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    諮問会議、補正予算頼みからの脱却を具体化へ 首相が予算編成の基本方針で「財政の全体像」示すよう指示

    政府は10月29日夕、令和8年第15回経済財政諮問会議を首相官邸で開き、骨太方針2026で掲げた「予算編成の抜本見直し」の具体化と、AIによる経済・社会の変革を見据えた政策形成を議論した。民間の有識者議員4人は、令和9年度予算で歳入・歳出の両面から財政の全体像を示し、新規国債発行額をその結果として説明するよう求めた。補正予算への恒常的な依存をやめて当初予算中心の運営に移り、危機管理投資・成長投資は国庫債務負担行為などで複数年度にわたって手当てする案も出した。高市首相は城内経済財政相に『令和9年度予算編成の基本方針』の策定を、片山財務相に税収見積もりの精度向上を指示した。

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    租税特別措置の見直し、廃止要望は国税47項目中2項目 賃上げ税制・事業承継税制も検証

    政府は10月9日、租税特別措置・補助金・基金の見直しを話し合う関係閣僚等の会議を官邸で開いた。各府省庁の自己点検を反映した令和9年度の税制改正要望では、国税47項目のうち廃止要望は2項目、地方税74項目のうち1項目にとどまった。木原官房長官は「決して十分なものではない」と述べ、年末にかけて見直しを深めるよう指示した。

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    経済安保の投資を特別会計で別枠管理へ 償還財源の裏付けのある「つなぎ国債」で前倒し調達 高市首相「来年度予算から実行」 成長戦略実行計画は年末

    政府は10月1日夕、第8回日本成長戦略会議を総理大臣官邸で開き、7月に閣議決定した「日本成長戦略」の『「強く豊かな日本」投資枠』のうち、経済安全保障上とくに重要な分野を特別会計で別枠管理する方針を示した。複数年度分の財源を先に確保したうえで、償還財源の裏付けのある「つなぎ国債」を発行し、必要な資金を前倒しで調達する。高市首相は会議のまとめで「別枠管理される特別会計を設置します」と述べ、来年度予算から実行するため、関係大臣に必要な法的措置の検討を加速するよう指示した。あわせて、今後5年間の国内投資の道筋を示す「日本成長戦略実行計画」を年末までに策定する方針も示された。17の戦略分野と62の製品などから「足元の収益源」「今後の稼ぎ頭」「経済安全保障の強化」の観点で重点項目を絞り込む。投資枠の令和9年度概算要求額は一般会計で約12.2兆円、エネルギー対策特別会計分を加えると約14.2兆円に上る。

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    経済財政諮問会議、令和9年度予算を「責任ある積極財政元年」に 補正予算依存からの脱却を提言 令和7年度補正の物価高対策約3兆円は見直し 長期金利は3%程度

    政府は9月30日夕、令和8年の第13回経済財政諮問会議を総理大臣官邸で開いた。民間の有識者議員4人は、令和9年度予算を「責任ある積極財政元年」にふさわしい予算にするよう求める提言を出した。柱は、毎年の大型経済対策に基づく補正予算への恒常的な依存から脱却し、必要な施策を当初予算で手当てすることである。これまで補正予算で措置してきた物価高対策については、令和7年度補正の約3兆円を挙げて必要な見直しを求め、一時的な物価高対策から所得の持続的な向上や負担構造の見直しへ政策の重点を移すべきだとした。財政の持続可能性については、2040年までの計画期間を通じて国と地方の債務残高の対GDP比を安定的に低下させることを中核目標に据え、基礎的財政収支は複数年度で改善・管理するとした。もう一つの議題は金融政策と物価の集中審議で、有識者議員の資料は長期金利がこのところ3%程度で推移していると指摘し、金利上昇に応じた国債の利払い費の増加を予算のうえでどう扱うかを検討すべきだとした。会議には日銀の植田総裁も出席し、9月の金融政策決定会合で短期金利を1.25%程度に引き上げた内容を説明した。年内に「予算編成の基本方針」を改定する段取りも示された。

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    「日本版DOGE」で洗い直す租税特別措置、法人税関係は76項目 適用は延べ251万3286件 研究開発減税1兆69億円のうち3032億円は上位10社

    片山財務相は9月18日の閣議後記者会見で、令和9年度予算編成でやるべきこととして「租税特別措置・補助金等の点検・見直し、いわゆる日本版DOGE」を挙げ、施策の優先順位を洗い直して大胆に重点化すると述べた。財務省は24日にこの会見の概要を公表した。洗い直しの対象となる法人税関係の租税特別措置は、財務省が今年2月に国会へ出した最新の調査で76項目あり、適用は延べ251万3286件、適用を受けた法人は151万7466社にのぼる。種類別では税額控除が17措置で2兆164億円と最も大きく、2年前の1兆3289億円から6875億円増えた。個別では研究開発を対象とする「試験研究を行った場合の法人税額の特別控除」が1兆69億円で、うち3032億円を適用額の多い上位10社が占める。この割合は2年前の24.7%から30.1%に上がっており、減税の恩恵が一部の大企業に集まる傾向が強まっている。

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    令和9年度の財政投融資要求は19兆400億円 出資にあたる「産業投資」が5003億円から1兆1700億円へ 次世代半導体の量産に1500億円の新規要求

    財務省理財局は9月18日に開かれた財政制度等審議会の財政投融資分科会で、令和9年度の財政投融資計画の要求内容を示した。要求の総額は19兆400億円で、令和8年度の当初計画19兆180億円を220億円上回るだけのほぼ横ばいだが、中身は大きく動いている。貸し付けにあたる「財政融資」が12兆7162億円から12兆3956億円へ3206億円減り、国が民間の借金を肩代わりして保証する「政府保証」も5兆8015億円から5兆4744億円へ3271億円減る一方、出資にあたる「産業投資」は5003億円から1兆1700億円へと6697億円増え、2.3倍になる。産業投資で最も多いのは国際協力銀行の3880億円で、次に日本政策投資銀行の2000億円、エネルギー・金属鉱物資源機構の1727億円が続く。情報処理推進機構への1500億円は新規の要求で、経済産業省の資料によれば使途は「次世代半導体の量産に取り組む事業者への出資」とされている。計数は令和8年8月31日現在のもので、政府案としてまとまるのは12月になる。

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    国民民主・玉木代表、沖縄振興予算は「3000億円台の確保が必要」 概算要求2897億円との差は103億円

    国民民主党の玉木雄一郎代表は9月15日の定例記者会見で、沖縄振興予算について「3000億円台ということは確保することが必要ではないか」と述べ、政府・与党に要請していく考えを示した。内閣府沖縄担当部局の令和9年度概算要求は2897億円と事項要求で、3000億円までは103億円足りない。沖縄振興予算は平成30年度から令和3年度まで4年続けて3010億円だったが、令和4年度に2684億円へ326億円減り、令和8年度は2647億円にとどまる。13日の県知事選では国民民主党も推薦した古謝玄太氏が初当選しており、玉木氏は新県政との連携を進める考えを示した。

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    令和9年度の概算要求143.1兆円 新設の「強く豊かな日本」投資枠に12.2兆円 片山財務相「大幅な増加との指摘は当たらない」

    片山財務相は9月4日の閣議後記者会見で、各省庁から出された令和9年度予算の概算要求を取りまとめた結果、一般会計の要求額が約143.1兆円になったと発表した。令和8年度当初予算の122.3兆円と単純に比べれば20兆円以上の増だが、片山氏は比較すべき相手は令和7年度補正予算と令和8年度当初予算の合計である約141兆円だとして、差は約2.5兆円だと説明し、「大幅な増加とのご指摘は当たらない」と述べた。令和9年度は、補正予算に頼る財政運営から脱却し、毎年必要になる施策は当初予算で手当てするという予算編成改革の初年度にあたる。要求額のうち約12.2兆円は、高市内閣が今回初めて設けた『「強く豊かな日本」投資枠』が占める。GXやAI・半導体向けにエネルギー対策特別会計で求めた分を足すと約14.2兆円になる。財務省は同じ日に査定方針も公表し、投資枠は複数年度の計画に基づくものを基本として「誰が、いつまでに、なにを、どのように行うのか」の明確化を求めるとした。政府案の決定は12月になる。