文部科学省は令和8年度学校基本統計(学校基本調査の結果)の速報値を公表した。5月1日現在で、小学校の在学者数は565万4461人となり、前年度から15万7914人減って過去最少を更新した。中学校も306万31人で、4万5266人減って過去最少となった。一方、大学の在学者数は300万542人で2万8130人増え、過去最多を記録している。学校基本調査は昭和23年度から毎年実施されている調査で、今回は学校数・学級数・在学者数・教職員数という主要項目だけを先に出した速報値にあたる。全項目の確定値は12月に公表される予定だ。
小学生はピーク時の4割強まで減った
速報値に添えられた長期の推移をみると、小学校の在学者数は第1次ベビーブーム世代が通った1958年(昭和33年)に1349万2千人でピークを打ち、第2次ベビーブーム期の1981年(昭和56年)にも1192万5千人まで戻していた。今回の565万4千人は、最初のピークの42%にあたる水準である。中学校も1962年(昭和37年)の732万8千人、1986年(昭和61年)の610万6千人という二つの山から下がり続けている。
学校の数そのものも減っている。小学校は1万8383校で224校減り、中学校は9761校で66校減った。幼稚園はさらに減り方が急で、7922園で303園減り、園児数は62万7450人で6万2159人の減少となった。子どもの数の減少は、2025年の出生数67万人で過去最少 出生率1.14も過去最低、10年連続の低下という流れがそのまま学校に届いた結果といえる。
減る中で増えている学校もある
子どもの総数が減る一方で、在学者数が過去最多になった学校種が並ぶ。小中一貫の「義務教育学校」は9万5010人で8086人増え、学校数も296校と35校増えた。義務教育学校は学校教育法に基づく学校種で、修業年限は9年、課程は前期6年と後期3年に区分される。小学校と中学校を別の学校として置く形をやめ、9年間を一つの学校として運営する仕組みだ。
高校でも中身が入れ替わっている。全日制・定時制の在学者は284万5117人で2万8502人減ったのに対し、通信による教育を行う「通信制の課程」は31万1792人で6595人増え、過去最多となった。学校数も358校で25校増えている。特別支援学校は16万3169人で4259人増え、こちらも過去最多。幼保連携型認定こども園も88万1892人で5916人増え、過去最多を更新した。
大学は初めて300万人台に
高等教育では大学が300万542人となり、過去最多となった。内訳は学部が266万4194人、大学院が28万4802人で、大学院のうち博士課程は8万2170人と2610人増えて過去最多。学部学生に占める女子学生の割合は46.4%で、これも過去最高である。通信教育で学ぶ大学生は24万2460人で9081人増えた。専門学校も58万229人で1万1122人増えている。
減っているのは短期大学で、6万5684人と5512人減った。高等専門学校は5万6249人でほぼ横ばいだった。大学の教員に占める女性の割合は28.7%で過去最高となっている。大学の数は816校で4校増えた。大学をめぐっては京都大学、「国際卓越研究大学」の認定水準を満たすと判断 東北大・東京科学大に次ぐ3校目へのように、国が研究力の高い大学を選んで重点的に支援する制度も動いている。
文科省は速報値を都道府県などの関係機関に知らせるとともに、国と地方の教育政策を検討・立案するための基礎資料として活用するとしている。確定値の公表は12月で、速報に含まれなかった項目もそこで明らかになる。
