出入国在留管理庁は10月16日、2026年(令和8年)6月末時点の在留外国人数が428万1026人だったと公表した。2025年末の412万5395人から15万5631人(3.8%)増え、過去最多を更新した。1年前の2025年6月末(395万6619人)と比べると32万4407人、率にして8.2%多い。
在留外国人数は、中長期在留者と特別永住者を合わせた数だ。6月末の中長期在留者は401万7321人、特別永住者は26万3705人だった。男女別では男性が219万2764人(51.2%)、女性が208万8199人(48.8%)。在留カードなどに記された国籍・地域の数は、無国籍を除いて195だった。
半年ごとの増え方は小さくなった
同庁は在留外国人数を6月末と12月末の年2回公表している。過去の公表を並べると、2024年6月末に358万8956人だった数は、2024年末に376万8977人、2025年6月末に395万6619人、2025年末に412万5395人となり、今回の428万1026人まで、公表のたびに最多を更新してきた。2年前の2024年6月末からは69万2070人、19.3%増えた計算になる。
在留外国人数の推移(各時点)(万人)
数値で見る(単位: 万人)
| 項目 | 万人 |
|---|---|
| 24年6月 | 358.9 |
| 24年末 | 376.9 |
| 25年6月 | 395.7 |
| 25年末 | 412.5 |
| 26年6月 | 428.1 |
一方、半年ごとの増加数を見ると、勢いはやや落ちている。2025年1〜6月の増加は18万7642人(5.0%)、2025年7〜12月は16万8776人で、2026年1〜6月は15万5631人(3.8%)だった。増え続けてはいるものの、半年あたりの増加数は2期続けて前の期を下回った。2024年7〜12月の増加は18万21人だった。
中身の内訳も動いている。中長期在留者は2025年6月末の368万6327人から1年で33万994人増え、今回初めて400万人を上回った。これに対し、特別永住者は、2025年6月末の27万292人、2025年末の26万6896人、今回の26万3705人と減り続けている。在留外国人の増加は、ほぼすべてが中長期在留者の増加によるものだ。
特定技能が1年で3割増、技能実習に迫る
在留資格別では、「永住者」が96万1342人で最も多く、「技術・人文知識・国際業務」51万6184人、「留学」47万9626人、「技能実習」45万7509人、「特定技能」44万4256人と続いた。上位5つの顔ぶれと順番は2025年末と同じだった。
| 在留資格 | 2025年6月末 | 2026年6月末 | 1年の増減 |
|---|---|---|---|
| 永住者 | 93万2090人 | 96万1342人 | 2万9252人増(3.1%) |
| 技術・人文知識・国際業務 | 45万8109人 | 51万6184人 | 5万8075人増(12.7%) |
| 留学 | 43万5203人 | 47万9626人 | 4万4423人増(10.2%) |
| 技能実習 | 44万9432人 | 45万7509人 | 8077人増(1.8%) |
| 特定技能 | 33万6196人 | 44万4256人 | 10万8060人増(32.1%) |
表: 在留資格別の在留外国人数(上位5資格) 出典: 出入国在留管理庁「令和7年6月末現在における在留外国人数について」「令和8年6月末における在留外国人数について」
伸びが際立つのは特定技能だ。1年で10万8060人、32.1%増えた。2025年末からの半年でも5万3960人増えており、この半年の在留外国人全体の増加(15万5631人)の3分の1強を占める。同庁の注記によると、特定技能の数字は1号と2号の合計、技能実習の数字は1号から3号までの合計だ。
対照的に、技能実習は1年で8077人増にとどまった。2024年6月末には永住者に次ぐ2位(42万5714人)だったが、2025年6月末には3位、2025年末には4位に下がった。今回、技能実習と特定技能の差は1万3253人まで縮まっている。「技術・人文知識・国際業務」も1年で5万8075人増え、50万人を超えた。
インドネシア・ミャンマー・ネパールが3割前後の伸び
国籍・地域別では、中国が94万1031人で最も多く、ベトナム69万3750人、韓国40万8682人、フィリピン36万2761人、ネパール33万4850人と続いた。上位10か国・地域のうち、2025年末より減ったのはブラジル(20万9550人、464人減)だけだった。
増え方に大きな差がある。1年前の2025年6月末と比べると、インドネシアは23万689人から30万7456人へ7万6767人(33.3%)、ミャンマーは16万362人から21万1602人へ5万1240人(32.0%)、ネパールは27万3229人から33万4850人へ6万1621人(22.6%)増えた。スリランカも7万3067人から8万5415人へ1万2348人(16.9%)増えている。
これに対し、上位2か国の伸びは緩やかだ。中国は1年で4万293人(4.5%)、ベトナムは3万3267人(5.0%)の増加だった。韓国は1年前の40万9584人から902人減っている。
順位にも変化が出た。2025年末はブラジルが7位、ミャンマーが8位だったが、今回はミャンマーがブラジルを抜いて7位に上がった。インドネシアは2年前の2024年6月末には17万3813人で7位だったが、この2年で13万3643人増えて6位になり、30万人を超えた。
東京都は最多も、割合は下がる
都道府県別では、東京都が82万4486人で最も多く、全国の19.3%を占めた。次いで大阪府38万9846人、愛知県36万9849人、神奈川県33万1515人、埼玉県30万5867人の順だった。上位5都府県の顔ぶれと順番は2025年6月末から変わっていない。
2025年末からの半年の増え方を比べると、東京都は2万3048人増(2.9%)で、上位5都府県の中では伸び率が最も低かった。大阪府は1万4527人増(3.9%)、愛知県は1万2049人増(3.4%)、神奈川県は1万4162人増(4.5%)、埼玉県は1万4930人増(5.1%)だった。
東京都が全国に占める割合は、2024年6月末と2025年6月末の19.6%から、2025年末に19.4%、今回19.3%へと下がっている。東京都の人数は増え続けているが、それを上回る速さで他の地域でも外国人が増えていることになる。
2027年4月、技能実習は育成就労へ
在留資格別の数字の動きの背景には、外国人労働者の受け入れ制度の転換がある。2024年6月21日に公布された改正法(令和6年法律第60号)により、技能実習制度は廃止され、2027年4月1日から育成就労制度に移る(一部の規定を除く)。施行まで半年を切った。
技能実習を巡っては、受け入れ先での法令違反も続いている。厚生労働省が9月に公表した監督指導の結果は、技能実習生を使う職場、73.2%で労働法令違反 特定技能は76.5% 建設業は8割超 厚労省が2025年の監督結果で伝えた。
在留外国人の増加は、行政の手続きにも及んでいる。在留手続の手数料は10月1日に改定され、永住許可は窓口申請で1万円から20万円になった(外国人の在留手続の手数料、10月1日に改定 永住許可は1万円から20万円へ 在留資格の変更と在留期間の更新は一律6000円から最大7万5000円に)。
次回の在留外国人数は、2026年末時点の数字が公表される。育成就労制度が始まる前の最後の年末時点の数字となる。
