任期満了に伴う新潟市長選挙が10月11日に告示され、現職と新人の計3人が立候補を届け出た。新潟市選挙管理委員会が公表した候補者届一覧表によると、届け出たのは届出順に、会社経営の早武淳氏(60)、大学非常勤講師の青木学氏(60)、現職の中原八一氏(67)で、3人とも無所属。中原氏は3選を目指す。投票は10月25日に行われる。

3人とも無所属 届出順に早武氏、青木氏、中原氏

市選管の候補者届一覧表は、届出の受理番号順に3人を載せている。届出年月日はいずれも10月11日で、3人とも本人による届け出だった。

受理番号1の早武淳氏は、住所が新潟市中央区、本籍は東京都、職業は会社経営。受理番号2の青木学氏は、住所が中央区、本籍は新潟県、職業は大学非常勤講師。受理番号3の中原八一氏は、住所が西区、本籍は新潟県、職業は新潟市長で、党派欄はいずれも無所属となっている。一覧表には候補者のウェブサイトなどのアドレスも記載されている。

市長の現在の任期は11月17日に満了する。市選管は2025年12月1日の委員会で、選挙期日を10月25日、告示日を10月11日と決めていた。投票時間は午前7時から午後8時まで。

市選管が発行する選挙公報は、候補者から提出された原稿をそのまま写真製版で印刷したものだ。掲載順はくじで決まり、今回は青木氏、中原氏、早武氏の順に載った。

現職の中原氏 県議4期・参院議員を経て2018年に初当選

新潟市が公表している市長プロフィールによると、中原八一氏は1959年4月、旧内野町(現在の西区)の生まれ。明治大学政治経済学部を卒業後、近藤元次衆議院議員(当時)の秘書となった。1995年に新潟県議会議員に初当選して4期務め、2010年に参議院議員に当選。2013年9月には国土交通大臣政務官に就いた。2018年11月に新潟市長に就任し、2022年11月から2期目を務めている。

中原氏は選挙公報で「市政をもっと前へ!『実行・実現力』」と掲げ、「輝きを増す新潟」の実現に向けた3本の柱を示した。1本目は「若者や女性を応援し夢や希望をもてるまち」で、アリーナの新設や、アニメ産業の拠点としての発展、食関連企業の集積などフードテック分野の拠点形成を挙げた。2本目は「みんなで支える子育てのまち」「子どもの豊かな学びを支えるまち」で、放課後児童クラブの預かり時間延長など「小1の壁」の解消策や、小中学校の体育館への空調整備を盛り込んだ。3本目は「誰もがいきいきと安心して暮らせ誇りがもてるまち」で、フレイル予防の推進や、液状化対策事業の住民負担軽減を含む事業要件の見直しを掲げた。

公報では「2期8年の主な実績」として、財政集中改革、こども医療費助成の高校3年生までの拡充、中学校の全員給食化、新潟駅の高架化と駅下バスターミナルの運用開始、越後線上所駅の設置などを並べている。

新人の青木氏と早武氏 市議8期の経験と企業経営を前面に

青木学氏は選挙公報で「全盲の新潟市議 8期31年」と自らを紹介し、「日本初、全盲の市長誕生へ」と訴えた。市議としての取り組みとして、超低床ノンステップバスの導入(1999年)、新潟市の予算編成過程の公開(2011年)、「共生のまちづくり条例」の制定(2015年)を挙げている。

政策には、小学校給食の無償化を継続して中学校も無償化すること、能登半島地震による液状化対策の住民負担を「ゼロ」にすること、「にいがた2km」を超えて8区全体を発展させること、クリーンで持続可能な環境エネルギー拠点都市にすること、公共交通の充実を軸とした新たなまちづくりの五つを掲げた。液状化対策の住民負担をめぐっては、中原氏が「軽減を含む見直し」、青木氏が「ゼロ」を打ち出しており、公報の上で主張が並んだ形だ。

早武淳氏は公報で「整理して、次世代へ繋ぐ。」を掲げ、「新潟市の課題を整理し、限られた財源の優先順位を明らかにします」とした。柱として「暮らしを守る」「新潟の強みで稼ぐ」「今、優先順位を決める」の三つを示している。早武氏の公式サイトのプロフィールによると、1965年11月に新潟市で生まれ、早稲田大学教育学部を卒業して1990年に電通に入社。電通デジタルの執行役員などを経て、2025年からは合同会社早武淳事務所の代表社員を務める。

早武氏は公式サイトに掲載した立候補のメッセージで、人口減少、公共交通、公共施設、中心市街地などの課題は「都市の構造として相互につながっています」と指摘。「このまま人口と税収が減少していけば、すべてを今までどおり維持することはできなくなります」として、守るもの、変えるものを明確にし、市民に判断の根拠を示す必要があると訴えている。サイトでは、選挙カーや街頭での名前の連呼をしないとも表明した。

前回は投票率32.10% 中原氏が15万票余りで再選

前回の市長選は2022年10月23日に行われ、現職の中原氏とすずき映氏の2人が争った。市選管の確定した開票結果によると、中原氏が15万1887票を獲得し、5万5595票のすずき氏を破って再選された。

当日の有権者数は65万6827人で、投票者数は21万862人。投票率は32.10%だった。市選管が「直近の投票結果」として公表している一覧では、同じ年の2022年5月の新潟県知事選挙が44.12%、7月の参議院議員通常選挙(選挙区)が51.51%、2023年4月の市議会議員一般選挙が38.47%、2026年2月8日の衆議院議員総選挙(小選挙区)が56.28%で、前回の市長選はこれらをいずれも下回った。

同じ政令指定都市の横浜市長選の告示前の動きは、横浜市長選2026は10月4日告示・18日投開票 共産党はあさか由香氏を公認で擁立、参政党は福山敦士氏を推薦 立候補届出は4日午前8時半からで伝えた。

中央区では市議補選も同日に 期日前投票は24日まで

中央区では、市長選と同じ10月25日に、新潟市議会議員中央区選挙区の補欠選挙が行われる。市選管によると、中央区選挙区(定数11)に欠員が2人生じたためで、補選の告示日は10月16日。中央区の選挙人名簿に登録された有権者が投票できる。

市長選の期日前投票は、10月12日から24日まで受け付けている。時間は午前8時30分から午後8時までで、土日祝日も開く。ただし一部の期日前投票所は開設期間を短縮している。政令指定都市では行政区ごとに選挙人名簿が作られ、開票も区ごとに行われるため、有権者は自分が登録されている区の期日前投票所で投票する。中央区の補選の期日前投票は10月17日から24日まで。

市長選の選挙公報は10月15日に新聞(一部を除く)に折り込まれ、新聞を取っていない世帯には戸別に配られる。区役所や出張所、期日前投票所にも置かれ、市選管のホームページにも掲載されている。補選の選挙公報は10月20日に配られる予定だ。

投票所入場券は宣誓書付きのはがきで届き、裏面に期日前投票の宣誓書が印刷されている。選挙人名簿に登録されていれば、入場券が届かなかったり紛失したりしても、投票所の受付で申し出れば投票できる。市選管は、期日前投票の状況と当日の投票状況、開票結果をホームページで速報するとしている。