タグ: 経済産業省
- AI
政府のAI関連予算要求、2兆9392億円 今年度当初の5027億円から5.8倍 最大は経産省の基盤モデル開発8964億円
内閣府は9月11日、令和9年度予算の概算要求に盛り込まれたAI関連予算を公表した。各府省の要求額を足し上げた総額は2兆9392億円で、令和8年度の当初予算5027億円の5.8倍にあたる。これとは別に、金額を示さず項目だけを立てる「事項要求」が26件ある。施策の数は新規132件・継続193件の計325件で、令和8年度当初予算の計149件から2倍以上に増えた。金額が最も大きいのは経済産業省の「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデルの開発」で約8964億円。次いで文部科学省の「AI for Scienceによる科学研究の革新」が約3789億円、中小企業のAI導入を支援する経産省の新規施策が約3746億円と続く。政府のAI関連予算は当初予算ベースで平成29年度の576億円から10年で8.7倍に膨らんでおり、令和9年度の要求はその伸びをさらに大きく上回る。
- 政治
高市首相、「パワーGX戦略」を年末までにまとめるよう赤澤経産相に指示 原油輸入の中東依存度は95.9% 原子力の最大限活用と次世代地熱・ペロブスカイトが柱
高市早苗首相は9月17日の記者会見で、エネルギー政策の新たな総合パッケージ「パワーGX戦略」を年末までに取りまとめるよう、留任した赤澤亮正経済産業相にすでに指示したと明らかにした。赤澤氏はGX(グリーントランスフォーメーション)実行推進担当相を兼ねており、首相は「これまでGX実行推進担当大臣を務めてきた赤澤大臣を再任した」と説明した。パワーGXは8月26日の第17回GX実行会議で方向性が決まったもので、①化石燃料の調達安定性の抜本的な向上②原子力や国産再生可能エネルギーによるGXの加速・強化――という二つの「強靱化」を組み合わせる。会議資料によると、日本の原油輸入の中東依存度は2024年度に95.9%まで上がっており、第1次石油危機前の1972年度(80.7%)を大きく上回る。首相は「次の国会への法律案の提出を含めて、実行に移すことができる取組から速やかに着手していく」と述べた。
- テクノロジー
災害時の所在把握へ、国がQRコード「チェックイン」の標準仕様を公表 能登の実証は登録8450人、市町の費用負担は共同調達で8%に
経済産業省と情報処理推進機構(IPA)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月16日、災害時に避難所の外にいる住民の所在をつかむ「チェックインシステム」について、自治体向けの導入ガイドラインと標準仕様書の案を公表した。10月19日まで意見を募る。能登半島地震で避難所外避難者の把握に大きな負担が生じた反省を踏まえ、平時から住民が使う仕組みをそのまま非常時に転用する設計を示した。石川県が能登6市町で実証した「のとピッと」は2026年6月末時点で8450人が登録し、1日あたりの平均チェックイン回数は2.02回。県と市町の共同調達により1市町あたりの費用負担を総額の8%程度に抑えた例も示している。
- AI
経産省の若手チーム、次世代技術の中間報告書を公表 「人類を超える知性の出現」など4つの潮流を整理 価値を指針にした統治を提言
経済産業省は9月17日、若手政策立案プロジェクト「PIVOT」の未来テクノロジーチームがまとめた「技術革新と人類社会の未来 中間報告書―価値主導型イノベーション・ガバナンスに向けて―」を公表した。AI、ブレインテクノロジー、先端バイオ医療、フュージョンエネルギーなどの次世代技術について、今世紀後半を見据えた4つの技術的潮流(メガトレンド)を整理し、社会・経済・地政学に及ぼし得る影響を分析している。第1の潮流には汎用AIや自律型AIの進展による「人類を超える知性の出現と高度な自律意思決定」を挙げ、人間の存在意義や民主主義、就業構造のあり方が変化する可能性を指摘した。報告書はこれらの分析を踏まえ、公平・公正、多様性、民主主義、平和といった社会的価値を指針として、研究開発から国際ルール形成までを一体で進める「価値主導型イノベーション・ガバナンス」を提言している。内容はチームの見解であり、経産省の所管法令の解釈・運用についての見解を示すものではないとの注記が付いた。
- テクノロジー
集会所のQRコードで避難者を把握 経産省・IPAが標準仕様の案 能登の実証は900か所・8450人が登録
経済産業省とNEDO、情報処理推進機構(IPA)は9月16日、災害時に住民の居場所をつかむ「チェックインシステム」の導入ガイドラインと標準仕様書のVer1.0案を公表し、10月19日まで意見を募集すると発表した。集会所や小売店などにQRコードを貼り、住民がスマートフォンで読み取ると、氏名など基本4情報と場所、時刻が記録される仕組み。令和6年能登半島地震で、指定避難所の外にいる「避難所外避難者」の所在をつかめず自治体が疲弊した教訓を受けたもので、平時は歩数などに応じた特典の付与に使い、災害時はそのまま安否確認に転用する「フェーズフリー」を狙う。石川県が能登地域6市町で実施した実証「のとピッと」では、900か所以上にQRコードを設置し、2026年6月末時点で8450人が登録、1人が1日平均2.02回チェックインした。石川県は2026年度末に住民票人口の30%の登録を目標に掲げている。ソフトウェアはIPAの公式GitHubでオープンソースとして公開されている。
- AI
経産省、AI契約の「現場で困っている事例」を募集 10月30日まで 誤出力の責任やAIエージェントの取引も論点に
経済産業省は9月14日、AIの開発・提供・利用の現場で起きている契約上の法的論点や実務上の課題について、事例の募集を始めた。締め切りは10月30日午後5時。寄せられた事例は匿名化・一般化したうえで仮想のユースケースに整理し、事業者や法曹実務家らでつくる非公開の検討会で対応策を議論する。検討結果は報告書にまとめるほか、2019年12月の1.1版で止まっている「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」の改訂に向けた検討にも使う。募集する事例は、汎用的AIサービスの利用、カスタマイズ、新規開発、データ提供、AIエージェントの5類型。想定する論点には、AIの誤出力に対する責任の分担、AI生成物の権利の帰属、AIエージェントによる意図しない取引の民法上の扱いなどが並ぶ。
- 経済・ビジネス
熊本地震の中小企業支援、熊本県全域と鹿児島19市町村へ拡大 18日から 融資の全額を別枠で保証
経済産業省は9月14日、7月28日に起きた令和8年熊本地震で売り上げが落ち込んだ中小企業の資金繰りを支える「セーフティネット保証4号」について、対象地域を広げると発表した。すでに指定していた熊本県内の21市町村に、県内に残る24市町村と鹿児島県内の19市町村を9月18日付で加える。これで熊本県は全45市町村が対象となり、鹿児島県も鹿児島市や霧島市など19市町村が加わる。熊本県と鹿児島県から「多数の中小企業・小規模事業者の事業活動に影響が生じている」として追加指定の要請があったのを受けた措置。4号は信用保証協会が融資額の100%を保証する制度で、保証枠は普段使える一般保証とは別に、普通保証2億円・無担保保証8000万円の計2億8000万円が新たに開く。利用には、直近1か月の売上高が前年同月比で20%以上減り、その後2か月を含む3か月間も20%以上減る見込みであることについて、市町村長の認定を受ける必要がある。認定を申請できる指定期間は発災日の7月28日から12月17日まで。
- 政治
緊急時のLNG、マレーシアから融通 JOGMECがペトロナスと枠組み合意 中東情勢受け政府が備え 産消会議に20か国340人
経済産業省は9月14日、11日に東京で開いた「LNG産消会議2026」の結果を公表した。会議では、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とマレーシア国営石油会社ペトロナスLNG社が「緊急時におけるLNGの安定供給連携枠組み」で合意したと発表された。電力・ガスの安定供給に支障が生じる恐れがある緊急時に、日本へのLNG(液化天然ガス)供給を確保する内容で、2025年の同会議で公表した協力覚書に基づく。赤澤経済産業相は閣僚級セッションの冒頭で、中東情勢を踏まえた教訓として「供給源の多角化」「市場の多角化・拡大」「緊急時の備え」の重要性を訴えた。会議は15回目で、経産省と国際エネルギー機関(IEA)の共催は4度目。対面の参加者は約340人、参加国は20か国にのぼった。日本とモンテネグロのエネルギー協力覚書の締結も発表された。
- 経済・ビジネス
再エネ賦課金の納付金を納めず、新電力1社の社名を公表 経産省「督促の期限までに納付なし」
経済産業省は9月11日、電気の利用者から集めた再生可能エネルギー発電促進賦課金にあたる納付金を期限までに納めなかったとして、新電力「グルーヴエナジー」(愛媛県松山市)の社名を公表した。再エネ特措法34条に基づく手続きで、同社は8月31日を期限とする納付金を納めず、電力広域的運営推進機関が督促状で指定した9月10日の期限までにも納付しなかった。賦課金は小売電気事業者が電気料金と一緒に集め、同機関へ納付金として納めたうえで、太陽光や風力の電気を買い取る費用に充てられる。納付が滞れば、利用者が電気料金として払った分が制度に届かない。法律は、督促に応じない事業者について経済産業大臣が社名を公表しなければならないと定めている。
- 経済・ビジネス
「GX戦略地域」第1弾を認定 川崎臨海部2800ヘクタール、石狩・苫小牧、柏崎 跡地・再エネ・原発を産業集積の核に
経済産業省は11日、脱炭素をてこに新たな産業集積をつくる「GX戦略地域制度」の第1弾を認定した。川崎市は製鉄所跡地を含む川崎臨海部約2800ヘクタールが「コンビナート等再生型」で全国初の認定を受け、JFEホールディングスなどと共同で水素や資源循環の拠点整備を進める。北海道は「データセンター集積型」で石狩市と苫小牧市の2市が全国で唯一の認定となった。新潟県柏崎市の鯨波産業団地は、原子力発電や再生可能エネルギーの脱炭素電力を100%供給する「脱炭素電源活用型」に選ばれた。制度は2025年2月に閣議決定されたGX2040ビジョンを踏まえて創設され、今年4月に選ばれた有望地域のうち計画の熟度が高まった地域から順に認定される。