第41回管理栄養士国家試験の出願受付が11月2日に始まった。厚生労働省が7月15日付で出した公示によると、受験に必要な書類は12月4日の消印まで受け付け、試験は2027年2月28日に北海道、宮城、埼玉、東京、愛知、大阪、岡山、福岡、沖縄の9都道府県で行う。合格発表は3月26日午後2時の予定だ。前回の第40回は1万5927人が受験して7582人が合格し、合格率は47.6%だった。合格率が下がるのは4回続けてで、4年前の第36回は65.1%だった。

出願は原則書留で、12月4日の消印まで

書類の提出は、原則として書留郵便による。送り先は試験地にかかわらず、東京都江東区有明の管理栄養士国家試験運営本部事務所の1か所で、12月4日までの消印があるものに限り受け付ける。厚労省は、宛先を誤ると出願が無効になると注意を促している。やむを得ず直接持ち込む場合は、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇の国家試験係が窓口になり、受付は土日祝日など行政機関の休日を除く午前9時から正午までと午後1時から5時までとなる。

受験手数料は6800円で、同じ額の収入印紙を受験願書に貼って納める。印紙に消印はしない。書類を受理した後は手数料も書類も返還されず、試験地の変更も認められない。

全員が出すのは、受験願書、コンピューター入力カード、写真台紙の3点だ。写真は出願前6か月以内に撮影した、縦6センチ、横4センチの上半身像で、裏面に撮影年月日と氏名を書く。願書などの様式は、各試験地の国家試験係や地方厚生局、都道府県庁、一部を除く保健所の窓口で入手できるほか、厚労省のウェブサイトから印刷して使うこともできる。

個人で出願する人に向けて、厚労省は今回の案内の冒頭に注意書きを置いた。自己点検票、栄養士免許証の写し、卒業証書の写しまたは卒業証明書の原本、履修証明書などの提出漏れが例年見られるとして、提出前に確かめるよう求めている。

受験票は2027年2月10日に投かんして郵送し、2月18日までに届かない場合は運営本部事務所に問い合わせることになる。視覚、聴覚、音声機能、言語機能に障害があり配慮を希望する人の申し出は10月30日で締め切られており、申し出た人は12月4日までに申請書と医師の診断書を出す。

手数料と試験地は前回と同じ、日程はほぼ1日ずつ早まる

前回の案内と比べると、受験手数料の6800円と9か所の試験地は変わっていない。試験日、出願の締め切り、合格発表は、いずれも前回と同じ曜日で、日付は1日早い。一方、願書の配布時期は前回の「8月上旬」から今回は「8月下旬」に変わった。提出書類では、栄養士免許証の裏面に登録年月日が書かれている場合は裏面も複写するよう、注記が加わった。

項目 第40回 第41回
願書の配布 2025年8月上旬から 2026年8月下旬から
出願の受付 2025年11月4日〜12月5日 2026年11月2日〜12月4日
試験日 2026年3月1日(日) 2027年2月28日(日)
卒業証明の提出期限 2026年3月11日午後5時 2027年3月10日午後5時
合格発表 2026年3月27日午後2時 2027年3月26日午後2時
受験手数料 6800円 6800円
試験地 9都道府県 9都道府県
第40回と第41回の管理栄養士国家試験の日程など

出典: 厚生労働省「第41回管理栄養士国家試験の施行について」「第40回管理栄養士国家試験の実施について」「第40回管理栄養士国家試験の結果について」

卒業見込みで受ける人は、養成施設が取りまとめて出願したうえで、2027年3月10日午後5時までに卒業・履修証明書を提出する必要がある。期限までに届かなければ、その受験は無効になる。

管理栄養士とは何か、誰が受けられるのか

栄養士法は、栄養士を都道府県知事の免許を受けて「栄養の指導に従事することを業とする者」と定める一方、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受ける資格とし、病気の人の療養に必要な栄養の指導、個人の身体の状況に応じた高度な専門知識を要する指導、学校や病院のように決まった多くの人へ継続して食事を出す施設での給食管理などを担う者と位置づけている。同法は厚労相が毎年少なくとも1回、試験を行うと定めている。登録者すべてが試験の合格者となったのは1987年度の第1回からで、以来毎年実施されている。

受験の道筋は大きく二つある。一つは修業年限4年の管理栄養士養成施設の卒業で、2027年3月10日までの卒業見込みも含む。もう一つは栄養士養成施設を卒業して栄養士免許を取った後に実務を積む方法で、養成施設の修業年限が2年なら3年以上、3年なら2年以上、4年なら1年以上の栄養指導の経験が要る。実務の年数は12月4日の時点で数える。実務の場として認められるのは、学校や病院など継続して食事を出す施設、食品の製造、加工、調理、販売の営業施設、学校や認定こども園、保健所などの行政機関、研究施設などだ。このほか、旧法の指定を受けた修業年限3年の栄養士養成施設を卒業した人も受験できる。

合格率は4回続けて低下、新卒者も8割を切る

前回の結果を受験者の区分ごとに見ると、合格者の約9割を養成課程の新卒者が占める。受験者の46.1%にあたる7342人は既卒者だが、新卒者の合格率が79.3%なのに対し、既卒者は1割前後にとどまる。

区分 受験者数 合格者数 合格率
管理栄養士養成課程(新卒) 8585人 6810人 79.3%
管理栄養士養成課程(既卒) 2222人 208人 9.4%
栄養士養成課程(既卒) 5120人 564人 11.0%
全体 1万5927人 7582人 47.6%
第40回管理栄養士国家試験の区分別の結果

出典: 厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験の結果について」

全体の合格率は2022年の第36回に65.1%となった後、56.6%、49.3%、48.1%、47.6%と下がった。第40回の水準は、2016年の第30回の44.7%以来の低さである。合格者数も第36回の1万692人から7582人へ3110人減った。受験者数は同じ期間に1万6426人から1万5927人へ499人減っただけで、合格者の減り方の方がはるかに大きい。

管理栄養士国家試験の合格率(%)

全体養成課程の新卒者

40608010060.465.147.695.579.3第33回第35回第37回第39回第40回
出典: 厚生労働省「管理栄養士国家試験実施状況」
数値で見る(単位: %)
項目全体養成課程の新卒者
第33回60.495.5
第34回61.992.4
第35回64.291.3
第36回65.192.9
第37回56.687.2
第38回49.380.4
第39回48.180.1
第40回47.679.3

新卒者の合格率は第36回の92.9%から第40回の79.3%まで下がった。8割を切るのは、東日本大震災に伴う第25回の追加試験を除けば、2010年の第24回の78.7%以来となる。管理栄養士養成課程の既卒の受験者は、第36回の1395人から第40回は2222人に増えた。厚労省の結果資料は、合格率が下がった理由を示していない。

厚労省が合格者を発表する別の国家試験の結果は、社会保険労務士試験、合格率9.3%に上昇 前年の5.5%から倍近くに 合格者3961人は過去10年で最多で報じている。

200問で120点以上、出題基準はおおむね4年ごとに改定

第40回の合格基準は、1問1点の200点満点で120点以上だった。第41回の公示に合格基準の記載は無い。試験科目は、社会・環境と健康、人体の構造と機能及び疾病の成り立ち、食べ物と健康、基礎栄養学、応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論の9科目である。

出題の範囲と水準は、厚労省の検討会がまとめる出題基準(ガイドライン)で示される。2023年1月の報告書が示した配分では、科目横断の応用力試験が30問で最も多く、人体の構造と臨床栄養学が各26問、食べ物と健康が25問と続く。報告書は、栄養の専門職として他の職種と連携する力を問うよう求め、職種間で広く使う基礎的な英語用語の問題を導入することが望ましいとした。合格基準は現行を続けること、改定後の基準を第38回から適用することが望ましいとも記している。

合格率の低下が始まった第37回は、報告書が適用の開始を望ましいとした第38回より前の試験にあたる。報告書は、出題基準を今後もおおむね4年に1度改定することが望ましいとしているが、厚労省の検討会のページに掲載された最新の報告書は11月4日時点で令和4年度のものである。