厚生労働省は10月23日、人口動態統計速報の令和8(2026)年8月分を公表した。8月の婚姻件数は6万9385組で、前年同月の4万2888組を2万6497組(61.8%)上回った。7月は3万9767組で前年同月の5万8764組を32.3%下回っており、7月と8月を合わせると10万9152組と前年同期の10万1652組より7500組多い。1〜8月の出生数は46万4110人で前年同期より407人(0.1%)少なく、死亡数は102万5118人で5万4161人(5.0%)減った。

婚姻は7月に減り、8月に大きく増えた

1月分から8月分までの速報で、2026年の婚姻件数を月ごとに前年同月と並べると、前年を上回ったのは2月(4万2028組、前年4万1366組)、3月(5万8623組、同5万5762組)、8月の3か月だった。1月、4月、5月、6月はいずれも前年を下回り、減少幅は1月の112組から5月の2088組までだった。

月別の婚姻件数(人口動態統計速報)(組)

2025年2026年

20,00040,00060,00080,00034,20431,55358,76442,88834,09231,05969,3851月3月5月7月8月
7月は前年同月を1万8997組下回り、8月は2万6497組上回った出典: 厚生労働省「人口動態統計速報」令和8年1月分〜8月分
数値で見る(単位: 組)
項目2025年2026年
1月34,20434,092
2月41,36642,028
3月55,76258,623
4月31,55331,059
5月43,25741,169
6月32,41932,008
7月58,76439,767
8月42,88869,385

目立つのは7月と8月の入れ替わりだ。前年の2025年は7月が5万8764組と多く、同年7月分の速報では前々年(2024年)7月の4万7983組を22.5%上回っていた。8月は4万2888組で、2024年8月の4万827組から5.0%の増加にとどまっていた。

2026年は逆に、7月が3万9767組と2024年7月の水準も下回り、8月が6万9385組と2年前の8月の1.7倍に達した。8月の婚姻率(人口千対、年換算)は6.7で、前年同月の4.1を大きく上回る。

累計では、7月分の時点で1〜7月が27万8746組と前年同期を6.2%下回っていたが、8月分で1〜8月は34万8131組となり、前年同期の34万213組を7918組(2.3%)上回った。当月を含む過去1年間(2025年9月〜2026年8月)では51万3574組で、前の1年間より1万685組(2.1%)多い。

速報は月ごとの件数と率を示すだけで、7月と8月の増減の理由は記載していない。届け出の日ごとの内訳も速報には載っていない。

出生は1〜8月でほぼ前年並み

8月の出生数は5万9563人で、前年同月の6万1822人を2259人(3.7%)下回った。出生率(人口千対、年換算)は5.7で、前年同月の5.9から下がった。

2026年の出生数を月ごとに前年同月と比べると、上回ったのは1月(309人増)、3月(225人増)、4月(1954人増)、6月(1545人増)の4か月で、2月(190人減)、5月(1055人減)、7月(936人減)、8月(2259人減)の4か月は下回った。1〜7月の累計は40万4547人で前年同期より1852人多かったが、8月の減少で1〜8月は46万4110人と前年同期の46万4517人を407人下回る形に戻った。

1年前の同じ時期と比べると、動きは小さくなっている。2025年8月分の速報では、1〜8月の出生数は46万4517人で、2024年同期の47万9110人より1万4593人(3.0%)少なかった。2026年は同じ期間の減少が407人にとどまる。

過去1年間(2025年9月〜2026年8月)の出生数は70万5402人で、前の1年間の70万6395人より993人(0.1%)少ない。1年前の速報では、この前の1年間(2024年9月〜2025年8月)が、さらにその前の1年間より2万5570人(3.5%)減っていた。日本人に限った2025年の年間の出生数は、確定数で2025年の出生数は67万1270人で過去最少 合計特殊出生率1.14も過去最低で10年連続の低下 人口動態統計の確定数として伝えている。

死亡は5.0%減り、自然減は5万人余り縮小

8月の死亡数は12万3368人で、前年同月より247人(0.2%)多かった。1〜8月の累計は102万5118人で、前年同期の107万9279人より5万4161人(5.0%)少ない。月別でみると、1月が15万925人と前年同月の17万8412人を2万7487人(15.4%)下回り、減少の半分はこの月が占める。2月は7.4%、3月は5.9%、4月は6.0%の減少だった。7月(2.9%増)と8月(0.2%増)は前年同月を上回った。

前年の2025年は、1〜8月の死亡数が2024年同期より6109人(0.6%)多かった。2026年の減少は、この水準からの減少にあたる。速報は死因別の数を示していない。死因別の動きは月報(概数)で公表され、5月分までの状況は1〜5月の出生数26万3635人、前年同期をわずかに上回る 死亡は7.8%減 人口動態統計月報で伝えた。

出生数から死亡数を引いた自然増減は、1〜8月で56万1008人の減少となった。前年同期の61万4762人の減少より5万3754人小さい。出生がほぼ前年並みで、死亡が減ったためだ。8月単月では6万3805人の減少で、前年同月より2506人減少幅が広がった。過去1年間の自然減は84万6091人で、前の1年間の91万8398人より7万2307人少ない。

このほか、1〜8月の離婚件数は11万8378組で前年同期より4479組(3.6%)少なく、死産数は1万521胎で352胎(3.2%)少なかった。8月単月の離婚は1万3325組(3.5%減)だった。

都道府県別では、すべてで死亡が出生を上回る

都道府県別の表(届出地による)では、8月、1〜8月のいずれも、47都道府県すべてで死亡数が出生数を上回った。1〜8月で出生数が最も多いのは東京都の6万685人で、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県が続く。

都府県 出生数(人) 死亡数(人) 婚姻件数(組)
東京都 6万685 9万474 5万8351
大阪府 3万6566 7万571 2万9583
神奈川県 3万4328 6万6619 2万7998
愛知県 3万1176 5万3529 2万3359
埼玉県 2万6922 5万6272 1万9414
1〜8月の出生数が多い5都府県の出生・死亡・婚姻(2026年1〜8月、速報)

出典: 厚生労働省「人口動態統計速報(令和8年8月分)」

出生数に対する死亡数の比が小さいのは沖縄県で、1〜8月の出生数7817人に対し死亡数は1万5人だった。東京都は出生6万685人に対し死亡9万474人、秋田県は出生2007人に対し死亡1万778人と5倍を超える。8月の婚姻件数は東京都が1万1257組で、全国の6万9385組の16%を占めた。

速報と月報、確定数の違い

人口動態統計は、出生、死亡、婚姻、離婚、死産の届け出をもとに市区町村が作成した調査票を集計したものだ。速報の数値は調査票の作成枚数で、日本にいる日本人のほか、日本にいる外国人、外国にいる日本人、前年以前に起きた事象を含む。

このうち日本にいる日本人についてまとめたものが人口動態統計月報(概数)で、これに若干の修正を加えたものが年報(確定数)となる。速報の出生数や婚姻件数は、月報や確定数より多く出る。比べる前年の数値も速報値で、確定数とは集計の範囲が違う。

率の計算には、総務省統計局の人口推計月報による各月の総人口(概算値)を使っている。過去1年間の率は、2026年3月1日現在の人口を中央人口として計算した。

速報は届け出の件数をいち早く示すもので、日本人の出生数や婚姻件数の推移、死因別の死亡数は、8月分の月報(概数)が公表された段階で確かめることになる。