内閣官房内閣人事局は9月14日、「令和8年国会対応業務に関する調査結果」を公表した。霞が関の26府省等を対象に、今年2月27日から4月7日までの特別国会の会期中を調べたところ、委員会の開催日ごとにすべての答弁作成が完了した時刻は平均で25時27分、つまり翌日の午前1時27分だった。

着手できるのが18時28分、終わるのが翌日1時27分

調査は、委員会の開催日ごとに、職員が答弁の作成に着手できるようになった最後の時刻と、すべての答弁作成が終わった時刻を集計している。今回の調査では、着手できる最後の時刻が平均18時28分、完了した時刻が平均25時27分で、その差は平均6時間59分だった。役所の定時を過ぎてから作業が始まり、日付が変わるころまで続く形である。

過去の調査と並べると、完了時刻は令和7年の常会が25時48分(午前1時48分)、令和6年の常会が24時48分(午前0時48分)、令和5年の臨時会が25時31分、令和5年の常会が25時42分、令和4年の臨時会が26時56分(午前2時56分)だった。今回の25時27分は、公表されている6回のうち令和6年常会に次いで2番目に早い。着手から完了までの所要時間も、令和7年常会の7時間16分から6時間59分へ短くなった。

なお内閣人事局は集計項目として「答弁作成数」も挙げているが、公表された資料には作成数の内訳が載っておらず、1日あたり何本の答弁が作られたのかは確認できない。

質問通告の平均時刻は11時40分

答弁作成の開始時刻を左右するのが、議員が質問の内容を各府省に伝える「質問通告」である。今回の調査対象となった質問通告は1585件で、平均時刻は11時40分だった。前年の常会の11時30分より10分遅い。公表されている令和4年以降の6回では、令和4年臨時会の12時18分、令和6年常会の12時01分に次いで3番目に遅い水準にあたる。

通告の時期別にみると、委員会の開催日の前々日までに届いたものが770件(48.6%)で、前年の常会の50.1%から割合がやや下がった。前日18時までが714件(45.0%)、前日18時より後が101件(6.4%)で、前日18時より後の割合は前年の常会の4.1%から増えている。

前日18時より後の101件のうち82件は、委員会の開催そのものが前日に決まったものだった。一方で19件は、委員会が前々日以前に決まっていながら通告が前日18時を過ぎている。前日18時までに届いた714件についても、451件は委員会が前々日以前に決まっていた。

質問取りは対面が65.2%、オンラインは5.3%

通告を受けた各府省の職員は、質問の意図や範囲を議員側に確認する「質問取り」を行う。今回の1585件の内訳は、対面での説明(対面レク)が1038件で65.2%、オンラインでの説明が85件で5.3%、電話などその他の方法が468件で29.4%だった。複数の方法を併用することがあるため、内訳の合計は通告件数と一致しない。

前年の常会の割合は対面レクが60.3%、オンラインレクが5.2%、その他が34.5%で、対面の比率が上がり、電話などが減った形になる。オンラインの利用は前年とほぼ変わらず、5%台にとどまった。

通告の時期が遅いものほど対面の比率は下がる。前々日までに通告された770件では対面が576件(74.4%)だったのに対し、前日18時より後の101件では対面が27件(26.7%)まで下がり、電話などその他が69件(68.3%)を占めた。

調査の範囲と読み方

この調査は霞が関の全26府省等が対象で、予算委員会と各府省の所管委員会などにおける質疑を集計している。本会議、議院運営委員会、懲罰委員会などは除かれる。集計期間は、衆参の予算委員会が開かれていた今年2月27日から4月7日までに限られており、会期全体を通した数字ではない。この会期は特別国会、内閣提出の64法案はすべて成立 議員立法は59件のうち14件 21件は閉会中審査で次の国会へで扱った第221回国会(特別会)にあたり、2月18日の召集から158日間続いた。

質問通告の平均時刻には補正が入っている。通告時刻が委員会開催日の前営業日の9時30分より前だったものは、すべて「前営業日9時30分」に置き換えて平均を出している。早く届いた通告をそのまま算入すると平均が実態より前倒しになるための処理で、実際の通告はこれより早いものが含まれる。

国家公務員の勤務環境をめぐっては、国家公務員の52.6%が転勤に否定的 10万7662人調査 「絶対に行きたくない」は持ち家が49.4%で最多 人事院が公務員白書で特集のように、人事院なども職員への調査を重ねている。内閣人事局は今回の資料で、業務の効率化につなげるため今後も同様の調査を続ける方針を示した。