厚生労働省は10月8日、60歳以上を中心とした全国的なスポーツ・文化の祭典「第38回全国健康福祉祭埼玉大会(ねんりんピック彩の国さいたま2026)」を11月7日から10日まで埼玉県で開くと発表した。あわせて、大会の関連イベントである美術展の入賞作品を公表し、6部門の厚生労働大臣賞が決まった。受賞した6人は、いずれも80歳以上だった。
493点の出品から78点が入賞 大臣賞は80歳から85歳
美術展は日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門で作品を募り、合計493点の出品があった。内訳は日本画79点、洋画91点、彫刻56点、工芸89点、書89点、写真89点である。美術展審査会の審査を経て、部門ごとの厚生労働大臣賞を含む78点が入賞作品に決まった。
出品できるのは、60歳以上のアマチュアが創作した未発表の作品に限られる。表彰は各部門に共通で、厚生労働大臣賞1点、埼玉県知事賞1点、さいたま市長賞1点、長寿社会開発センター理事長賞1点、金賞1点、銀賞2点、銅賞4点、それに男女各1人の最高齢者賞が設けられている。
厚生労働大臣賞の6人は、年齢を2027年3月31日時点で数えると80歳から85歳だった。部門別では日本画が広島県の80歳、洋画が徳島県の82歳、彫刻が北九州市の80歳、工芸が熊本県の80歳、書が山形県の84歳、写真が和歌山県の85歳である。100歳以上の高齢者が初めて10万人を超える 10万7677人、前年から7914人増 女性が87.6%で見たように、日本では100歳を超える人が10万人を上回る段階に入っており、80代の創作活動はもはや例外的な話ではなくなっている。入賞作品を含む全作品は、大会期間中に埼玉県立近代美術館で展示される。
競技は30種目 参加予定は延べ60万人
大会の中心となる競技は3つの枠に分かれる。全国から選手団が集まるスポーツ交流大会は10種目で、卓球(春日部市)、テニス(さいたま市)、ソフトテニス(熊谷市)、ソフトボール(鴻巣市)、ゲートボール(深谷市)、ペタンク(秩父市)、ゴルフ(本庄市)、マラソン(戸田市)、弓道(上尾市)、剣道(行田市)が組まれている。
これに加えて、ふれあいスポーツ交流大会が16種目ある。グラウンド・ゴルフ、太極拳、サッカー、なぎなた、水泳、ダンススポーツ、ボウリング、ラグビーフットボール、インディアカ、マレットゴルフ、サイクリング、軟式野球、スポーツウエルネス吹矢、スポーツチャンバラ、空手道、レクリエーションダンスで、会場は県内の市町に分散する。囲碁(幸手市)、将棋(蕨市)、俳句(さいたま市)、健康マージャン(川口市)の文化交流大会4種目を合わせると、競技は30種目になる。
埼玉県は、観客を含めた参加予定人数を延べ約60万人と見込んでいる。会期中は、県内の老人クラブが民俗芸能や生活文化の伝承活動を発表する「地域文化伝承館」や、特産品の販売を行う「ふれあい広場」も開かれる。総合開会式は11月7日で、県は開会式の日に熊谷市内の交通量が増えると案内している。総合閉会式は11月10日に開き、次期開催地の東京都へ大会を引き継ぐ。
昭和63年に始まった「持ち回り」の大会
ねんりんピックは、高齢者の生きがいづくりや社会参加、世代間交流の啓発と促進を目的に、厚生省(現在の厚生労働省)創立50周年を記念して昭和63(1988)年に始まった。都道府県の持ち回りで毎年開かれており、埼玉大会は38回目にあたる。主催は厚生労働省、埼玉県、さいたま市、一般財団法人長寿社会開発センターの4者で、スポーツ庁が共催する。
埼玉県は大会の目標として「豊かな『人生100年時代』を目指す大会」を掲げ、高齢者人口がピークを迎える2040年に向けて人生100年時代を充実させる社会を目指すことが重要だと説明している。高齢者の活動の場は仕事の面でも広がっており、65歳以上の就業者943万人で22年連続増 働く人の7人に1人 雇われて働く高齢者の76.1%が非正規のとおり、65歳以上の就業者は22年続けて増え、働く人の7人に1人を占めている。スポーツと文化の全国大会が38回続いてきた背景には、こうした高齢期の過ごし方の変化がある。
