立憲民主党が参院に提出した被選挙権年齢の引き下げ法案をめぐり、同党青年局が9月8日、若者団体と意見交換を開いた。党が9月10日に内容を公表した。法案は7月2日に議員立法として提出済みで、衆院議員と地方議員の立候補できる年齢を現行の25歳以上から18歳以上に下げる内容である。
公職ごとに18歳と23歳に分ける
法案は公職選挙法と地方自治法の改正案で、引き下げ幅は公職によって異なる。党の説明によると、衆院議員は25歳以上から18歳以上へ、都道府県議会議員と市町村議会議員も同じく25歳以上から18歳以上へ下げる。
一方、参院議員は30歳以上から23歳以上、都道府県知事も30歳以上から23歳以上、市町村長は25歳以上から23歳以上にとどめる。政治改革推進本部長の熊谷裕人参院議員は6月30日の会合で、被選挙権年齢も18歳を基本としつつ、参院議員や首長など一部の公職は「経験を考慮し」23歳以上にすると説明した。
施行日は令和9年(2027年)3月1日としている。来年4月に予定される統一地方選挙に適用できるようにするためで、逆に言えば、それまでに成立しなければ次の統一地方選には間に合わない。法案には主権者教育の推進や、立候補にあたって職場の理解や配慮を促す内容も盛り込まれている。
参院提出は初、共同提出は見送り
同党が被選挙権年齢の引き下げ法案を国会に出すのは、2018年、2022年、2025年に続いて4回目にあたる。いずれも成立には至っておらず、現行の年齢要件は据え置かれたままだ。青年局長の山内佳菜子参院議員は6月30日、これまでの経緯を踏まえ「若者の声を受け止め、提出し続けなければいけないという思いで今回提出する」と述べた。参院への提出は今回が初めてとなる。
他党との共同提出は見送った。熊谷本部長は単独提出とした理由について、被選挙権年齢をどこに置くかをめぐって各党の考え方に多少の隔たりがあるためと説明している。筆頭発議者の小西洋之参院議員は提出後の記者会見で「各党にも協力を呼びかけ、成立を目指したい」と語った。
意見交換では慎重な立場からの発言も
9月8日の意見交換には、若者団体「NO YOUTH NO JAPAN」と同党の若者組織「りっけんユース」のメンバーが参加した。テーマは「若者の政治参加」と「立候補年齢の引き下げ」の二つである。
りっけんユースからは、年齢を下げるだけでなく、若い世代が政治家として活動していくための教育や研修、候補者を支える環境づくりが要るとの意見が出た。一方で、年齢の引き下げに慎重な立場からの発言もあり、賛否が交わされたと党は説明している。7月2日の記者会見でも、りっけんユースの大羽俊輝さんは「まだスタートラインであり、若者が政治参加しやすい環境づくりをさらに進めていく必要がある」と話していた。
選挙権18歳から11年、被選挙権は動かず
選挙権年齢は2015年の公職選挙法改正で20歳以上から18歳以上に引き下げられ、翌2016年の参院選から適用された。しかし被選挙権年齢はその後も見直されていない。日本若者協議会の室橋祐貴代表理事は7月2日の会見で、18歳選挙権の実現から被選挙権が動いていない現状を指摘し、「投票する権利だけでなく、議会で意思決定に参加する権利も重要」と述べた。
被選挙権年齢は憲法が定めるものではなく、公職選挙法などの法律事項である。国会が合意すれば変えられる一方、選挙制度の根幹に関わるため、各党の足並みがそろわなければ動かない。単独提出という今回の形は、その難しさをそのまま示している。
