気象庁は9月24日午前9時50分、台風第26号(アジア名スリゲ)の進路予報を発表した。台風は週の後半から週明けにかけて発達しながら北上し、27日から29日にかけて沖縄の南に達する見通しとなった。27日には気象庁の階級で「強い」台風になると予想されている。

24日午前9時はフィリピンの東 中心気圧1002ヘクトパスカル

気象庁によると、台風26号は24日午前9時、フィリピンの東の北緯18.5度・東経134.1度にあって、西北西へ時速30キロで進んでいる。中心気圧は1002ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル。中心位置の確からしさは「ほぼ正確」とされている。

風速15メートル以上の強い風が吹く強風域は、中心から北側280キロ・南側110キロの範囲にとどまる。気象庁は強風域の半径が500キロ未満の台風について「大きさ」を表現しない決まりで、現時点の26号は「大型」には当たらない。

27日に「強い」台風へ 沖縄の南で北寄りに進路を変える予想

予報では、台風は24日夜から25日にかけて速度を落としながら西寄りに進み、26日午前9時に「沖縄の南」へ入る。中心気圧はこの時点で985ヘクトパスカル、最大風速は30メートルまで強まる見通しだ。

さらに27日午前9時には中心気圧975ヘクトパスカル・最大風速35メートルとなり、進路を北北西へ変える。気象庁は最大風速が33メートル以上44メートル未満の台風を「強い」と表現しており、26号はこの段階で「強い」台風になる。

28日午前9時には中心気圧965ヘクトパスカル・最大風速40メートルに達し、進路をさらに北北東へ振る予想となっている。29日午前9時の予想位置は北緯25.8度・東経127.9度で、沖縄本島のすぐ南にあたる。勢力は965ヘクトパスカル・40メートルを保ったままとされ、「強い」台風のまま沖縄に近づく形だ。

予報円は5日先で半径330キロ 進路にはまだ幅がある

ただし、現時点で進路が定まったわけではない。進路予報図の破線の円は「予報円」と呼ばれ、その時刻に台風の中心が入る確率が70%の範囲を示す。26号の予報円の半径は、12時間後の24日夜が65キロなのに対し、24時間後は95キロ、48時間後は155キロ、72時間後は220キロ、96時間後は280キロ、120時間後の29日午前9時には330キロまで広がる。

12時間後と120時間後では、中心が入りうる範囲の半径が5倍に広がる計算になる。5日先の時点では、台風が沖縄本島に直接近づくのか、東寄りを進んで本島から離れるのかを断定できる段階にない。予報円の外側に赤い実線で示される「暴風警戒域」は、台風の中心が予報円内を進んだ場合に5日以内に暴風域に入るおそれのある範囲全体を指す。

沖縄では7月にも台風9号が先島諸島を直撃し、全国で初めて「高潮危険警報(レベル4相当)」が発表された(台風9号、沖縄・先島を直撃 全国初「レベル4高潮危険警報」を発表 中心気圧935hPa・最大瞬間風速60メートル)。今回の26号も、進路が固まるまでは連日の更新を確かめる必要がある。

名前は北朝鮮が提案した「鷲」 今年の発生数はすでに平年の年間値を超えた

「スリゲ」は、日本を含む14カ国・地域でつくる台風委員会が2000年から使っているアジア名の一つだ。北朝鮮が提案した名前で、鷲を意味する。アジア名は全部で140個あり、発生順に繰り返し使われる。台風の年間発生数の平年値が25.1個であるため、一巡するのはおよそ5〜6年に一度となる。

台風26号は、今年26個目の台風にあたる。気象庁の平年値(1991〜2020年の30年平均)では、1月から9月末までの発生数は18.6個、1年間でも25.1個で、今年は9月24日の時点で1年分の平年値をすでに上回っている。直前の25号も9月の5連休に日本の南を北上し、関東や東海に影響を与えたばかりだ(マリアナ諸島の熱帯低気圧、16日夜にも台風へ 気象庁予報 5連休の20〜21日に「日本の南」を北上)。

台風の発生が多い年がそのまま上陸や接近の多い年になるとは限らない。ただし26号の場合、進路予報は沖縄の南で北寄りに向きを変える形になっており、勢力も「強い」まま保たれる予想だ。予報円の広がりを踏まえると、沖縄・奄美では今後の更新を追う必要がある。