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海自の7か月インド太平洋派遣「IPD25」、22か国を訪問して共同訓練27件 サモア・ツバル・ナウルは初寄港 軍隊を持つ太平洋島嶼国は3か国だけ 令和8年版防衛白書
令和8年版防衛白書によると、海上自衛隊が2025年4月から11月の約7か月にわたって実施した「令和7年度インド太平洋方面派遣(IPD25)」で、派遣部隊は22か国を訪問し、27件の共同訓練と3件の親善訓練を行った。海自として初めての派遣となったサモア独立国、ツバル、ナウル共和国が訪問先に含まれる。海上幕僚監部が派遣前の2025年4月15日に公表したお知らせでは、期間は同年4月21日から11月21日までで、護衛艦「やはぎ」「いせ」「すずなみ」「あけぼの」の4隻、輸送艦「おおすみ」、P-1哨戒機1機、潜水艦数隻を派遣し、訪問予定国は23か国としていた。派遣部隊の一部はミクロネシア連邦やソロモン諸島、キリバス共和国など太平洋島嶼国11か国と二国間の共同訓練を実施した。白書によると、太平洋島嶼国のうち軍隊を有しているのはフィジー、パプアニューギニア、トンガの3か国にとどまる。
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国家情報戦略とは 政府が策定・公表へ 有識者会議が示した論点は4分野11項目、公表時期は未定
国家情報戦略は、政府の情報活動の中長期的な推進方策をまとめて公表する文書だ。高市首相が9月28日の有識者会議の初会合で、取りまとめと公表が必要だと述べた。10月26日の第2回会合で国家情報局は、策定に向けた論点を4分野11項目に整理し、米国・フランス・カナダの先例を示した。初会合の議事要旨には、民主的統制や取材・報道の自由への配慮を求める意見も並ぶ。公表の時期は示されていない。
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防衛装備の輸出、完成品の「5類型」撤廃 救難・輸送・警戒・監視・掃海に限ってきた制限をなくす 武器に当たる完成品は協定を結ぶ17か国に限定 令和8年版防衛白書
防衛省の令和8年版防衛白書によると、政府は2026年4月21日、防衛装備移転三原則と運用指針を改正し、完成品の海外移転を「救難、輸送、警戒、監視及び掃海」の5類型に限ってきた制限を撤廃した。これにより、全ての完成品・部品・技術・修理などの役務が制度上は原則として移転可能になった。ただし自衛隊法上の武器に当たる完成品は、国際共同開発・生産のパートナー国とライセンス元国からの要請による提供を除き、防衛装備品・技術移転協定を結んでいる国に限られる。協定の締結国は2026年4月現在で米国、英国、オーストラリアなど17か国。武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への移転は原則として認めず、次期戦闘機を共同開発するグローバル戦闘航空プログラムの完成品については例外なく認めない。改正の契機として白書は、2025年10月の自民党・日本維新の会の連立政権合意書と2026年3月の与党提言を挙げた。
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防衛産業の安定製造計画、2025年度の認定は164件 中小企業などが125件で大企業の3倍 金額も121億円と大企業の133億円に迫る 令和8年版防衛白書
防衛省の令和8年版防衛白書によると、防衛生産基盤強化法に基づいて防衛大臣が認定した「装備品安定製造等確保計画」は、2025年度が計164件だった。内訳は大企業が39件、中小企業などが125件で、中小企業などが大企業の3倍を超えた。制度が始まった2023年度は大企業23件・中小企業など13件の計36件、2024年度は大企業46件・中小企業など75件の計121件で、2年で4.5倍に増えた。認定金額も中小企業などが2023年度の8億円から2025年度は121億円へ膨らみ、大企業の133億円に迫っている。白書は、防衛事業からの撤退や事業規模の縮小を決める企業が断続的に現れているとし、その結果として装備品の安定的な調達に支障が生じるだけでなく、長期的には適正な競争環境やイノベーションが失われ、安全保障分野での技術的優位性を失うおそれがあると記した。国営工場を持たない日本では、戦車や戦闘機で1000社以上、護衛艦では8000社以上の企業が部品の製造や組立てに携わっているとされる。
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日本の国防費は892億ドル、対GDP比1.28% 主要9か国で下から2番目 一人当たりは約7万円で米国の3分の1以下 令和8年版防衛白書
防衛省の令和8年版防衛白書によると、2025年度の日本の国防費は購買力平価で換算して892億ドル、国内総生産(GDP)に対する比率は1.28%だった。白書が比べた主要9か国のうち、比率が日本より低いのは中国の1.27%だけで、下から2番目となる。国民一人当たりの国防費は725ドル(約7万円)で、米国の2501ドル(約24万円)の3分の1以下だった。額では米国の8684億ドルが最も多く、中国5245億ドル、ロシア4507億ドル、ドイツ1225億ドルと続く。対GDP比はロシアの6.32%が突出して高い。ただし白書は、国防費に国際的に統一された定義がなく、予算制度も国ごとに違うため「国防支出の多寡を正確に比較することは困難である」と断ったうえで、中国の公表額は実際の軍事支出の一部に過ぎないとみられるとも注記した。国内では、2026年度の防衛関係費は歳出額で8兆8093億円と前年度より3.9%増えたが、対GDP比は1.347%から1.273%へ下がっている。政府の名目GDP見通しが62兆6000億円増えたためだ。
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政府、インテリジェンス強化の有識者会議を設置 構成員17人、初会合は9月28日 規程は2029年6月30日で効力を失う期限付き
政府は、日本のインテリジェンス(情報)機能の強化に必要な施策を検討する「インテリジェンス機能の強化に関する有識者会議」を内閣総理大臣の下に設置した。開催規程は9月25日の内閣総理大臣決裁で決まり、9月28日から実施される。構成員は17人で、大学の研究者が10人、企業の役員が4人、このほかシンクタンクの研究員、弁護士、元検察幹部が各1人。座長は構成員の互選で決める。内閣官房が公表した開催状況によると、第1回会合の日付は9月28日だが、議事次第・資料と議事要旨はいずれも執筆時点で未掲載で、何が話し合われたかは確認できていない。規程には期限が付いており、2029年6月30日をもって効力を失う。内閣官房は理由として「既存の事務の不断の見直しを行い、できるだけ組織を効率的なものとしていくことが重要となっていること」を挙げた。庶務は内閣官房が担い、連絡先は7月31日に発足した国家情報局である。
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自衛隊、10月1日からサイバー攻撃元のコンピューターを無害化できる 命じるのは首相で閣議決定が必要、国会の承認は不要 自衛隊法に81条の3を新設
自衛隊が、サイバー攻撃に使われているコンピューターに入り込んで攻撃を止める「アクセス・無害化措置」をとれるようになる。令和8年版防衛白書によると、自衛隊法に新設された第81条の3の「通信防護措置」と、第95条の4の「自衛隊等電子計算機警護」が、いずれも10月1日に施行される。通信防護措置を命じるのは内閣総理大臣で、閣議決定は必要だが国会の承認は要らない。命じられるのは、国の行政機関や地方公共団体、基幹インフラ、防衛産業などが使う「重要電子計算機」への攻撃が、日本の外にいる者による特に高度に組織的かつ計画的な行為と認められる場合に限られ、さらに国家公安委員会からの要請または同意など3つの条件をすべて満たす必要がある。実施にあたっては警察官職務執行法を準用し、独立機関であるサイバー通信情報監理委員会の承認と外務大臣との協議を求める。部隊は防衛大臣の指揮の下、警察と共同で対処する。
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防衛費、翌年度以降に払う分が16兆8274億円 今年度予算8兆8093億円の1.9倍 今年度の契約で今年度使う経費は1兆8798億円
令和8年版防衛白書によると、2026年度の防衛関係費で翌年度以降に支払うことを約束した「後年度負担」の残高は16兆8274億円となり、前年度の15兆3886億円から1兆4388億円(9.3%)増えた。その年の歳出予算8兆8093億円の約1.9倍にあたる。増えたのは過去の契約に基づく既定分で、8兆7675億円から10兆4466億円へ1兆6791億円(19.2%)膨らんだ。一方、2026年度に新たに結ぶ契約分は6兆6211億円から6兆3808億円へ2403億円(3.6%)減った。歳出予算8兆8093億円の内訳は、隊員の給与などの人件・糧食費が2兆3897億円、過去の契約の支払いにあたる歳出化経費が4兆5398億円で、2026年度に契約して2026年度に支払う「一般物件費」は1兆8798億円にとどまる。
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公務員の予備自衛官、2027年4月1日から兼業許可が不要に 特例法の施行日が決定
国家公務員と地方公務員が予備自衛官を兼ねやすくする特例法が、2027年4月1日に施行される。政府が2026年9月4日の閣議で施行期日の政令を決定した。所轄庁の長や任命権者の承認を一度受ければ、兼業の許可は要らなくなり、招集で職場を離れる時間は職務専念義務の適用外となる。予備自衛官の充足は約7割、即応予備自衛官は約5割で、兼業する公務員は約1500人にとどまる。
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自衛官の充足率88.1%、「士」は57.8%どまり 陸自が86.5%で最低 令和8年版防衛白書
令和8年版防衛白書によると、自衛官の定員24万7154人に対し、2026年3月31日現在の現員は21万7701人で、充足率は88.1%だった。幹部93.1%、曹97.5%に対し、部隊の最前線で実務を担う「士」は57.8%にとどまる。自衛隊別では陸上自衛隊の86.5%が最も低い。定員は10年間変わらず、現員は2020年度末の23万2509人から5年で1万4808人減った。2025年度の採用は計画1万5430人に対し1万1177人で達成率72%。未達の大半は一般曹候補生で、陸自分の達成率は47%だった。