タイトーは21日、スーパーファミコン向けに発売したロールプレイングゲーム「エストポリス伝記」と、その続編「エストポリス伝記II」を1本にまとめた「エストポリス伝記 I&II」を2027年に発売すると発表した。同日、公式サイトと、開発に関わる3者の「関係者メッセージ」を公開している。

4機種で2027年発売 価格とCERO区分は未定

公式サイトの製品概要によると、対応機種はNintendo Switch 2、Nintendo Switch、PlayStation 5、Steam(パソコン)の4種類。ジャンルはロールプレイング、プレイ人数は1人で、価格は未定だ。CERO(ゲームソフトの年齢区分を審査する第三者機関)の区分も「審査予定」とされ、まだ決まっていない。

対応言語は販売地域ごとに分かれる。日本版が日本語と英語、アジア版がこれに韓国語・中国語の簡体字と繁体字を加えた5言語、欧米版が日本語・英語にフランス語、ドイツ語、スペイン語を加えた5言語となる。Steam版だけは、このすべてに対応する。Steamのストアページでは開発・販売元をいずれもタイトーと記載し、実績(アチーブメント)やクラウドセーブにも対応する。動作環境は最低がWindows 10の64ビット版、メモリー8ギガバイト、内蔵グラフィックス機能で、推奨はGeForce GTX 1060またはRadeon RX 580だ。

「全会話を読み直した」 容量に阻まれた漢字が復活

移植にあたって手を入れる中身のうち、公式サイトが最初に挙げたのが文字だ。シリーズ企画者の宮田正英氏はメッセージで「スーパーファミコンでは容量の関係からひらがなが多かったシナリオを、今回全面的に漢字化できる機会を頂き、エスト1、エスト2の全会話を読み直しました」と書いた。

スーパーファミコンのソフトはカセットに収められる容量が限られ、漢字を表示するための字形データは重い。このため当時のRPGは会話をひらがなとカタカナ中心で書くものが多く、読みづらさの原因になっていた。今回はその制約が外れる。一方でドット絵のグラフィックは差し替えず、タイトーのプロデュースチームは「ドットグラフィックはそのままに、様々な機能の追加で遊びやすく」すると説明している。

続編が持ち込んだ「敵が突然出てこないダンジョン」

2作は発売順と物語の時系列が逆になっている。Iは勇者マキシムの血を引く主人公と仲間が、封印から目覚めた「四狂神」に立ち向かう話で、IIはそのマキシム本人が「地上を救う者」になるまでを描く前日譚にあたる。共通して登場するのが、2作をつなぐ剣「デュアルブレード」だ。

関係者メッセージを寄せたClearRiverGamesのプロデュースチームは、シリーズの革新は続編の方にあったと指摘している。モンスターを育てる仕組み、おまけとして遊べるローグライク(入るたびに構造が変わる)ダンジョン、そして「当時使い古されていたランダムエンカウントを排し、アクションとパズルを組み合わせたダンジョン探索を実現した」点を挙げている。ランダムエンカウントは、フィールドを歩いていると一定の確率で突然戦闘が始まる方式のことだ。

同社はまた、欧州で第1作が「ルフィア」の題で出た当時、現地語に翻訳された日本製RPGはごくわずかだったと振り返った。宮田氏は「四半世紀以上前に作ったゲームに、未だに多くのファンの方々の声援が届いているという事実は、ただただ『ゲーム制作者冥利に尽きる』の一言です」としている。発売日と価格は、いずれも今後の発表を待つことになる。