国土交通省は7月6日、「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」の第4回会合を開き、施設整備の最終とりまとめ案を議論した。旅客ターミナルや貨物施設、鉄道アクセスをどう強化するかが柱で、成田空港の大がかりな作り替えが具体化に向かう。

「新しい成田空港」構想とは

成田国際空港は、空港を大きく生まれ変わらせる「新しい成田空港」構想を掲げている。目玉の一つが、鉄道アクセスの強化だ。

現在の成田空港は、旅客ターミナルが第1・第2・第3の3か所に分かれており、利用者は目的の航空会社に応じて移動する必要がある。構想では、これらを1か所に集約し、その真下に新しい鉄道駅を設ける。ターミナルの直下に駅ができれば、電車を降りてすぐに搭乗手続きに向かえるようになる。

さらに、空港に乗り入れるJR東日本と京成電鉄の線路をそれぞれ複線化する計画だ。複線化によって列車を増やせるようになり、特急「成田エクスプレス」や「スカイライナー」の増発が見込まれている。

なぜ強化するのか

背景には、成田空港の発着能力を大幅に増やす計画がある。空港では滑走路の増設などが進められており、これが実現すれば、離着陸できる便数の枠が大きく広がる。便が増えれば利用者も増え、それを空港まで運ぶ鉄道の輸送力も高める必要がある。

訪日外国人客は2025年に初めて年間4000万人を超え、さらなる増加が見込まれている。都心や羽田空港とのアクセスを速く・多くすることは、成田を国際的なハブ(拠点)空港として選んでもらううえでも欠かせない、と位置づけられている。

今後の見通し

今回の検討会で最終とりまとめがなされれば、鉄道会社との具体的な協議や設計が本格化する見通しだ。ターミナルの集約や新駅の建設、線路の複線化は大規模な工事となり、実現には相応の時間と費用がかかる。国と空港会社、鉄道各社がどう役割を分担し、いつごろの完成を目指すのかが、今後の焦点となる。