経済・ビジネスのニュース(4 / 12)
- 経済・ビジネス
日本の固定資本ストックは2077.9兆円 民間住宅は48期連続で減りピークから37.8兆円目減り 企業設備は852.2兆円で50期連続プラス
内閣府経済社会総合研究所は9月30日、2026年4〜6月期の固定資本ストック速報を公表した。国内にある住宅・建物・機械など固定資産の実質残高は一国合計で2077.9兆円となり、前年同期比0.3%増と51期連続で増えた。内訳では民間企業設備が852.2兆円で50期連続のプラス、公的固定資産が793.1兆円で5期連続のプラスだった一方、民間住宅は431.0兆円で48期連続のマイナスとなった。民間住宅の残高は2007年7〜9月期の468.8兆円がピークで、そこから37.8兆円、率にして8.1%目減りしている。国土交通省が同じ9月30日に公表した建築着工統計では8月の新設住宅着工戸数が6万3974戸、前年同月比6.1%増と5か月続けて増えており、新築は持ち直しているが、既存の住宅が古くなって価値を失う分を埋めきれていない。
- 経済・ビジネス
実質賃金、2026年7月は2.0%増で7か月連続プラス 2025年は12か月すべてマイナスだった 現金給与総額は43万4507円
厚生労働省は9月28日、毎月勤労統計調査の2026年7月分結果確報を公表した。物価の上昇分を除いた実質賃金は前年同月より2.0%増え、今年1月から7か月続けてプラスとなった。2025年は1月から12月まで12か月すべてマイナスで、年でみても2022年から2025年まで4年続けて減っていたため、1年以上続いた目減りからの反転が続いている。ただし8月に出た速報の2.4%増からは下方修正された。名目の賃金である現金給与総額は1人平均43万4507円で4.3%増。7月は夏の賞与が入るため金額が大きく、内訳は基本給などのきまって支給する給与が30万974円、賞与などの特別に支払われた給与が13万3533円だった。前年同月と同じ事業所だけで比べる共通事業所ベースでは2.9%増にとどまる。各国公表値による比較では、2026年7月の実質賃金は日本が2.1%増で、米国の時給0.1%減、英国0.6%増、ドイツ1.6%増を上回った。
- 経済・ビジネス
貿易の代金支払いにステーブルコイン、金融庁が実証実験の支援を決定 メガバンク3行とトレードワルツなど6社 紙のやり取りを減らし輸出代金の回収を早める
金融庁は9月29日、貿易取引の代金支払いにステーブルコインを使う実証実験を「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト(PIP)」の支援案件に決めたと発表した。申込者は貿易書類をやり取りするプラットフォーム「TradeWaltz」を運営するトレードワルツ、NTTデータ、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行の6社。2025年11月に決済分野専門の枠組みとして立ち上がったPIPでは4件目、2017年9月設置の実証実験ハブ全体では15件目の支援案件となる。6社の発表によると、輸出企業がTradeWaltz上に船積みなどを示す輸出書類を出し、銀行が輸出債権の買い取りを承認した情報を起点に、ステーブルコインで決済を実行する流れを想定する。信用状や船荷証券といった紙の書類の郵送・手作業の照合にかかる時間とコストを減らし、輸出企業が代金を受け取るまでの期間を縮めることをねらう。想定期間は2026年9月から当面の間で、実験で整理された法令解釈上の論点は終了後に金融庁が公表する。
- 経済・ビジネス
AIと協働する訓練を受けた労働者、日本の製造業は33.3%で米国の62.7%の半分 令和8年版労働経済白書 実質賃金は4年連続で減少
厚生労働省は9月29日、令和8年版の労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。今回で77回目で、分析テーマは「AI等技術革新が進む中での労働市場の現状と課題」。AIを使っている労働者のうち勤め先から訓練などを受けたと答えた割合は、製造業で日本が33.3%と、米国の62.7%のおよそ半分にとどまった。金融・保険業ではその差がさらに大きく、日本26.9%に対し米国60.5%、英国57.2%、ドイツ54.8%だった。数年先の事業展開を考えて必要な人材を想定しながら能力開発を行っている企業は、従業員300人以上でも14.2%、9人以下では8.0%にとどまる。白書は1995年から2004年のIT導入期に日本の実質GDP成長率が1.0%と米国の3.4%の3分の1程度だった経緯を振り返り、AI投資では経営戦略と人材戦略を連携させることが重要だと指摘した。2025年の雇用情勢は労働力人口・就業者数・雇用者数がいずれも過去最高となり、現金給与総額は5年連続で増加したが、実質賃金は4年連続で減少した。
- 経済・ビジネス
新潟縣信用組合と興栄信用組合の合併計画、金融庁が認定 11月24日を目処に合併 資金交付制度で初期費用9億1607万円のうち4億1639万円を預金保険機構が交付
金融庁は9月29日、金融機能強化法に基づく資金交付制度に係る「組織再編成等実施計画」として、新潟縣信用組合と興栄信用組合が提出した計画を認定したと発表した。両組合は2026年11月24日を目処に合併する予定で、システム改修や店舗の統廃合などに要する費用9億1607万100円のうち、4億1639万5500円の交付を預金保険機構に求める。交付を求める額は交付対象経費8億3279万1000円のちょうど2分の1で、改正前の補助率である3分の1なら2億7759万7000円にとどまる計算だ。資金交付制度の申請期限はもともと2026年3月末だったが、2026年4月24日に成立した金融機能強化法等の改正で2031年3月末まで延びた。費用が最も大きいのは店舗統廃合関連の6億1044万5000円。両組合はいずれも、貸出や手数料から経費と与信費用を引いた「基盤的金融サービス利益」が赤字で、2026年3月末は新潟縣信組が18億4500万円、興栄信組が1億3500万円のマイナスだった。新潟縣信組の資金利益65億9800万円のうち39億2400万円は有価証券利息配当金で、この部分は基盤的金融サービス利益の計算から外れる。合併による年間のシナジー効果は5億3000万円と見込むが、それでも2032年3月末の基盤的金融サービス利益は8億5000万円の赤字が続く見通しとしている。
- 経済・ビジネス
代金7497万円の支払いが遅れ、公取委が不二製作所に勧告 手形と電子記録債権での支払いを取適法違反と認定 1月施行の新ルールを適用
公正取引委員会と中小企業庁は9月29日、エアブラスト装置メーカーの不二製作所(東京都江戸川区)に対し、中小受託取引適正化法(取適法)第10条第1項に基づく勧告を行ったと発表した。部品の製造や運送を委託した中小受託事業者46社への代金計7497万3998円の支払いが遅れたと認定した。内訳は、60日目までに支払わなかった30万9892円、手形を交付した386万9467円、支払期日までに額面と同じ額の現金に換えることが難しい電子記録債権を使った7079万4639円。取適法は1956年制定の下請代金支払遅延等防止法(下請法)を改め、2026年1月1日に施行された法律で、手形の交付そのものが支払遅延に当たると条文に明記された。公取委の勧告一覧によると、令和8年度の勧告15件のうち、支払遅延を理由にしたものは今回が初めてとなる。勧告書は、違反となる電子記録債権を「電子記録債権法第16条第1項第2号に規定する支払期日を、代金の支払期日より後に到来する日とするもの」と特定した。
- 経済・ビジネス
企業間のサービス価格、8月は3.7%上昇 押し上げたのは外航貨物輸送の74.2%高 国際運輸を除くと3.2%で7月と変わらず
日本銀行は9月28日、企業向けサービス価格指数の2026年8月速報を公表した。企業どうしで取引されるサービスの価格を示す総平均は115.4(2020年平均=100)で、前年同月比3.7%の上昇。7月の3.6%から伸びが0.1%分広がった。ただし国際運輸の5品目を除いた参考系列は114.5で前年比3.2%と、7月の3.2%から変わっていない。加速分はほぼ国際運輸によるもので、外航貨物輸送は指数271.8、前年比74.2%の上昇だった。人件費の比率が高いサービスは2.8%、低いサービスは4.8%で、賃金の重いサービスの伸びは総平均を下回っている。広告は0.3%の下落、テレビ・ラジオ広告は7.0%の下落だった。
- 経済・ビジネス
中部電力、浜岡1・2号機の廃炉費用請求で工事報告書を書き換え 食い違いは14件から18件に拡大 経産省が追加報告を求める
経済産業省は9月25日、中部電力から報告を受け取り、再処理等拠出金法に基づく追加の報告を同社に求めた。浜岡原子力発電所1号機・2号機の解体撤去工事で、2024年度に使用済燃料再処理・廃炉推進機構(NuRO)へ出した実施報告と費用請求のうち、請負会社から受け取った工事報告書の解体物量や解体機器を書き換え、実績と異なる数値を報告していた事案。中部電力が8月27日に公表した時点では食い違いは14件だったが、その後の調査で4件増えて18件になった。うち7件は費用請求に影響があり得るとされ、書き換えが確認されなかった1件を加えた計8件が調査対象になっている。社員が請負会社に検収金額を指示していた事実も確認され、同社は2024年度にNuROへ費用請求した施設解体など36件すべてを調べ直している。
- 経済・ビジネス
「日本スタートアップ大賞2026」、内閣総理大臣賞はロボットを知能化するMujin 317件の応募から10社を表彰 総務大臣賞はSakana AI、国土交通大臣賞は空飛ぶクルマのSkyDrive
経済産業省など7省は9月25日、「日本スタートアップ大賞2026」の表彰式を総理大臣官邸で開いた。最高位の内閣総理大臣賞には、産業用ロボットを知能化して製造・物流現場の自動化を進める株式会社Mujinが選ばれた。公募には317件の応募があり、8つの大臣賞と審査委員会特別賞2件の計10社が表彰された。総務大臣賞はSakana AI、国土交通大臣賞は空飛ぶクルマのSkyDrive、厚生労働大臣賞は医療AIのUbie、文部科学大臣賞は物流ロボットのRapyuta Roboticsが受賞した。高市首相は挨拶で、スタートアップを「日本成長戦略」の横断的課題に位置づけたうえで、「戦略17分野」の国内投資を牽引する担い手になるよう期待を示した。
- 経済・ビジネス
トラックの荷主監視、10月から公取委・中小企業庁・警察も加わる 国交省が2か月の「集中監視月間」 長時間の荷待ちや運賃の据え置きを指導対象に
国土交通省と公正取引委員会は9月28日、物流分野の取引適正化に向けた連携強化をそれぞれ発表した。国交省は10月と11月を荷主・元請事業者への「集中監視月間」と位置づけ、全トラック事業者と倉庫業者への実態調査などをもとに「トラック・物流Gメン」が監視を強める。今回は公取委と中小企業庁が地方レベルで加わるほか、無許可の「白トラ」への運送委託を防ぐため警察とも連携する。公取委は同じ日に、公取委・国交省・中小企業庁の3機関で「物流分野取引適正化地方ブロック連絡会議」を立ち上げると発表した。公取委が昨年度に行った調査では、荷主105名に立入調査を実施し、独占禁止法上の問題につながるおそれのある行為をした荷主779名に注意喚起文書を送っている。