて党が空になれば、収支報告や支部の後始末を担う主体がいなくなる。代表1人を残すのは、その受け皿を法人として残す手続きである。

中道改革連合は今年1月、立憲民主党と公明党の議員が合流する形で結成された。しかし8月31日の3党党首会談で立憲民主党を含む3党の合流は実現せず、9月9日の常任幹事会で「新たな形態」への移行を決めた。立憲民主党出身の21人は新党を作り、公明党出身の28人は公明党に復党する道を選んだ。結党時の姿を実現できなかったことについて、渡辺氏は「関係者の皆さん、総支部長、全国で支援いただいた多くの皆様に、1人の国会議員として大変申し訳なく思っている」と語った。

最も重い課題は全国約190総支部の整理

渡辺氏が最も重い課題に挙げたのが、全国に約190ある総支部の整理だ。支部の閉鎖手続きに加え、政治資金収支報告書や各種報告書の作成、法定監査への対応が必要になる。政党支部は政治資金規正法上の政治団体で、解散する場合も収支を締めて報告する義務が残る。放置すれば報告漏れが生じかねない事務だ。

渡辺氏は、多くの支部で衆院選後に事務所や人員が縮小され、支部長自身が仕事をしながら政治活動を続けている例もあると説明したうえで、通常なら数か月かかる作業を短期間で進める必要があるとして「全国の仲間、総支部長にしっかり寄り添う」と強調した。手続きは顧問弁護士や会計士の助言を得ながら進め、常任幹事会には非現職の総支部長経験者や党職員の代表を加えて重要な意思決定を行う仕組みを整えるという。

新党名は「民主改革の会」 立民は「組織的合流はしない」

立憲民主党の田名部匡代幹事長は16日の定例記者会見で、中道改革連合が新党の名称を「民主改革の会」とすることを正式に決めたと明らかにした。立憲民主党は中道改革連合への組織的な合流はしないと決めており、田名部氏は「そうした議論、結論を踏まえての新たな形だと思っている」「中道改革連合の判断を尊重させていただきたい」と述べた。

そのうえで田名部氏は、中道改革連合の議員は「半分は旧立憲民主でやってきた仲間」だと指摘し、「これからもこれまでの通り、国会の情勢を考えたときには、国民の皆さんのためにどういう政策を実現させるのか(中略)ということを考えれば、3党の協力はこれからも必要」と語った。「新たな形となった仲間の皆さんにも連携を呼びかけていきたい」とも述べ、新党とも協力する考えを示している。

17日には公明党と合同で税調 臨時国会は10月初旬の見込み

党の解体と並行して、政策面での共同作業は続く。中道改革連合が公表した17日の党日程によると、同日午前10時から衆院第一議員会館で公明党との合同税制調査会総会を開き、食料品の消費税減税に関する税制改正大綱についてのヒアリングを行う。政府は15日の臨時閣議で、令和9年度と10年度の飲食料品に係る消費税率の臨時的な引き下げなどに関する大綱を決めており、野党側もその内容の把握を急いでいる。

臨時国会の召集は10月初旬が見込まれている。立憲民主党は来週に議員総会を開いて会派人事を確定させる方針で、新党「民主改革の会」を含む各党の会派の組み方が固まるのはその前後になる。中道改革連合の名前で行われる活動は、渡辺氏が担う清算事務を残すのみとなった。