テクノロジーのニュース(6 / 10)
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千葉県中央部の地下を3次元で公開 ボーリング4000地点を解析 沖積層の砂の割合、東京下町より高いと判明
産業技術総合研究所(産総研)は9月17日、千葉県域の地下の地質構造を立体的に示した「都市域の地質地盤図」の新しい2区域、「千葉県中央部」と「千葉県北部延長域」を公開したと発表した。千葉県環境研究センターとの共同研究で、4000地点に及ぶボーリング調査のデータを解析し、地下数十メートルまでの地層の分布を3次元で可視化した。2018年に立体図を公開した「千葉県北部地域」と合わせ、千葉県の中央部から北部までを網羅する3次元の地質地盤図が整った。解析の結果、養老川低地など低い土地の地下には、昔の谷を埋めるように軟弱な沖積層が広がっていることが立体的に示された。この地域の沖積層は、泥が多い東京下町の沖積層に比べて全体に砂の割合が高いことも分かった。房総半島の丘や台地をつくる砂の地層が川に削られて下流の低地に積もったためとみられる。地下水を多く含むゆるい砂の層は液状化が起きやすいとされ、砂の割合の地域差は地震災害のリスク評価に直結する。千葉県の低地と東京湾岸の埋立地では、1923年の関東地震と2011年の東北地方太平洋沖地震で液状化による大きな被害が出ており、首都直下地震でも被害が想定される。地質地盤図は産総研地質調査総合センターのウェブサイトで誰でも無償で閲覧でき、平面図・断面図・立体図のほか、解析に使ったボーリングデータも見られる。
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携帯の電波免許、2027年10月に一斉更新へ 総務省が審査基準の新設案 3.5GHz帯の基地局増設は年1万3989局から3976局に鈍化
総務省の情報通信審議会・電波有効利用委員会は9月18日、2027年10月に予定される携帯電話の無線局の一斉再免許に向けた報告案をまとめ、19日から10月19日まで意見を募集すると発表した。案は、更新を申請する各社に「将来業務計画」の提出を求め、審査基準を新たに定めて内容の適正性を審査するとした。計画は原則公表し、進み具合を毎年度の電波利用状況調査で追跡したうえで、達成状況を次回の更新の免許要件に盛り込む。背景にあるのは、割り当て時に課される開設計画の認定期間が切れると基地局の増設ペースが落ちる実態で、3.5GHz帯は認定期間中の年1万3989局に対し満了後は年3976局、3.7GHz・4.5GHz帯は年1万9855局に対し年8026局、28GHz帯は年8753局に対し年1213局だった。移動通信の通信量は近年、年1.15〜1.2倍で増え続けている。申請の受け付けは2027年4月ごろに始まる見込みで、総務省は本年度内に制度を整える。
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AIの計算を電気の余る地方へ 総務省の分散データセンター実証7件が始動 三鷹・札幌・広島を光で結ぶ検証も
NTTドコモビジネスなど5社と、九州電力・インターネットイニシアティブ(IIJ)など7社は9月18日、総務省の令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択された事業を8月に始めたと、それぞれ発表した。離れた場所にある複数のデータセンターを光ネットワークでつなぎ、その時々の電力の状況に応じてAIの計算処理を移す仕組みを検証する。NTTドコモビジネスらは三鷹・札幌・広島の3拠点を1秒あたり10ギガビットの回線で、三鷹・秋葉原・横浜の3拠点を10倍の100ギガビットの回線でつなぐ2通りの環境を用意した。九州電力・IIJらは佐賀県玄海町、福岡県糸島市、福岡県糟屋郡の3拠点を結び、仮想的に一つの大きなデータセンターとして動かす。総務省は5月22日に公募し、7件の提案すべてを7月15日に採択した。委託費の合計上限は2区分あわせて29億3000万円で、実証は2027年2月1日までとなっている。
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2040年に必要な電波は73.1GHz幅、確保済みは26.5GHz幅 総務省が周波数再編の計画案 6G候補帯の共用検討は2027年度から
総務省は9月18日、電波をどの用途に振り分け直すかを毎年見直す「周波数再編アクションプラン」の令和8年度版の案を公表し、19日から10月23日まで意見を募集すると発表した。案は、2040年末に必要になる電波の幅を携帯電話網・衛星など非地上系ネットワーク・Wi-Fiの合計で73.1GHz幅と見込み、2023年末時点で確保できているのは26.5GHz幅にとどまるとして、あと約47GHz幅を積み増す必要があるとした。昨年度にあたる令和7年度に確保できたのは3.265GHz幅で、そのうち3.25GHz幅はKa帯の非静止衛星システム1件によるもの。6Gの候補となる4400〜4800MHz、7125〜8400MHz、14.8〜15.35GHzの3つの帯域については、既存の無線と電波を分け合えるかの技術的検討を令和9年度から始めると明記した。26GHz帯は今年6月に国内初のオークションを実施し、7月に5Gへ割り当てが済んでいる。
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日本とEU、デジタル学位証明の相互利用に成功 留学先の大学に成績をスマホから提示 21項目のうち必要な分だけ開く仕組み
デジタル庁は9月18日、日本とEUの間で学位や成績のデジタル証明書をやりとりする実証実験の結果報告書を公表した。留学生がスマートフォンの「ウォレット」に入れた学修歴を、相手国の大学がその場で真偽を確かめられるかを検証したもので、日本側からEU側へ、EU側から日本側へのどちらの方向でも、発行・提示・検証の一連の流れが問題なく動いた。EU側の大学が発行した証明書は学籍番号や授業言語を含む21項目で構成され、学生は求められた項目だけを選んで開示できる。報告書は、法律や制度が違う国同士でも仕様さえ合わせれば相互運用できると結論づけ、「技術的発展を注視する段階ではなく実装について政策的に検討するフェーズにある」と位置づけた。残る課題として、署名方式の整合や、日欧それぞれが持つ発行者名簿を相互参照する仕組みの検討を挙げている。
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ダイヤモンド半導体で「溝型」トランジスタ、世界初の動作実証 金沢大と産総研 300度でも正常に作動
金沢大学ダイヤモンド研究センターの德田規夫教授らの研究グループは9月18日、産業技術総合研究所(産総研)先進パワーエレクトロニクス研究センターとの共同研究で、ダイヤモンドを使った「トレンチ型反転層チャネルMOSFET」の動作実証に世界で初めて成功したと発表した。MOSFETは電圧で電流を入り切りする半導体素子で、トレンチ型は半導体に掘った溝の側壁を電流の通り道に使う構造を指す。電流を縦方向に流すため通り道を多く詰め込め、余分な抵抗も生じないことから、電力変換時の損失を最も小さくできる構造とされてきた。作製した素子は室温に加えて300度の高温環境でも明瞭な動作を示し、電圧をかけていないときは電流が流れない「ノーマリーオフ」の特性も確認された。停電や異常時に自動で電流を止められるため、安全性の面で欠かせない性質だ。研究グループは、高温の水蒸気の中でダイヤモンドの炭素をニッケルに溶け込ませて削る独自のエッチング技術を使い、薬品やプラズマを使わずに狙った結晶面を側壁とする溝を形成した。同じグループは2016年8月に横型で世界初の動作実証を果たしており、今回は縦型構造へ一足飛びに進んだ形になる。論文は9月10日付で国際学術誌『Diamond and Related Materials』に掲載された。研究グループは構造の最適化でさらに損失を減らし、将来は電気自動車(EV)や電力網への搭載を目指す。
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ゲノムの動きを丸ごと計算機で再現、広島大など世界初 分裂酵母のゲノム131か所を4751個の細胞で追跡 核の外の「225秒周期の揺れ」が染色体を動かすと解明
広島大学、大阪大学、理化学研究所などの共同研究グループは9月17日、微生物「分裂酵母」のゲノムが細胞の中でどんな形をとり、どう動くのかを計算機の上で再現する「ゲノム・デジタルツイン」を世界で初めて構築したと発表した。ゲノムを約9万塩基おきに区切った131か所に目印を付けた酵母を作り、分裂直前のG2期にある4751個の細胞を立体的に追跡して動きのデータを集めた。これを、ゲノムの立体構造を網羅的に調べるHi-C法のデータと数理モデルで統合し、実際の秒やマイクロメートルの単位まで対応づけたシミュレーションに仕立てた。解析の結果、遺伝子の読み取りが抑えられているセントロメア・テロメア近くは揺らぎが収まるまでに約150秒、遺伝子が活発に読まれる染色体の腕の部分は約70秒と、場所によって動きの速さが違うことが分かった。さらに、細胞核の外側にあるスピンドル極体が約225秒の周期でゆっくり揺れ、その揺れだけが染色体の腕を伝ってゲノム全体に広がり、大きな動きを生んでいることも突き止めた。論文は米科学アカデミー紀要(PNAS)に日本時間9月9日午前3時付で掲載された。
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ドコモのiPhoneがRCSに対応 国内大手3社で機種をまたいで写真・動画を送受信可能に SMSの後継、月額は無料
米グーグルは9月16日、NTTドコモのiPhoneがiOS 27からRCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)に対応し、ドコモ・KDDI・ソフトバンクの大手3社で標準の「メッセージ」アプリを使ったAndroid端末とiPhoneの間のRCS送受信が可能になったと自社ブログで明らかにした。RCSはSMS(ショートメッセージサービス)とMMSの後継としてGSMAが世界的に標準化した規格で、電話番号だけで写真や動画、スタンプを送れるほか、グループでのやり取りや既読の確認もできる。ドコモは8月24日にRCSの提供を始めており、対応機種はAndroid 10.0以上のスマートフォン・タブレットとiOS 27.0以上のiPhone。月額使用料は無料で、RCS同士なら送信料もかからない。相手がRCSを使っていない場合はSMSとして送られ、3円(税込3.3円)から30円(税込33円)の送信料が発生する。ただし使える条件は3社で異なり、iPhoneに求めるOSはドコモがiOS 27.0以上、auがiOS 18.4以上、ソフトバンクがiOS 26.4以上。申し込みの要否や格安SIMの扱いも揃っていない。グーグルとアップルが共同で進めてきたAndroid・iPhone間のRCSの端末間暗号化は、ベータ版として順次提供が始まっている。
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災害時の所在把握へ、国がQRコード「チェックイン」の標準仕様を公表 能登の実証は登録8450人、市町の費用負担は共同調達で8%に
経済産業省と情報処理推進機構(IPA)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月16日、災害時に避難所の外にいる住民の所在をつかむ「チェックインシステム」について、自治体向けの導入ガイドラインと標準仕様書の案を公表した。10月19日まで意見を募る。能登半島地震で避難所外避難者の把握に大きな負担が生じた反省を踏まえ、平時から住民が使う仕組みをそのまま非常時に転用する設計を示した。石川県が能登6市町で実証した「のとピッと」は2026年6月末時点で8450人が登録し、1日あたりの平均チェックイン回数は2.02回。県と市町の共同調達により1市町あたりの費用負担を総額の8%程度に抑えた例も示している。
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量子コンピュータをつなぐ光の並列接続、世界最多の10本に 阪大・NICT・浜松ホトニクス 1台1万量子ビットの上限を超えるための一歩
大阪大学と情報通信研究機構(NICT)、浜松ホトニクスの研究グループは9月1日、複数の量子コンピュータを光でつなぐ「多重量子光インターフェース」で、並べた10個の原子から出た光子を同時に取り出して検出することに成功したと発表した。同時に扱える本数としては世界最多で、これまでの光ファイバーを束ねる方式では数本程度にとどまっていた。ガラス基板の中に光の通り道を32本並べた集積光導波路アレイを使い、そのうち10本に光子を通した。約100本まで広げられる技術だとしている。誤り訂正まで備えた汎用量子コンピュータには100万を超える量子ビットが必要とされる一方、中性原子方式の1台で扱えるのは1万量子ビット程度と見積もられており、100台以上を束ねる接続技術が要る計算になる。論文は米国の科学誌Opticaに8月31日付で掲載された。