ネット通販で「1回だけお試し」のつもりが、実際には「定期購入」の契約になっていた――というトラブルが後を絶たない。国民生活センターは、手口が巧妙になっているとして注意を呼びかけている。
相談は年に8万件超
国民生活センターによると、定期購入に関する相談は2024年に8万9893件寄せられた。前の年より減ったものの、依然として高い水準が続いている。年齢層では40歳代以上の割合が高く、商品では健康食品や化粧品に関する相談が上位を占める。
定期購入をめぐるトラブルは、「初回だけ安い」といった広告を見て申し込んだところ、実際には2回目以降の購入が条件になっていて、思わぬ金額を請求されるのが典型例だ。SNSの広告などから、手軽に申し込めてしまう点も背景にある。
「さらにお得」で誘い込む新手口
センターが2026年4月に出した注意喚起では、手口の巧妙化が指摘されている。申し込み手続きの途中で「さらにお得なご案内」といった表示が現れ、消費者が内容をよく確認しないまま、意図しない定期購入に進んでしまう事例があるという。
低価格を前面に出して申し込みを急がせ、定期購入であることを分かりにくくする売り方もある。「定期縛りなし」とうたっていても、最低購入回数が定められていないだけで、解約の手続きが必要な場合もあり、注意が必要だ。
注文前に「最終確認画面」を
こうしたトラブルを防ぐため、国民生活センターは、注文を確定する前に表示される「最終確認画面」で、契約内容をよく確かめるよう呼びかけている。
2022年に施行された改正特定商取引法では、事業者は最終確認画面で、支払総額や解約の条件といった基本的な事項を明確に表示することが義務づけられた。誤解させるような表示で申し込んでしまった場合、契約を取り消せる可能性もある。申し込む前に、総額や購入回数、解約の方法を確認することが大切だ。トラブルに遭ったときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に相談できる。