国民民主党は10月7日、第222回臨時国会の代表質問に向けて一般から募った「代表質問で総理に聞いてほしいこと」の集計結果を公表した。党の発表によると、専用フォームへの回答は502件で、このほかX上のリプライや引用コメント等が計469件あった。有権者から募った意見を国会の代表質問に向けた材料にする試みで、党は寄せられた質問の具体的な内容について、10月8日21時から党公式YouTubeチャンネルで放映する番組「Go!Go!こくみんライブ」で伝えるとしている。

選択式では「経済政策・賃上げ・手取り」が44.8%

党が公表した集計のうち、「最も関心のある政治課題」を一つ選ぶ選択式の質問では、「経済政策・賃上げ・手取り」が44.8%で最も多かった。続いて「教育・子育て」が14.1%、「外交・安全保障」が9.8%、「社会保障」が6.4%、「エネルギー」が3.2%、「政治改革」が1.8%、「憲法」が1.6%、「農業」が1.4%で、「その他」が16.9%だった。経済と家計をめぐる関心が、ほかの分野を大きく引き離している。

自由記述の内容を分野ごとに数えた集計では、「税制・減税・社会保険料」が237件で最も多く、主な内容として消費税、住民税、社会保険料、控除、「年収の壁」が挙げられている。以下は「物価高・家計・賃金・経済」115件、「社会保障・医療・介護・年金」105件、「子育て・少子化・教育」103件、「政治改革・国会・選挙制度」68件、「外交・安全保障・防衛」65件、「科学技術・研究・産業政策」54件、「労働・雇用」51件、「地方・地域・交通」47件、「外国人・移民政策」44件、「エネルギー・環境」39件、「災害・防災・復興」29件、「農業・食料」27件の順だった。

ただし、この13分野の件数を合計すると984件になり、フォームへの回答数502件を上回る。一つの回答に複数の分野が含まれていれば重複して数えられることになるが、党の公表資料には数え方の説明がない。X上の反応を合わせて数えたのかどうかも記載されていない。

募集は9月30日から10月4日まで

募集は9月30日に党の国会関連のニュースリリースで告知された。告知文は「10月5日(月)に開会する臨時国会の冒頭で、衆議院・参議院で代表質問が行われます。国民民主党からも党所属議員が高市総理に代表質問を行います」とした上で、「総理にこんなことを聞いてほしい」「この分野を質問してほしい」という意見を募るとしていた。募集期間は9月30日から10月4日23時59分までの5日間だった。

代表質問は、首相の所信表明演説を受けて各会派の代表が本会議で行う質疑で、国会の論戦の出発点になる。今回の所信表明演説は、首相官邸の公表によると令和8年10月5日に衆参両院の本会議で行われた。党が集めた意見は、この演説への質問を組み立てる材料という位置づけになる。

玉木代表は消費税減税の3点に絞って質問

玉木雄一郎代表は10月8日の衆議院本会議で代表質問に立った。党が公表した質問全文によると、玉木氏は冒頭で令和8年熊本地震と千葉県の豪雨災害に触れ、半壊以上の被災住宅に適用される「住宅の応急修理」の上限額75万7000円では「十分な応急修理はできないとの声が被災者から上がっている」として、特別基準による上限額の引き上げを求めた。

物価高対策では、物価や賃金が上がると税収が自動的に増える状態を「インフレ増税」と呼び、「国の税収は6年連続過去最高を更新中で、今年度も税収は90兆円超え、最低でも6兆円の税収上振れが見込まれます」と指摘。「政治の役割は、国の懐を豊かにすることではなく、国民の懐を豊かにすることではありませんか」と述べ、所得税・住民税の控除額を物価や賃金の上昇に連動させる見直しを求めた。

飲食料品の消費税減税については「農家支援、外食支援、中間層増税の3点に絞って質問します」とし、免税事業者や簡易課税事業者の農家向けに設けるとされる給付金制度の中身、課税事業者の資金繰り対策、外食とテイクアウトの価格差が拡大することへの対策を問うた。食料品への消費税をめぐっては、立憲民主党、参院選公約「食料品消費税0%」の転換を議論 政府案は2027年4月から2年間1% 熊谷税調会長「しっかりと議論をした上で」のとおり野党側でも方針の整理が続いており、臨時国会の主要な争点になっている。外交・安全保障では、玉木氏は10月6日の定例記者会見でも国民民主・玉木代表、日米地位協定の見直しを要求 「公務であった場合は逮捕もできない」 公務中の罪は米側が第一次裁判権、起訴前の身柄引き渡しは要請6件のうち5件が実現と述べていた。

公募で最も多かった「税制・減税・社会保険料」や「物価高・家計・賃金・経済」は、代表質問で実際に時間を割いて取り上げられた分野と重なる。もっとも、党が公表した質問全文には、個々の質問が公募で寄せられたものだという記述はない。どの意見をどう選んで質問に反映させたのかは、公表された資料からは確認できていない。