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- 政治
共産党、綱領の一部改定案を提案 「天皇制の存続を認めた」を削除、AIや排外主義反対を明記
日本共産党は10月12日に第10回中央委員会総会を開き、党綱領の一部改定案と第30回党大会決議案を提案した。改定案は未来社会論を全体的に書き改め、「人間の自由」を最大の特徴・目的に据えた。戦後の憲法の記述から「形を変えて天皇制の存続を認めた」を削り、AIへの対応や排外主義への反対、消費税減税・廃止を書き加えた。
- 政治
共産党国会議員団、政府に「最先端AIの開発を一時停止・禁止するよう各国に求めよ」と申し入れ 自衛隊の指揮統制システムへのAI導入計画の中止も要求
日本共産党国会議員団は10月1日、「AI開発」に関する政府への申し入れを公表した。米中をはじめとする主要なAI開発国に対して最先端AIの開発を一時停止・禁止するよう日本政府が求めること、国連をはじめ国際社会に規制と監視の国際協定づくりの協議を働きかけることを柱に据えた。国内では、AIを開発する企業や大規模に利用する企業への国の調査・監督体制の確立、「AIリストラ・不況」を起こさせないための雇用の法整備、政府やAI事業者から独立した第三者機関の設置を求め、AIの軍事利用については「自衛隊の指揮統制システムへのAI導入計画を中止する」と明記した。政府は7月14日に閣議決定した第Ⅱ期人工知能基本計画で「防衛力の変革に向けて、データとAIを最大限に活用する」とうたっており、令和9年度のAI関連予算の概算要求は2兆9392億円と令和8年度当初予算の5027億円の約5.8倍にふくらんでいる。臨時国会は10月5日に召集された。
- 国際
日米の科学技術協力協定を無期限化 1月に9か月延ばしたばかりで、期限切れの半月前に署名 知的財産の附属書も改正
外務省は10月2日、日米の科学技術協力の土台となっている「日米科学技術研究開発協力協定」の有効期間を無期限とする議定書に署名したと発表した。同日午後5時から東京で、茂木敏充外務大臣と訪日中のマイケル・クラツィオス米国大統領府科学技術政策局長兼大統領科学技術顧問が署名し、その後約20分間の会談を行った。今回の議定書では有効期間の無期限化に加え、知的財産に対する権利に関する附属書の改正などがなされた。この協定は1988年6月のG7サミットの際に竹下総理大臣とレーガン米大統領が署名したもので、以後は期限付きの延長を繰り返してきた。直前の延長は今年1月16日に署名され、1月19日に満了する期間を1月20日から9か月間延ばすものだった。単純に数えれば期限は10月19日で、今回の署名はその半月余り前にあたる。署名式後の会談で茂木外相は、改正された協定の下で科学技術分野における日米協力の「黄金時代」を実現したいと述べ、外務省の発表が「AI(SI(超知能))」と記す先端技術分野について、インド太平洋地域での協力推進への期待と、グローバル・サウス諸国での「安全、安心、信頼できる」AI(SI)エコシステム構築に向けた日米連携の重要性を強調した。両者は次回の日米科学技術合同委員会の開催に向けた調整を始めることを確認した。
- AI
AIセーフティ評価に教育とジオAIを追加、6部会体制へ 政府のAI安全機関が方針を改訂 学校の生成AIは情緒的依存や「メタ認知的怠惰」をリスクに列挙
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)の事業実証ワーキンググループは10月6日、AIの安全性評価の整備方針を示す「ビジョンペーパー」の第2.0版を公開した。これまでのヘルスケアとロボティクスに教育とジオAI(地理空間情報)を加え、分野横断の2部会と合わせて6部会の体制にする。教育分野は当面、初等中等教育段階を対象とし、児童生徒がAIを擬人化して情緒的に依存するリスク、生成AIへの過度な依存が「メタ認知的怠惰」を招いて生産的な試行錯誤を失わせるリスク、AIの支援で課題をこなせたことを自分の能力と誤認して実際の習熟度を過大評価し、AI抜きの試験で成績が下がるリスク、児童生徒が提出物に悪意ある指示を埋め込んで評価を有利に操作するプロンプトインジェクションの4つをリスク例として挙げた。
- テクノロジー
情報処理技術者試験、2027年度春から新制度 知識の出題分類は23から30へ 基本情報と情報セキュリティマネジメントのシラバス案を公開 応用情報と高度8区分は3試験に再編
情報処理推進機構(IPA)は9月30日、2027年度から始める予定の新しい試験制度について、情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験のシラバス案(Ver.0.1)を公開した。新制度では、知識を問う「科目A」の出題分類が現行の23中分類から30中分類へ組み替えられ、「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」の3分野・7大分類に整理される。現行試験に対応する分類がなく新たに設けられるのは「マインド・スタンス」と「データマネジメント」の2つ。公開されたシラバス案では、情報セキュリティマネジメント試験の出題範囲に「AIを悪用した攻撃」「AIシステムに対する攻撃」という項目が置かれ、用語例としてディープフェイクや音声クローン、プロンプトインジェクション、データポイズニングが並んだ。応用情報技術者試験とITストラテジスト試験など高度8区分は大括り化され、マネジメント・データ/AI・システムの3領域3試験(総称はプロフェッショナルデジタルスキル試験=仮称)に再編される。データを扱う力を測る「データマネジメント試験」(仮称)も新設される。現行制度は2026年度の試験実施をもって終了する予定で、2027年度春頃にITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者の3区分、夏頃から秋頃に残る区分が新制度へ移る。試験は1969年に始まった国家試験で、2024年度の応募者は74.1万人、合格者は25.1万人だった。
- テクノロジー
「情報セキュリティ白書2026」、IPAがPDF版を先行公開 全208ページ 副題は「サイバー防御新時代:諸刃の進化に備えよ」 印刷版は10月19日発行
情報処理推進機構(IPA)は9月30日、「情報セキュリティ白書2026」のPDF版を先行公開した。印刷書籍版の発行は10月19日で、A4判208ページ、定価は2200円(本体2000円)。副題は「サイバー防御新時代:諸刃の進化に備えよ」で、AIが攻撃にも防御にも使われる両義性を前面に置いた。IPAが挙げた着目すべき事象は、2025年5月に成立・公布されたサイバー対処能力強化法に伴う体制整備、2025年12月に閣議決定されたサイバーセキュリティ戦略がAIを三つの観点で整理したこと、中小企業向けのSCS評価制度などの制度構築が進んだことの三つである。構成は序章と4章で、目次によればAIの安全性確保を扱う2章2節は69ページから、偽・誤情報対策の2章3節は88ページから始まる。
- 経済・ビジネス
AIと協働する訓練を受けた労働者、日本の製造業は33.3%で米国の62.7%の半分 令和8年版労働経済白書 実質賃金は4年連続で減少
厚生労働省は9月29日、令和8年版の労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。今回で77回目で、分析テーマは「AI等技術革新が進む中での労働市場の現状と課題」。AIを使っている労働者のうち勤め先から訓練などを受けたと答えた割合は、製造業で日本が33.3%と、米国の62.7%のおよそ半分にとどまった。金融・保険業ではその差がさらに大きく、日本26.9%に対し米国60.5%、英国57.2%、ドイツ54.8%だった。数年先の事業展開を考えて必要な人材を想定しながら能力開発を行っている企業は、従業員300人以上でも14.2%、9人以下では8.0%にとどまる。白書は1995年から2004年のIT導入期に日本の実質GDP成長率が1.0%と米国の3.4%の3分の1程度だった経緯を振り返り、AI投資では経営戦略と人材戦略を連携させることが重要だと指摘した。2025年の雇用情勢は労働力人口・就業者数・雇用者数がいずれも過去最高となり、現金給与総額は5年連続で増加したが、実質賃金は4年連続で減少した。
- AI
国立情報学研究所、国産LLM「LLM-jp-4.1」を公開 約332億パラメータまで3モデル 外部ツールの呼び出しに新対応、学習量は前シリーズの約3倍
国立情報学研究所の大規模言語モデル研究開発センター(LLMC)は9月28日、日本語に強い大規模言語モデル「LLM-jp-4.1」シリーズを公開した。約86億パラメータ、約320億パラメータ、約332億パラメータの3モデルで、いずれもApache License 2.0で配布する。2026年4月から順次公開している「LLM-jp-4」シリーズの事後学習を作り直したもので、改良点はSTEM分野の性能向上、外部のプログラムやAPIを呼び出す「ツール呼び出し」への新規対応、回答の簡潔化の3点。事後学習の総学習量は約350億トークンで、前シリーズの約3倍に増えた。APIとチャットサービスは東京大学が運用する「mdx-MaaS」を通じて10月中旬頃から段階的に募集を始める。
- 政治
119番通報の自動応答、消防本部など15機関がAI企業6社と開発へ 消防庁が連携先を公表 救急出動は年771万件で4.1秒に1回
総務省消防庁は9月28日、消防分野へのAI導入をめぐってAI関連企業6社と消防機関等15機関の連携が成立したと公表した。最も多いのは119番通報の自動応答で、株式会社Quickが戸田市消防本部など5機関と組む。ほかに現場指揮活動の判断支援で株式会社モリタとNECネッツエスアイが計5機関、建物の防火対策の支援で株式会社ビズテックと東北物産が計5機関と連携する。経済産業省の生成AI開発支援プロジェクト「GENIAC」と協働した6月24日のマッチングイベントの後、消防機関とAI企業に連携意向調査を実施した結果をまとめたもので、今後は消防庁やGENIACの事業への共同応募も視野に技術開発と現場実証を進める。全国の消防本部は720本部で、救急自動車の出動件数は令和6年に771万8380件に達している。
- 国際
米中首脳会談の成果、両政府の公表文が食い違う 同じ枠組みを米国は「超知能(SI)対話」、中国は「人工知能対話」と記す 石炭1000万トンとレアアースは中国側の8項目に無し
中国の習近平国家主席が現地時間の9月23〜25日に米国を国賓訪問し、トランプ大統領と会談した。米中両政府はそれぞれ成果を公表したが、書かれている内容は一致していない。米ホワイトハウスは9月25日のファクトシートで、双方向それぞれ300億ドル分の非センシティブ品目の関税を引き下げる勧告で一致したこと、中国が2027年と2028年に各年1000万メートルトン以上の米国産石炭を輸入すること、レアアースなど重要鉱物の供給不足について協議を続けることを挙げた。中国外交部が9月26日に公表した「8項目の成果共通認識」には、石炭もレアアースも農業作業部会も入っていない。両首脳が設けた新しい対話の枠組みも、米側は「超知能(SI)対話」、中国側は「人工知能対話」と別の名で記した。米側は「artificial intelligence ではなく super intelligence という用語を使うことで合意した」と書くが、中国側の文にその記述はない。成果をまとめたこの2文書に台湾への言及はないが、中国外交部は9月25日に出した会談そのものの発表で、習主席が「米側が『台湾独立』に反対する正しい立場を堅持し、台湾問題を慎重に扱うことを希望する」と述べたと記している。高市首相は9月25日の会見で、米中会談について「第三国間のやり取り」としてコメントを避けた。