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金星大気の「超回転」、風速の違う5時期を再現 慶大・理研など、探査機「あかつき」の観測を同化
慶應義塾大学や理化学研究所などの研究チームは10月26日、金星の大気が自転より速く回る「スーパーローテーション」について、風速の異なる2017〜2022年の5つの時期の特徴を数値計算で再現したと発表した。探査機「あかつき」が雲頂付近で測った風をモデルに取り込む「データ同化」で、観測との風速の誤差を約74〜80%減らし、観測の無い高度を含む大気の3次元構造も推定した。成果は学術誌「npj Space Exploration」に10月23日付で掲載された。
- テクノロジー
太陽の高エネルギー粒子の予測、計算条件を自動で決定 富士通・NICTなど
富士通、名古屋大学、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、情報通信研究機構(NICT)を中心とする研究グループは10月21日、太陽高エネルギー粒子の到来を計算するシミュレーションの計算条件(パラメータ)を、5機の探査機の観測データから自動で決める技術を開発したと発表した。専門家の経験と試行錯誤に頼っていた19個の値を数理最適化で絞り込み、2021年10月9日の現象では5機すべての観測をおおむね再現した。成果は英科学誌「Scientific Reports」に10月20日付で掲載された。
- テクノロジー
火星衛星探査機MMX、H3ロケット10号機で打上げ成功 2027年度に火星周回、2031年度に地球帰還
JAXAは10月20日午前4時41分、火星衛星探査機「MMX」をH3ロケット10号機で種子島宇宙センターから打ち上げ、約1時間11分13秒後に正常に分離したと発表した。翌21日には太陽電池パドルの展開や三軸姿勢の確立を終え、初期クリティカル運用フェーズを終了した。MMXは約1年で火星圏に着き、2027年度に火星周回軌道へ入る。火星の衛星フォボスの砂を採取して2031年度に地球へ持ち帰る計画で、実現すれば火星圏からのサンプルリターンは世界初となる。
- テクノロジー
文科省、宇宙開発の中長期方策を素案で提示 基幹ロケットの役割再定義、JAXA強化も
文部科学省の科学技術・学術審議会宇宙開発利用部会は10月16日、「中長期を見通した宇宙開発利用の推進方策」の素案を示した。民間ロケットの開発の進み具合を踏まえて基幹ロケットの役割と位置づけを見直すほか、技術が成熟した衛星を「公共衛星」とする考え方の整理や、JAXAの人材と基盤的経費の強化を盛り込んだ。政府が進める宇宙基本計画の改定を前に、文科省とJAXAの役割をまとめる文書となる。
- テクノロジー
イプシロンS2段爆発、小型試験で同じ圧力異常 JAXAは断熱材の破孔が要因と推定
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月16日、文部科学省の宇宙開発利用部会で、イプシロンSロケットの第2段モータ「E-21」が2024年11月の地上燃焼試験で爆発した原因の調査状況を報告した。小型モータの燃焼試験で、断熱材「ブーツフラップ」の一部を削った供試体が異常時と同じ圧力の乖離を示し、ブーツフラップの破孔が要因である可能性が高いとした。代替の2段モータ「M-35a」の燃焼試験は良好で、2026年度の実証機打ち上げに向けた作業は計画通りだという。
- テクノロジー
文科省、民間ロケット支援でインターステラに39.3億円を追加配分 4社から絞り込んだ基金事業
文部科学省は10月7日、スタートアップの大規模実証を支える「SBIRフェーズ3基金」事業の宇宙分野(民間ロケットの開発・実証)で、インターステラテクノロジズ1社への予算の追加配分を決めたと公表した。小型衛星打ち上げロケット「ZERO」の開発・飛行実証にあてる第3段階の交付額上限73.7億円に対し、39.3億円を上積みする。この事業テーマは2023年9月に4社を採択した後、段階的な審査で3社、2社へと絞り込まれており、今回の審査対象は1件だった。同省は10月2日にも、同じ基金のスペースデブリ低減の事業テーマで3社への追加配分を公表している。
- 政治
「航空宇宙自衛隊」とは 航空自衛隊が空だけでなく宇宙も任務に 施行日は2027年3月31日までに政令で定める日で未定 宇宙作戦集団を新編し陸自から292人を移す
航空自衛隊は「航空宇宙自衛隊」に改称される。防衛省設置法等の一部を改正する法律(令和8年法律第53号)によるもので、航空幕僚監部は航空宇宙幕僚監部、航空幕僚長は航空宇宙幕僚長になる。自衛隊法の任務規定も「主として空において」から「主として空及び宇宙において」に改まる。部隊では「宇宙作戦集団」が新編され、その下に2026年3月に発足した宇宙作戦団が入る。航空教育集団と航空開発実験集団は統合して「航空宇宙教育集団」になる。自衛官の定数は総計24万7154人を変えず、陸上自衛官を14万9403人から14万9111人へ292人減らし、共同の部隊に203人、航空宇宙自衛官に52人、情報本部に25人を振り替える。施行日は改正法の附則第1条が「令和九年三月三十一日までの間において政令で定める日」と定めており、執筆時点でその政令は確認できていない。改称がいつからになるかは決まっていない。
- テクノロジー
アクセルスペース、地球観測衛星「GRUS-3」7機を打ち上げへ 7月以降、衛星群を10機超に増強
宇宙ベンチャーのアクセルスペース(東京)は、次世代の地球観測衛星「GRUS-3」7機を2026年7月以降に打ち上げると発表した。米スペースXのファルコン9ロケットの相乗り便で、カリフォルニア州から打ち上げる。地上のものを2.2メートル単位で見分けられ、7機で1日最大230万平方キロメートル(日本の国土の約6倍)を撮影できる。既存の5機と合わせ、自社の衛星群を10機超の体制に増やし、同じ地点を毎日とらえる高頻度観測を強化する。
- 国内
JAXA、H3ロケット6号機の打ち上げ成功 低コスト「30形態」の試験機
JAXAは12日、大型ロケット「H3」6号機を種子島宇宙センターから打ち上げ、第2段機体を所定の軌道に投入したと発表した。搭載した小型衛星の分離も確認し、打ち上げは成功した。6号機は打ち上げ費用を抑えた「30形態」の試験機にあたる。