総務省は7月7日、「地方自治体におけるAIトランスフォーメーションに関する研究会」を立ち上げると発表した。人手不足が深刻になる地方自治体で、AIなどのデジタル技術を行政の仕事にどう生かすかを検討する。
背景に自治体の人手不足
総務省は開催の趣旨について、「地方自治体における人手不足が深刻化する中、急速に進展するAI等のデジタル技術の時宜に適った活用の在り方について検討を行う」ためと説明している。
人口減少が続く日本では、自治体でも職員の確保が年々難しくなっている。特に規模の小さい市町村では、限られた人数で福祉や窓口業務、防災など幅広い仕事を回さねばならず、担い手不足が住民サービスの維持に直結する課題となっている。こうした中で、書類の作成や住民からの問い合わせへの対応といった定型的な業務を、AIで効率化できるのではないかという期待が高まっている。
「AX」とは何か
「AIトランスフォーメーション(AX)」とは、これまで人が担ってきた業務やサービスを、AIの活用を前提に作り替えていく取り組みを指す。IT化で仕事を効率化する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」をさらに進め、判断や文章作成といった知的な作業までAIに任せることを視野に入れる。近年は文章や画像を自動でつくる生成AIが急速に普及し、行政の現場でも導入の動きが広がっている。
研究会は、率直な意見交換を確保するためとして原則非公開とする。総務省は、会合の終了後に速やかに議事の概要をまとめて公開し、配布資料もあわせて公表するとしている。人口減少という構造的な課題に、新しい技術でどこまで対応できるかが焦点となる。