総務省は、衆議院の小選挙区の線引きを見直す衆議院議員選挙区画定審議会が10月6日の第15回会合で、都道府県知事への意見照会を行うことを決めたと公表した。あわせて出された会議資料で、知事に何を聞くのかが明らかになった。区割り改定案の作成方針など4項目について、知事に意見を求める。

全都道府県に3項目、該当する県にはもう1項目

資料「都道府県知事への意見照会の概要」によると、照会は4項目からなる。全都道府県に対しては「区割り改定案の作成方針について」「現行の区割りについて」、それに特段の意見があれば答える「その他」の3項目を聞く。これに加えて「該当都道府県」に対しては「区割り改定案の作成について」として、今回の区割り改定そのものへの意見を求める。

審議会は9月4日の第13回会合で知事への意見照会の審議を始め、9月30日の第14回でも続けていた。10月6日の会合は午後4時から総務省5階の選挙部会議室で開かれ、議事要旨には「都道府県の知事への意見照会を行うこととされた」と記された。3回の審議を経て正式に決まった形になる。

線引きの「ものさし」は鳥取1区の25万7657人

資料は、作成方針を決めるにあたっての検討事項を2つ付記している。1つは、前回の令和4年改定の作成方針や平成25年改定・平成29年改定の考え方と同じように、議員1人当たり人口が最も少ない県の最も人口が少ない選挙区を基準にして選挙区を改定すること。もう1つは、前回の作成方針と同じように、第51回衆議院議員総選挙の当日有権者数で較差が2倍以上になっている状況も考慮することである。第51回衆院選は今年2月8日に執行された。

基準になる県は、9月29日の資料に照らすと鳥取県である。令和7年国勢調査の確定値では、議員1人当たりの日本国民の人口が最も少ないのは鳥取県の25万8766人で、最も多い福岡県の45万1916人との間に1.746倍の開きがある。その鳥取県で最も人口が少ない選挙区が鳥取1区の25万7657人で、この数字が線引きのものさしになる。

意見を重ねて聞かれるのはどこか

「該当都道府県」は2通りに定められている。1つは議員1人当たり人口が最も少ない県、つまり鳥取県。もう1つは、現行の区割りで鳥取1区と比べて較差が2倍以上になる選挙区、または鳥取1区より人口が少ない選挙区を抱える都道府県である。

9月29日の資料によると、鳥取1区の2倍にあたる51万5314人を超える選挙区は18ある。鳥取1区を下回る選挙区は4で、人口の少ない順に並べた一覧から、石川3区の24万5613人、京都5区の25万3819人、茨城5区の25万6950人、秋田2区の25万7260人の4つがこれにあたる。全国で最も人口が多い福岡2区の55万8760人と最少の石川3区を比べた1票の格差2.275倍の内訳は、1票の格差、衆院小選挙区は2.2750倍 2倍以上が40選挙区 最多の福岡2区55万8760人、最少の石川3区24万5613人で扱っている。

期限は2027年5月、県ごとの数は動かさない

勧告の期限は変わらない。区割り改定案の勧告は、国勢調査の結果による人口が最初に官報で公示された日から1年以内に行うと衆議院議員選挙区画定審議会設置法第4条第2項が定めている。今回の起点は速報値が公示された2026年5月29日で、期限まで残りは8か月を切っている。

今回の改定では、各都道府県の選挙区の数は変更しないものとされている(同法第3条第3項)。都道府県をまたいで選挙区の数を振り替えることはせず、各県に割り当てられた数を保ったまま県内の線を引き直す作業になる。審議会が6月3日の第5回会合で確認した手順では、知事への意見照会の次が区割り改定案の作成方針の審議・決定で、その次が決定した基準に基づく具体的な区割りの審議、最後が勧告となる。ここに至るまでの経緯は衆院の区割り審、全47都道府県のレビューを終え知事への意見照会へ 1票の格差は2.275倍で前回の1.999倍から2倍を超える 勧告期限は2027年5月にまとめている。