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    海自の7か月インド太平洋派遣「IPD25」、22か国を訪問して共同訓練27件 サモア・ツバル・ナウルは初寄港 軍隊を持つ太平洋島嶼国は3か国だけ 令和8年版防衛白書

    令和8年版防衛白書によると、海上自衛隊が2025年4月から11月の約7か月にわたって実施した「令和7年度インド太平洋方面派遣(IPD25)」で、派遣部隊は22か国を訪問し、27件の共同訓練と3件の親善訓練を行った。海自として初めての派遣となったサモア独立国、ツバル、ナウル共和国が訪問先に含まれる。海上幕僚監部が派遣前の2025年4月15日に公表したお知らせでは、期間は同年4月21日から11月21日までで、護衛艦「やはぎ」「いせ」「すずなみ」「あけぼの」の4隻、輸送艦「おおすみ」、P-1哨戒機1機、潜水艦数隻を派遣し、訪問予定国は23か国としていた。派遣部隊の一部はミクロネシア連邦やソロモン諸島、キリバス共和国など太平洋島嶼国11か国と二国間の共同訓練を実施した。白書によると、太平洋島嶼国のうち軍隊を有しているのはフィジー、パプアニューギニア、トンガの3か国にとどまる。

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    陸自の不発弾処理、2025年度は1655件 前年度の1273件から382件増えたが重さは37.2トンから37.4トンでほぼ同じ 沖縄県の割合は約34%から約28%へ 令和8年版防衛白書

    防衛省の令和8年版防衛白書によると、陸上自衛隊が2025年度に処理した不発弾などは1655件、重さは約37.4トンだった。前年度の1273件・約37.2トンと比べ、件数は382件増えたのに重さはほぼ変わらない。沖縄県での処理件数が全体に占める割合は、前年度の約34%から約28%に下がった。海上自衛隊が処理した機雷などは122個・約0.5トンで、前年度の1249個・約2.2トンから大きく減った。沖縄戦では使われた弾薬約20万トンのうち5%の1万トンが不発弾として残ったと推定され、今なお約2千トンが埋没しているとされる。

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    防衛装備の輸出、完成品の「5類型」撤廃 救難・輸送・警戒・監視・掃海に限ってきた制限をなくす 武器に当たる完成品は協定を結ぶ17か国に限定 令和8年版防衛白書

    防衛省の令和8年版防衛白書によると、政府は2026年4月21日、防衛装備移転三原則と運用指針を改正し、完成品の海外移転を「救難、輸送、警戒、監視及び掃海」の5類型に限ってきた制限を撤廃した。これにより、全ての完成品・部品・技術・修理などの役務が制度上は原則として移転可能になった。ただし自衛隊法上の武器に当たる完成品は、国際共同開発・生産のパートナー国とライセンス元国からの要請による提供を除き、防衛装備品・技術移転協定を結んでいる国に限られる。協定の締結国は2026年4月現在で米国、英国、オーストラリアなど17か国。武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への移転は原則として認めず、次期戦闘機を共同開発するグローバル戦闘航空プログラムの完成品については例外なく認めない。改正の契機として白書は、2025年10月の自民党・日本維新の会の連立政権合意書と2026年3月の与党提言を挙げた。

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    防衛産業の安定製造計画、2025年度の認定は164件 中小企業などが125件で大企業の3倍 金額も121億円と大企業の133億円に迫る 令和8年版防衛白書

    防衛省の令和8年版防衛白書によると、防衛生産基盤強化法に基づいて防衛大臣が認定した「装備品安定製造等確保計画」は、2025年度が計164件だった。内訳は大企業が39件、中小企業などが125件で、中小企業などが大企業の3倍を超えた。制度が始まった2023年度は大企業23件・中小企業など13件の計36件、2024年度は大企業46件・中小企業など75件の計121件で、2年で4.5倍に増えた。認定金額も中小企業などが2023年度の8億円から2025年度は121億円へ膨らみ、大企業の133億円に迫っている。白書は、防衛事業からの撤退や事業規模の縮小を決める企業が断続的に現れているとし、その結果として装備品の安定的な調達に支障が生じるだけでなく、長期的には適正な競争環境やイノベーションが失われ、安全保障分野での技術的優位性を失うおそれがあると記した。国営工場を持たない日本では、戦車や戦闘機で1000社以上、護衛艦では8000社以上の企業が部品の製造や組立てに携わっているとされる。

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    日本の国防費は892億ドル、対GDP比1.28% 主要9か国で下から2番目 一人当たりは約7万円で米国の3分の1以下 令和8年版防衛白書

    防衛省の令和8年版防衛白書によると、2025年度の日本の国防費は購買力平価で換算して892億ドル、国内総生産(GDP)に対する比率は1.28%だった。白書が比べた主要9か国のうち、比率が日本より低いのは中国の1.27%だけで、下から2番目となる。国民一人当たりの国防費は725ドル(約7万円)で、米国の2501ドル(約24万円)の3分の1以下だった。額では米国の8684億ドルが最も多く、中国5245億ドル、ロシア4507億ドル、ドイツ1225億ドルと続く。対GDP比はロシアの6.32%が突出して高い。ただし白書は、国防費に国際的に統一された定義がなく、予算制度も国ごとに違うため「国防支出の多寡を正確に比較することは困難である」と断ったうえで、中国の公表額は実際の軍事支出の一部に過ぎないとみられるとも注記した。国内では、2026年度の防衛関係費は歳出額で8兆8093億円と前年度より3.9%増えたが、対GDP比は1.347%から1.273%へ下がっている。政府の名目GDP見通しが62兆6000億円増えたためだ。

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    「航空宇宙自衛隊」とは 航空自衛隊が空だけでなく宇宙も任務に 施行日は2027年3月31日までに政令で定める日で未定 宇宙作戦集団を新編し陸自から292人を移す

    航空自衛隊は「航空宇宙自衛隊」に改称される。防衛省設置法等の一部を改正する法律(令和8年法律第53号)によるもので、航空幕僚監部は航空宇宙幕僚監部、航空幕僚長は航空宇宙幕僚長になる。自衛隊法の任務規定も「主として空において」から「主として空及び宇宙において」に改まる。部隊では「宇宙作戦集団」が新編され、その下に2026年3月に発足した宇宙作戦団が入る。航空教育集団と航空開発実験集団は統合して「航空宇宙教育集団」になる。自衛官の定数は総計24万7154人を変えず、陸上自衛官を14万9403人から14万9111人へ292人減らし、共同の部隊に203人、航空宇宙自衛官に52人、情報本部に25人を振り替える。施行日は改正法の附則第1条が「令和九年三月三十一日までの間において政令で定める日」と定めており、執筆時点でその政令は確認できていない。改称がいつからになるかは決まっていない。

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    防衛費、翌年度以降に払う分が16兆8274億円 今年度予算8兆8093億円の1.9倍 今年度の契約で今年度使う経費は1兆8798億円

    令和8年版防衛白書によると、2026年度の防衛関係費で翌年度以降に支払うことを約束した「後年度負担」の残高は16兆8274億円となり、前年度の15兆3886億円から1兆4388億円(9.3%)増えた。その年の歳出予算8兆8093億円の約1.9倍にあたる。増えたのは過去の契約に基づく既定分で、8兆7675億円から10兆4466億円へ1兆6791億円(19.2%)膨らんだ。一方、2026年度に新たに結ぶ契約分は6兆6211億円から6兆3808億円へ2403億円(3.6%)減った。歳出予算8兆8093億円の内訳は、隊員の給与などの人件・糧食費が2兆3897億円、過去の契約の支払いにあたる歳出化経費が4兆5398億円で、2026年度に契約して2026年度に支払う「一般物件費」は1兆8798億円にとどまる。

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    空自の緊急発進、2025年度は595回で13年ぶりの少なさ 中国機366回・ロシア機214回 2026年度は1四半期だけで181回と再び増加

    統合幕僚監部によると、2025年度に航空自衛隊が実施した緊急発進(スクランブル)は595回で、前年度の704回から109回減った。567回だった2012年度以来13年ぶりの少なさで、過去最多だった2016年度の1168回からはほぼ半減した。対象は中国機366回、ロシア機214回、その他15回。ただし年度後半はロシア機が中国機を上回り、2026年度に入ると1四半期だけで181回(前年同期157回)と再び増えている。2025年度は、尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警船から発艦したヘリコプターによる領空侵犯や、中国空母の艦載機が空自機にレーダー照射を行う事案も起きた。

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    自衛官の充足率88.1%、「士」は57.8%どまり 陸自が86.5%で最低 令和8年版防衛白書

    令和8年版防衛白書によると、自衛官の定員24万7154人に対し、2026年3月31日現在の現員は21万7701人で、充足率は88.1%だった。幹部93.1%、曹97.5%に対し、部隊の最前線で実務を担う「士」は57.8%にとどまる。自衛隊別では陸上自衛隊の86.5%が最も低い。定員は10年間変わらず、現員は2020年度末の23万2509人から5年で1万4808人減った。2025年度の採用は計画1万5430人に対し1万1177人で達成率72%。未達の大半は一般曹候補生で、陸自分の達成率は47%だった。