総務省が9月29日に公表した令和7年国勢調査の人口等基本集計で、15歳以上人口のうち結婚したことがない「未婚」の人が3419万4481人、15歳以上人口の31.2%になった。2020年の前回調査の29.6%から上がった。男女別では男性が36.3%、女性が26.4%で、いずれも前回を上回っている。一方で配偶者のいる「有配偶」は5842万6971人・53.3%となり、前回の55.2%から下がった。
未婚が130万人増え、有配偶は286万人減った
割合ではなく実数でみると、動きがはっきりする。15歳以上人口そのものは1億1111万8191人から1億962万2456人へ、5年で149万5735人減った。その中で未婚は3288万8967人から3419万4481人へ130万5514人増えている。全体が減る中で未婚だけが増えた形だ。
逆に有配偶は6128万6810人から5842万6971人へ285万9839人減った。15歳以上人口の減少幅(149万5735人)のほぼ2倍の減り方で、人口減だけでは説明がつかない大きさである。
配偶者と死別した人は1018万3335人から1004万2832人へわずかに減り、割合は9.2%で前回と変わらなかった。配偶者と離別した人は675万8828人から695万7957人へ増え、割合は6.1%から6.3%になった。
「未婚」は一度も結婚していない人だけを指す
国勢調査の配偶関係は、届け出があるかどうかではなく実際の状態で分ける。「未婚」はまだ結婚したことのない人、「有配偶」は配偶者のある人、「死別」は配偶者と死別して独身の人、「離別」は配偶者と離別して独身の人をいう。つまり未婚率には、離婚した人や配偶者を亡くした人は含まれない。独身者の割合とは別の数字である。
分母が総人口ではなく15歳以上人口である点にも注意が要る。2025年10月1日現在の総人口は1億2297万3千人で、ここから15歳未満を除いた人数が分母になる。
公表されている数値は「不詳補完値」で、配偶関係を答えなかった分を統計的に補った値である。補ったうえでなお配偶関係が分からなかったのは215人だった。
有配偶が未婚を上回るのは男性35〜39歳から
年齢5歳階級別にみると、有配偶の割合が未婚の割合を上回るのは、男性が35〜39歳以上の階級、女性が30〜34歳以上の階級からだった。男性の30〜34歳は未婚53.8%に対して有配偶44.1%で、まだ未婚のほうが多い。
結婚している人の割合が最も高いのは、男性が80〜84歳の76.8%、女性が65〜69歳の69.5%である。高齢になるほど女性は死別が増え、85歳以上の女性では78.8%が死別または離別だった。女性全体で死別・離別が22.1%を占めるのに対し、男性は8.5%にとどまる。平均寿命の男女差が配偶関係の姿にも表れている。
働き盛りの年代でも未婚は少なくない。男性は45〜49歳の30.6%、50〜54歳の29.1%が未婚で、ほぼ3割にあたる。女性は45〜49歳が20.4%、50〜54歳が18.7%だった。
世帯の姿と重ねて読む
同じ国勢調査の集計では、一人暮らしの世帯が2368万9024で全体の41.4% 5年で253万7982増 1世帯当たりは2.10人に 核家族は2010年以降で初の減少という結果も出ている。未婚の増加と単独世帯の増加は同じ方向を向いており、住宅や社会保障の前提が変わりつつあることを示す。
結婚の意思そのものを尋ねた調査もある。第17回出生動向基本調査 未婚者の結婚意思は男性75.1%・女性77.8%に低下 夫婦の予定子ども数1.95人で初の2人割れでは、未婚者が結婚する意思を持つ割合が下がっていた。国勢調査は5年に1度、実際の配偶関係を全数で数えるもので、意思や希望を尋ねる調査とは役割が異なる。両方を並べると、意思の変化と実態の変化がどこまで重なっているかが読める。
配偶関係をさらに細かく区分した結果は、政府統計の総合窓口(e-Stat)で市区町村別まで公表されている。
