厚生労働省は9月29日、令和7(2025)年の「医療施設(動態)調査」と「病院報告」の結果を公表した。10月1日現在で、診療科目に「小児科」を掲げる一般病院は2397施設だった。一般病院6949施設の34.5%にあたり、2008年の2905施設から508施設減った。「産婦人科」または「産科」を掲げる一般病院は1230施設で、17.7%。おおよそ6病院に1つという水準で、2008年の1496施設から266施設減っている。
小児科は17年続けて減り続けている
小児科を掲げる一般病院の数は、2008年の2905施設を起点に毎年減っている。2015年2642施設、2020年2523施設、2023年2456施設、2024年2427施設と下がり、2025年は2397施設になった。一般病院に占める割合も、2008年の37.7%から2025年は34.5%に下がっている。
診療所側の動きは3年ごとの「静態調査」の年にしか分からないが、小児科を掲げる一般診療所は2008年の2万2503施設から2023年は1万7778施設に減った。一般診療所全体に占める割合も22.7%から16.9%に下がった。子どもを診る窓口は、病院でも診療所でも細っている。
産婦人科・産科は病院1230、診療所3092
産婦人科と産科を分けてみると、産婦人科を掲げる一般病院は1041施設(15.0%)、産科は189施設(2.7%)だった。合計の1230施設は前年の1245施設から15施設減っている。一般診療所では、2008年の3955施設が2023年は3092施設になった。
ここで注意が必要なのは、調査が数えているのは「標ぼうする施設」だという点だ。標ぼうとは、その診療科目を掲げていることを指す。常勤医が何人いるか、24時間体制でお産を受けられるかまでは、この数字は示さない。掲げている病院が1230あっても、夜間や休日に分娩を扱える施設はそれより少ない。
病院は8001施設、病床は1年で1万9523床減
医療施設の総数は18万1464施設で、このうち「休止中・1年以上休診中」を除いた活動中の施設は17万9146施設(98.7%)だった。前年から499施設減っている。内訳は病院8001施設(59施設減)、一般診療所10万5521施設(314施設増)、歯科診療所6万5624施設(754施設減)。病院のうち精神科病院は1052施設、それ以外の一般病院は6949施設で、54施設減った。
病床はさらに速く減っている。全病床は151万8172床で前年から2万4185床減り、うち病院は145万322床で1万9523床の減少だった。病院の内訳は一般病床86万8807床(1万921床減)、精神病床31万1579床(4568床減)、療養病床26万4656床(3865床減)。一般診療所も、入院できる「有床」が5160施設で255施設減った一方、「無床」は10万361施設で569施設増えた。診療所の数は増えているが、泊まれる診療所は減っている。病院の統廃合そのものは国も後押ししており、病院再編を国が集中支援する「重点支援区域」に岡山県の高梁・新見 対象は新見市の3病院231床、市内の病床の7割 基金を優先配分のように、再編に基金を優先配分する仕組みが動いている。
入院は短くなり、空いている病床は減った
病院報告のほうを見ると、病院の平均在院日数は25.1日で、前年の25.6日から0.5日短くなった。病床の種類別では精神病床が246.3日(前年255.0日)、療養病床が114.7日(前年117.4日)、一般病床が15.3日(前年15.5日)。病床利用率は77.0%から77.9%に上がり、一般病床は73.3%から74.7%へ、療養病床は85.0%から85.4%へ動いた。1日平均の在院患者数は113万4901人で1705人増え、外来患者数は119万3754人で1万8489人(1.5%)減っている。
人口10万人あたりの病院病床数は1178.6床で、前年の1187.3床から8.7床減った。都道府県別では高知県が2398.4床で最も多い。
なお動態調査は、令和6年10月1日から1年間に医療施設から出された開設・廃止などの届出を、3年ごとの静態調査の結果に足し引きして積み上げたものだ。病院の医師数そのものを調べる調査は別にあり、医師数が医療法の標準に届かない病院157か所 北海道・東北が55で最多 厚労省の立入検査、7618病院を調査で報じている。
