総務省消防庁は11月2日、3日付で発令される2026年秋の褒章のうち、消防関係の受章者110人を発表した。内訳は紅綬褒章1人、黄綬褒章7人、藍綬褒章102人。人命救助に尽力した人に贈る紅綬褒章は、千葉県木更津市に住む64歳の女性が受ける。総務省は同じ日、選挙啓発に功績のあった25人に藍綬褒章が授与されることも発表した。
消防関係は110人、藍綬褒章が102人
消防庁の報道資料によると、3種類の褒章はそれぞれ対象が分かれている。紅綬褒章は「災害現場等において、自己の危険を顧みず人命救助に尽力した者」、黄綬褒章は「永年にわたり消防機器の研究開発及び製造販売業務や消防設備保守業務等に精励するとともに、業界の発展に大きく寄与した者」、藍綬褒章は「消防団員や女性防火クラブ員として永年にわたり消防防災活動に献身的に努力し、消防の発展に大きく寄与した者」を対象とする。
| 褒章 | 受章者数 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 紅綬褒章 | 1人 | 人命救助に尽力した人 |
| 黄綬褒章 | 7人 | 消防機器の開発・製造販売、消防設備の保守 |
| 藍綬褒章 | 102人 | 消防団員、女性防火クラブ員 |
| 計 | 110人 |
出典: 総務省消防庁「令和8年秋の褒章(消防関係)」
名簿に記された受章者の年齢は51〜76歳で、平均は63歳台だった。性別は男性108人、女性2人。女性は紅綬褒章の木更津市の女性と、藍綬褒章を受ける鹿児島県女性防火クラブ連絡協議会の会長(68)の2人だった。
紅綬褒章は、内閣府賞勲局の説明で「自己の危難を顧みず人命の救助に尽力した方」に贈られる。名簿の木更津市の女性の経歴欄は「人命救助者」とだけ記され、救助の状況は書かれていない。紅綬褒章は受章者が少なく、同局の集計では2025年秋の褒章全体で2人、2026年春は0人だった。
名簿は10月20日の閣議で褒章の授与が決まった人を載せたもので、消防庁は発令日までに記載事項が変わる場合もあると断っている。伝達式は11月17日午後0時半から、東京・霞が関の総務省(中央合同庁舎第2号館)の地下講堂で開かれる。
藍綬褒章は消防団の幹部が中心、東京17人が最多
藍綬褒章102人のうち101人は、主要経歴の欄に各地の消防団の団長・副団長・分団長などの役職が記されている。残る1人が鹿児島県女性防火クラブ連絡協議会の会長だった。
名簿には北海道の網走地区消防組合東藻琴消防団、東京都の小石川消防団や野方消防団、横浜市の都筑消防団など、市町村や区ごとの団の名前が並ぶ。団員数の動きは消防団員は71万8697人、1年で1万3526人減 女性・学生・機能別は増加 報酬が基準に届く市区町村は95.1%で伝えている。
消防関係110人を都道府県別に数えると、東京都が17人で最も多く、福岡県12人、神奈川県と岐阜県が各8人、大阪府7人と続いた。
黄綬褒章の7人は、消防機器の製造販売や消防設備の保守を手がける企業の経営者らで、名簿には「㈱モリタ」「モリタ宮田工業㈱」などの社名が経歴として載っている。
選挙啓発で25人、明るい選挙推進協議会の役員ら
総務省(大臣官房)の発表は、選挙啓発に功績のあった人に褒章条例により藍綬褒章を授与するという内容で、受章者は25人。名簿の功績別の区分は全員が「選挙関係事務功績」となっている。
名簿の主要経歴には、各地の明るい選挙推進協議会の会長・副会長・委員や、市の選挙管理委員会の委員が並ぶ。受章者の住所は21都道府県にわたり、東京都・埼玉県・宮城県・福島県が各2人、ほかは1人ずつだった。
年齢は68〜96歳で、25人のうち15人が80歳以上、5人が90歳以上だった。最年長は三重県名張市に住む96歳で、94歳も2人いた。消防関係の受章者(51〜76歳)と比べ、年齢の高い人が多い。伝達式は各都道府県で行われる。
褒章とは 6種類、明治14年に始まる
内閣府賞勲局によると、褒章は1881年(明治14年)12月の褒章条例の公布で紅綬・緑綬・藍綬の3種類が定められたのが始まりで、1918年(大正7年)に紺綬褒章、1955年(昭和30年)に黄綬褒章と紫綬褒章が加わった。いずれも「褒章」の2字を桜の花で飾った円形のメダルで、綬(リボン)の色で区別する。
| 褒章 | 授与対象(内閣府賞勲局の説明) |
|---|---|
| 紅綬褒章 | 自己の危難を顧みず人命の救助に尽力した方 |
| 緑綬褒章 | 長年にわたりボランティア活動に従事し、顕著な実績を挙げた方 |
| 黄綬褒章 | 農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方 |
| 紫綬褒章 | 科学技術分野の発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野で優れた業績を挙げた方 |
| 藍綬褒章 | 産業の振興や社会福祉の増進に優れた業績を挙げた方、保護司・民生委員・調停委員などの公共の事務に尽力した方 |
| 紺綬褒章 | 公益のため私財を寄附した方 |
出典: 内閣府賞勲局「褒章の種類及び授与対象」
秋の褒章全体の受章者数は内閣府賞勲局が公表するが、2日時点で2026年秋の集計は同局のサイトに載っていない。同局の集計(紺綬褒章を除く)では、2025年秋は762人、2026年春は631人だった。
| 褒章 | 2025年秋 | 2026年春 |
|---|---|---|
| 紅綬褒章 | 2人 | 0人 |
| 緑綬褒章 | 37人 | 37人 |
| 黄綬褒章 | 257人 | 195人 |
| 紫綬褒章 | 17人 | 26人 |
| 藍綬褒章 | 449人 | 373人 |
| 合計 | 762人 | 631人 |
出典: 内閣府賞勲局「令和7年秋の叙勲等」「令和8年春の叙勲等」
元消防職員らが受ける勲章については、危険業務従事者叙勲、2026年秋の消防関係は641人 名簿は東京60人が最多 11月3日発令で伝えている。褒章と同じ11月3日付で発令される。
