総務省は10月30日、電気通信事業者から報告を受けた2025年度(2025年4月〜26年3月)の電気通信番号の使用状況をまとめ、公表した。26年3月末時点で、事業者が利用者に割り当てている携帯電話用の番号(070・080・090で始まる番号)は約1億9272万番号で、前年度末から約437万番号(約2.3%)増えた。増加は6年連続となる。一方、固定電話用の番号は約5015万番号で約218万番号(約4.2%)減り、IP電話用の050番号も約826万番号と約20万番号(約2.4%)減った。

番号の「使用数」とは何か

電話番号は、総務省が電気通信番号計画に基づいて事業者に指定し、事業者がそれを契約者に割り当てて使う。今回の統計は、電気通信事業報告規則に基づいて事業者が毎年度報告する数字を、総務省が同規則第10条に基づき集計して公表するものだ。

統計でいう「使用数」は、指定を受けた番号のうち、事業者が最終利用者に実際に付与している番号の数を指す。指定を受けたもののまだ誰にも渡していない番号は「未使用」、利用者が解約した後、混乱を避けるため一定期間は新たに渡さずにおく番号は「休止」として別に数える。

総務省は今回、25年8月29日に公表した24年度の使用状況について、事業者からの修正報告などを踏まえて数値を改めた。携帯電話の番号ポータビリティの実施数を約1056万番号から約1059万番号に、前年度からの増加幅を約146万番号から約149万番号に修正した。

前年度分の修正は今回が初めてではない。23年度の使用状況も、24年8月30日の公表の後、25年8月29日に修正されている。別紙1の番号使用数や前年度からの増減は千の位を四捨五入した値で、本記事の「約」の付いた数字もこれに基づく。今回の統計は、総務省総合通信基盤局電気通信事業部の電気通信技術システム課番号企画室がまとめた。

主な番号の2025年度末の使用数は次の通り。

番号の種類 2025年度末の使用数 前年度末からの増減
携帯電話(070・080・090) 約1億9272万 約437万増
固定電話(0AB〜J) 約5015万 約218万減
IP電話(050) 約826万 約20万減
機器同士の通信用(0200) 約2810万 約666万増
機器同士の通信用(020、0200以外) 約2568万 約160万減
フリーダイヤル(0120) 約47万4000 約9000減
主な電気通信番号の使用数(2026年3月末時点)出典: 総務省「電気通信番号に関する使用状況の公表(令和7年度)」別紙1

携帯は6年連続増、番号を持つ事業者は6社に

携帯電話の番号の使用数は、公表資料に載る2020年度末の約1億7961万番号から、毎年度増え続けている。増加幅は20年度末が約307万、21年度末が約296万、22年度末が約156万、23年度末が約369万、24年度末が約52万で、25年度末の約437万は公表資料の6年分で最も大きかった。

総務省が携帯電話用に指定している番号は約2億6580万番号あり、そのうち使用されている割合(使用率)は72.5%だった。誰にも渡していない未使用の番号は約6102万番号で、前年度末の約6740万番号から減った。解約後に寝かせている休止中の番号は約1206万番号で、前年度末の約895万番号から約311万番号増えた。携帯電話用の番号の指定を受けている事業者は、24年度末の5社から6社になった。別紙には、携帯電話用として060で始まる番号も指定数に含まれているが、まだ利用は始まっていないとの注記がある。

携帯電話の番号を持ち運んだまま他社に乗り換える番号ポータビリティ(MNP)は、25年度に1263万7440番号で実施された。前年度から約205万番号(約19.4%)増え、3年連続の増加となった。制度が始まった2006年10月24日からの累計は1億1273万1926番号に達した。乗り換え特典をめぐる規制の見直しは、携帯の乗り換え特典、最長1年の分割付与を容認へ 短期解約対策で総務省方針 27年2月施行目指すで伝えた。

固定電話は5年で800万番号減る

固定電話用の「0AB〜J番号」は、03や06のように0の後に市外局番が続く、一般の加入電話や光回線の電話で使う番号だ。25年度末の使用数は約5015万番号で、20年度末の約5815万番号から5年で約800万番号減った。前年度からの減少幅は、20年度が約72万、21年度が約139万、22年度が約132万、23年度が約159万、24年度が約153万で、25年度の約218万は公表資料の6年分で最も大きい。指定数約2億3105万番号に対する使用率は21.7%にとどまる。

固定電話番号(0AB〜J)の使用数(万番号)

02,0004,0006,0005,81520年度5,67621年度5,54422年度5,38523年度5,23324年度5,01525年度
各年度末時点。千の位を四捨五入した値出典: 総務省「電気通信番号に関する使用状況の公表(令和7年度)」別紙1
数値で見る(単位: 万番号)
項目万番号
20年度5,815
21年度5,676
22年度5,544
23年度5,385
24年度5,233
25年度5,015

インターネット回線を使うIP電話の050番号は約826万番号で、2年続けて減った。23年度末の約973万番号から24年度末には約846万番号へ約127万番号減り、25年度はさらに約20万番号減った。

固定電話の番号の持ち運びは、25年1月末以降、固定電話番号を使ったサービスを提供するすべての事業者の間で、双方向に原則できるようになった。総務省はこれを受けて24年度の調査から実施数を公表している。25年度の実施数は291万6905番号で、開始からの累計は520万9314番号となった。累計から25年度分を差し引くと、開始から24年度末(25年3月末)までに約229万番号が持ち運ばれた計算になる。固定電話の制度をめぐる議論は、携帯の電波を使う「固定電話」、ユニバーサルサービスへ格上げ 総務省審議会が答申案 メタル回線1043万件の受け皿にで取り上げた。

機器同士の通信は0200番号が2810万に

人が話すためではなく、機器同士がデータをやりとりする「M2M」などに使う020で始まる番号は、0200で始まる番号の伸びが目立つ。0200番号の使用数は20年度末に2万番号だったが、21年度末に約177万、22年度末に約664万、23年度末に約1399万、24年度末に約2144万と増え、25年度末は約2810万番号になった。指定を受けた事業者は24年度末の5社から7社に増え、指定数は約6080万番号となっている。

0200以外の020番号は約2568万番号で、22年度末の約3053万番号をピークに3年続けて減った。0200番号と合わせた020番号全体の使用数は約5378万番号で、前年度末の約4871万番号から約506万番号増えた。携帯電話網を使う機器の回線の動向は、3G携帯の契約数がゼロに 2026年6月末 ドコモのFOMA終了で24年半の歴史に幕 5Gは1億3153万契約でも伝えている。

企業の問い合わせ窓口などで使う番号では、かけた側が料金を負担しないフリーダイヤルの0120番号は約47万4094番号で、20年度末の約52万7196番号から毎年度減っている。同じ着信課金の0800番号は約17万1573番号でほぼ横ばいだったが、事業者への指定数は24年度末の約292万番号から約55万番号に減った。全国共通の番号で受け付ける0570番号は約2万289番号で、前年度末から658番号減った。大量の電話を受け付ける0180番号は23年度末以降、ポケットベル用の0204番号は21年度末以降、使用数が0になっている。