総務省は11月3日、同日付で発令された令和8年秋の叙勲のうち、同省が所管する受章者の名簿を公表した。最高位の旭日大綬章は元青森県知事の三村申吾氏(70)が受けた。瑞宝重光章は元総務審議官の阪本泰男氏(71)。名簿は「地方自治」「情報通信・郵政」「行政評価・統計」の3分野に分かれ、分野ごとの内訳表を合わせると受章者は747人になる。元市町村長や元地方議員、元副知事に加え、国勢調査などを担った統計調査員、郵便局長の経験者も名を連ねた。
旭日大綬章は元青森県知事の三村氏
名簿によると、総務省所管で大綬章を受けたのは三村氏1人で、地方自治功労として旭日大綬章が贈られる。名簿の主要経歴欄の記載は「元 青森県知事」で、現住所は青森県おいらせ町。
勲章は6段階に分かれ、上から大綬章、重光章、中綬章、小綬章、双光章、単光章の順になる。旭日章と瑞宝章の2種類があり、名簿の注記は、旭日章を「功労の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者に授与される」、瑞宝章を「公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた者に授与される」と説明している。知事や市町村長、議員といった公選職は旭日章、国や自治体の職員は瑞宝章に振り分けられている。
瑞宝重光章の阪本氏は、情報通信・郵政の分野の受章者として名簿に載った。同分野で重光章以上を受けたのは阪本氏だけだった。総務省所管の受章者全体でも、大綬章と重光章はそれぞれ1人ずつで、残りは中綬章以下になる。
地方自治は542人、元市長や元議員ら
最も人数が多いのは地方自治の分野で、542人。地方自治功労のほか、総務省行政事務功労、選挙管理事務功労、行政書士功労をまとめた区分になる。名簿の区分見出しは、旭日章の対象を「公選職(都道府県知事、市町村長、都道府県議会議員、市区町村議会議員)」「行政委員(公平委員会委員、選挙管理委員会委員、監査委員)」「自治会長」「行政書士」、瑞宝章の対象を「公務員(都道府県職員、市区町村職員等)」としている。
内訳は旭日章370人、瑞宝章172人。旭日章では大綬章1人に続き、中綬章17人、小綬章96人、双光章191人、単光章65人。旭日中綬章には、元高知市長の岡﨑誠也氏(73)、元相馬市長の立谷秀清氏(75)、元多久市長の横尾俊彦氏(70)ら元市長7人と、元東京都議会議員の工藤喜久治氏(81)、三宅茂樹氏(76)ら元・現職の都道府県議会議員7人、京都市議会議員の繁隆夫氏(80)ら元・現職の市議会議員3人が選ばれた。
瑞宝章は中綬章13人、小綬章86人、双光章70人、単光章3人。瑞宝中綬章は、元北海道副知事の荒川裕生氏(71)、元東京都副知事の前田信弘氏(70)、元兵庫県副知事の金澤和夫氏(70)ら元副知事10人のほか、元総務省自治税務局長の株丹達也氏(70)、元消防庁国民保護・防災部長の塚田桂祐氏(70)、元内閣官房内閣人事局人事政策統括官の三輪和夫氏(70)が受けた。
地方自治の名簿の都道府県欄で数えると、47都道府県のすべてから受章者が出ている。最も多いのは東京都の23人で、大阪府と北海道が22人、千葉県が20人、静岡県と愛知県が18人で続く。最も少ないのは香川県の2人だった。受章者の年齢は67歳から92歳まで。最年長の92歳は熊本市の町内自治会の会長を務めた人で、旭日単光章を受けた。
情報通信・郵政は123人、元郵便局長らが並ぶ
情報通信・郵政の分野は、総務省行政事務功労、電気通信事業功労、放送事業功労、郵政事業功労、郵政業務功労を合わせた区分で、123人だった。旭日章は5人で、元東日本電信電話(NTT東日本)社長の江部努氏(79)が旭日中綬章を受けた。旭日小綬章の4人は、秋田テレビ、秋田放送、和歌山放送、富山テレビ放送でそれぞれ社長を務めた人たちだ。
瑞宝章は118人で、阪本氏の重光章のほか、小綬章13人、双光章60人、単光章44人。総務省の地方総合通信局の元幹部らに加え、各地の郵便局の元局長が多く名を連ねる。瑞宝章の区分見出しは「公務員、日本郵政公社職員等」となっている。
統計調査員の経験者45人も
行政評価・統計の分野は、総務省行政事務功労、行政相談功労、国勢調査功労、統計調査功労の区分で、82人。全員が瑞宝章で、中綬章1人、小綬章9人、双光章23人、単光章49人だった。瑞宝中綬章は元北海道管区行政評価局長の吉田光氏(70)。小綬章には、元統計センター製表部長や元四国行政評価支局長らが選ばれた。
この分野で目立つのは、主要経歴欄が「元 各種統計調査員」の受章者で、45人いる。いずれも瑞宝単光章で、北海道釧路市や長崎県松浦市など各地に住む70代から80代の人たちだ。瑞宝章の区分見出しは「公務員、行政相談委員、統計調査員」としており、行政相談委員の経験者も受章した。
| 分野 | 旭日章 | 瑞宝章 | 計 |
|---|---|---|---|
| 地方自治 | 370人 | 172人 | 542人 |
| 情報通信・郵政 | 5人 | 118人 | 123人 |
| 行政評価・統計 | 0人 | 82人 | 82人 |
| 合計 | 375人 | 372人 | 747人 |
総括表は661人、内訳表の合計と一致せず
名簿の冒頭には総務省所管全体の総括表があり、受章者を661人としている。旭日章の375人は分野別の表の合計と一致するが、瑞宝章は286人で、分野別の表の合計372人とは86人の差がある。各分野の表は、それぞれの名簿に載った人数と一致している。総括表の瑞宝章の小綬章(95人)、双光章(83人)、単光章(93人)は、3分野のうち2分野の数だけを足した値と一致する。小綬章は情報通信・郵政の13人、双光章は地方自治の70人、単光章は地方自治の3人が、それぞれ総括表に入っていない。
秋の叙勲の全体像は、内閣府賞勲局が受章者数と名簿をまとめて公表する。同局の令和8年秋の叙勲のページは、11月3日午前7時の時点で開けなかった。危険業務従事者叙勲は第47回危険業務従事者叙勲、消防関係は1人死亡で640人に 11月3日発令 東京60人が最多で、文化勲章は文化勲章に宮本茂氏・伊東豊雄氏ら8人 文化功労者は渡辺貞夫氏ら21人で伝えた。
