「コメダ珈琲店」をフランチャイズ(FC)中心に展開するコメダホールディングスは10月14日、2027年2月期の中間決算(2026年3〜8月、国際会計基準)を発表した。売上収益は307億6,500万円で前年同期の285億2,900万円から7.8%増え、本業のもうけを示す営業利益は52億5,600万円(前年同期比11.9%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益は35億3,500万円(同11.4%増)だった。2026年4月8日に公表した通期の業績予想と、年間62円の配当予想はいずれも変えなかった。

増収増益、通期予想に対し5割強の進み

決算短信によると、1株当たり中間利益は77円66銭で、前年同期の69円74銭から増えた。税引前中間利益は51億7,700万円(同11.1%増)だった。

前年の中間期は売上収益が23.7%増と大きく伸びた一方、営業利益の伸びは5.5%にとどまっていた。今期は売上の伸びが1けたに落ち着き、利益の伸びがそれを上回った形になる。

同社は外食産業の環境について、賃上げや雇用情勢の改善を背景に個人消費が緩やかに回復し、インバウンド(訪日客)需要も好調で、外食需要は堅調だったとしている。一方で、中東情勢の影響を受けた食材・消耗品価格やエネルギーコストの高騰、為替・金利の変動、人手不足による人件費の上昇などを挙げ、「極めて先行きの不透明な事業環境が続いて」いると説明した。

通期(2027年2月期)の予想は、売上収益609億2,000万円(前期比6.5%増)、営業利益102億円(同8.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益69億円(同6.8%増)。中間期の実績は、この通期予想に対して売上収益で50.5%、営業利益で51.5%にあたる。

項目 前年中間期 当中間期 通期予想
売上収益 285億2,900万円 307億6,500万円 609億2,000万円
営業利益 46億9,900万円 52億5,600万円 102億円
親会社の所有者に帰属する利益 31億7,300万円 35億3,500万円 69億円
1株当たり利益 69円74銭 77円66銭 151円63銭

稼ぎの柱は加盟店への「卸売」

コメダの店舗の大半は、加盟店のオーナーが運営するFC店だ。同社の売上収益には、直営店での販売のほか、加盟店に包材や消耗品などを卸した代金が含まれる。今回の中間期でも、売上収益307億6,500万円のうち、卸売が209億4,100万円と約7割を占めた。直営店の売上は59億7,300万円、店舗開発収入は6億6,400万円、リースに係る収益は8億7,800万円だった。

コメダHDの売上収益の内訳(中間期)(億円)

前年中間期当中間期

卸売198.5209.4直営店54.159.7その他18.823.1リース8.68.8店舗開発5.46.6
百万円単位の数値を億円に換算出典: コメダホールディングス「2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信」
数値で見る(単位: 億円)
項目前年中間期当中間期
卸売198.5209.4
直営店54.159.7
その他18.823.1
リース8.68.8
店舗開発5.46.6

国内事業の売上収益は274億2,200万円(同6.6%増)、セグメント利益は63億5,100万円(同14.2%増)だった。加盟店向け卸売の既存店売上高は前年同期比101.9%、全店では104.8%となった。同社は伸びの要因として、販促と並んで、中東情勢の影響による包材や一部の消耗品について8月に実施した加盟店向け卸価格の改定の効果を挙げている。

販促では、「ポケモンといっしょだモン♪」キャンペーンとして「メタモンのシロノワール ブルーベリーフロマージュ」などを2回に分けて展開したほか、ロッテのチョコレート「クランキー」と組んだ「シロノワール CRUNKY」、新宿中村屋のカリーソースを使った「カリーナンドッグ」などを発売した。公式アプリでモバイルオーダーをするとスタンプがたまり、6個ごとにドリンク1杯の無料券がもらえるキャンペーンも春と夏の2回行った。アプリ経由の注文を増やし、店舗の作業負担を軽くする狙いもあるとしている。

海外は増収でも原材料高で減益

海外事業は売上収益が33億5,200万円(同18.7%増)と2割近く伸びた。シンガポールで「Kaffe & Toast to-go」の店舗を出店し、台湾でも日本と同じポケモンのキャンペーンを4〜6月に実施した。

ただ、セグメント利益は1億8,900万円で、前年同期の2億4,100万円から21.6%減った。決算短信は理由として「コーヒー豆などの主要な原材料価格高騰の影響」を挙げている。海外は81店のうち52店が直営店で、海外の売上収益のうち直営店売上が28億4,400万円と8割以上を占める。直営店売上は前年同期の23億6,700万円から増え、加盟店向けの卸売も4億100万円から4億4,600万円に増えた。

国内と海外のセグメント利益を合わせると65億4,000万円。ここから全社機能の費用などの調整額12億8,400万円(前年同期は11億200万円)を差し引いたものが、連結の営業利益になる。

店舗は1,164店、国内で17店出店

中間期末の店舗数は1,164店で、前期末の1,150店から14店増えた。国内ではコメダ珈琲店を15店、「おかげ庵」を2店出店し、コメダ珈琲店1店を閉めた。国内の店舗数は、コメダ珈琲店1,044店、おかげ庵20店、「BAKERY ADEMOK」などその他のブランド19店の計1,083店となった。期中に直営のコメダ珈琲店とおかげ庵を1店ずつFC店に切り替えている。

海外は出店1店に対して閉店が3店あり、83店から81店に減った。地域別では台湾36店、シンガポール32店、上海5店、香港6店、インドネシア2店。シンガポールは1店を出し2店を閉め、香港は1店を閉めた。直営店の数でみると、シンガポール32店とインドネシア2店はすべて直営で、台湾は36店のうち18店が直営、上海と香港の店舗はいずれも直営ではない。

全1,164店のうち直営店は101店で、残る1,063店はFC店だ。国内に限ると1,083店のうち直営店は49店にとどまり、その内訳はコメダ珈琲店21店、おかげ庵9店、その他のブランド19店だ。その他のブランドは、BAKERY ADEMOK、KOMEDA is □、大餡吉日、ジェリコ堂、米屋の太郎、La Vinothèque、ベイス、BLUE LEAF CAFÉの8ブランドで、いずれも直営で運営している。直営店の総数は前期末の103店から2店減った。

財務とキャッシュ・フロー、配当は年62円の予定

中間期末の資産合計は1,137億4,200万円で、前期末から33億5,700万円増えた。資本合計は524億6,100万円となり、親会社所有者帰属持分比率は前期末の45.2%から45.8%に上がった。

営業活動によるキャッシュ・フローは83億4,100万円の収入で、前年同期から30億9,000万円増えた。投資活動では有形固定資産の取得などで16億100万円を支出し、財務活動では借入金の返済10億2,100万円、リース負債の返済25億9,300万円、配当金の支払い13億6,300万円などで43億2,100万円を支出した。現金及び現金同等物の中間期末残高は113億4,200万円で、前期末より24億8,300万円増えた。

配当は、中間配当を1株31円とし、11月25日から支払いを始める。前期の中間配当は30円だった。期末配当も31円を予定しており、年間では前期の60円から2円多い62円となる見通しだ。配当予想の修正はないとしている。