農林水産省は9月25日、10月1日に始まる令和8砂糖年度の砂糖と異性化糖の需給見通しを公表した。上白糖やグラニュー糖などの分蜜糖の消費量は175万トンで、前年度より1万2000トン(0.7%)増えると見込む。砂糖年度は、その年の10月1日から翌年9月30日までの1年間を指す。

加糖調製品は6.3%減、異性化糖は2.7%増

品目ごとの消費量の見通しは、分蜜糖が175万トン、黒糖などの含蜜糖が3万7000トンで前年度と同じ。ぶどう糖と果糖の混合液糖で、主に清涼飲料に使われる異性化糖は76万5000トンとなり、前年度の74万5000トンから2万トン(2.7%)増える。

これに対し、輸入される加糖調製品は31万1000トンで、前年度の33万2000トンから2万1000トン減る。減少率は6.3%で、4品目のうち唯一の減少となる。10月から12月の3か月に限ると、分蜜糖46万2000トン、含蜜糖8000トン、加糖調製品8万2700トン、異性化糖16万9100トンを見込む。

供給側は、国内産糖が66万5000トン、輸入糖が111万6000トンとなる見通し。両方を足した177万1000トンのうち、国内産が占めるのは37%にとどまる。

安い輸入品から集め、国内の生産者へ配る

砂糖とでん粉には、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)に基づく価格調整制度がある。農水省の説明によると、諸外国との生産条件の格差から生じる不利を補正するため、安価な輸入品から徴収した調整金を主な財源として、国内産品の生産者と製造事業者に、生産・製造コストと販売額の差額に相当する交付金を交付する仕組みだ。需給見通しは、この価格調整を適切に行うため、四半期ごとに作られている。

新年度の価格指標は9月10日に決まった。輸入粗糖と国内産糖の価格調整の基準となる砂糖調整基準価格は1製品トンあたり15万5500円で、令和7砂糖年度の15万3200円から2300円上がった。粗糖の輸入者から徴収する調整金の負担水準を定める指定糖調整率は38.14%で、前年度の39.32%から下がった。

国が関わる食料品の原料価格としては、輸入小麦の政府売渡価格、10月から12.0%引き上げ 1トン7万20円 パン・麺の原料、前期から7500円上昇も同じ10月に改定される。

てん菜の交付金は9033円上げ

国内産糖の生産者に配る交付金の単価は、原料ごとに大きく動いた。てん菜を原料とする国内産糖は1製品トンあたり2万7592円で、令和7砂糖年度の1万8559円から9033円上がる。

さとうきびを原料とする国内産糖の交付金は、製造される島ごとに単価が定められている。鹿児島県種子島は4万7898円(前年度3万9394円)、沖縄本島は4万6733円(同3万8031円)で、いずれも8500円前後の引き上げ。単価が最も高いのは北大東島の12万6830円(同11万8226円)で、次いで伊是名島の9万4790円(同8万6228円)となっている。単価は島ごとに10万円近い開きがある。

でん粉年度も同じ日に始まる

同じ10月1日に始まる令和8でん粉年度の需要量は237万4000トンで、前年度より4万4000トン(1.9%)増える見通し。内訳は、異性化糖やぶどう糖、水あめなどの糖化製品が164万2000トン(2.4%増)、化工でん粉が22万9000トンで前年度と同じ、製紙用やビール用、片栗粉用などのその他が50万2000トン(1.0%増)。

供給は、コーンスターチが205万3000トンと大半を占め、国内産いもでん粉は14万8000トン。でん粉についても交付金の単価が決まっており、ばれいしょを原料とする国内産いもでん粉は1製品トンあたり2万3676円(令和7でん粉年度2万1437円)、かんしょを原料とするものは6万7531円(同6万3138円)となる。

原材料の価格は7月の食品値上げ2566品目 パンや即席めん、平均11% 「中東発」の原油高が影響のように製品の値段へ波及する。砂糖と異性化糖の需給見通しは四半期ごとに作られるため、新年度に入った後も改めて公表される。